カナダの「働きやすさ」について解説!教えて!PASONAさん!|特集「 カナダって実にいいところ」

カナダが「良い国」「住みやすい国」と言われている理由の一つとして、〝働きやすさ〟が挙げられるでしょう。では、どうしてカナダは働きやすい国なのでしょうか?いくつかのポイントを日本と比較しながら説明します。

賃金

上記は、OECD(経済協力開発機構)が調査した日本とカナダの平均年収を比較したグラフです(※金額表示はUSドル)。日本の平均年収は、2011年以降ゆるやかに下降していたものの、2016年には上向いており2017年も横ばいとなる見通しです。ただ、過去のデータと比べてもほとんど金額の差がなく、ここ30年間は3万9000ドル前後を行き来しています。

一方、カナダは2003年以降毎年上昇を続けており、2016年の平均年収は2003年と比べて1万ドル以上もアップしています。今年はオンタリオ州の最低時給が大幅に増加し、また失業率が低下する等のプラス要素が加わり、さらなる上昇が期待できるでしょう。

労働時間

カナダでは、フルタイム勤務の場合、所定内労働時間は35~40時間/週(7~8時間/日)と定められており、これは日本で正社員として働く場合と同様です。

しかし、ポイントは所定外労働時間、つまり残業時間です。毎年厚生労働省が実施している『毎月勤労統計調査』の『平成28年分結果速報』内にある『第2表 月間実労働時間及び出勤日数』によると、平均所定外労働時間は「10・8時間」とされています。

月10・8時間の残業というのは、カナダの月間平均残業時間「6.8時間」よりやや多い程度ですが、転職・就職に関する口コミサイトを運営する企業「Vorkers」が実施した残業時間調査では、日本の月間平均残業時間は「35時間」という結果が出ています。

同調査の推移を見ると、日本の平均残業時間は2013年以降減少してはいるものの、カナダの平均残業時間と比較するとその差は5倍以上と大きな開きがあります。この残業時間問題をはじめ過労死や残業代の不払い等の問題については、日本の行政と企業が力を入れて取り組んでおり、ここ1、2年で随分意識が変わってきたようです。

カナダにおいても、残業代の不払いが発生すれば、労働基準局が速やかに企業に監査が入り、その結果によっては行政からのペナルティが課せられ企業は大きな損失を負うことになります。そのため、ほとんどの会社で残業代の支払いが徹底されていますが、もし残業が発生しているにも関わらず、正当に支払いが行われていない場合は、すぐに人事部や労働組合に相談しましょう。残業に関しては、行政や企業の対応はもちろん、働く人たち一人ひとりが高い意識を持つことが非常に重要です。

長期休暇の取得

大手インターネット旅行会社「Expedia」が2017年に実施した調査によると、日本の平均有給休暇支給日数は年間20日間なのに対して、取得率は10日間と50%しか消化できていないことがわかりました。これは調査対象国30カ国中最下位の数値で、2016年の同調査から2年連続最下位となります。


また、日本は有給休暇の取得に罪悪感を感じる人が6割以上と非常に多く、休暇の取りにくさが消化率の低さに影響していると言えるでしょう。一方、カナダでは平均有給休暇支給日数15日間に対して、消化率100%とすべての有給休暇を年内に消化しており、実質的には日本で働く人よりもカナダで働く人の方が休暇を取得していることがわかります。

また、日本にはない休暇制度として、オンタリオ州では労働基準法で制定されている復職が保証された長期の無給休暇がいくつかあります。有給休暇とは別に個人的な理由で休暇を取得できることで、精神的な負担は随分と軽くなるのではないでしょうか。

女性の活躍

日本もカナダも女性の社会進出が叫ばれて久しいですが、両国の現状は大きく異なっています。

まず、日本では全就業者に占める女性の割合は43・2%です。カナダは47・6%とフランス(48・3%)やスウェーデン(47・7%)に次ぐ高水準となっています。

女性管理職の割合は、日本は12・5%と世界的に見ても少ないのですが、カナダは35・5%と3人に1人の割合で女性がマネジメントクラスの職に就いています。こうして見ると、カナダは女性の社会的地位が守られているように感じますが、それでもまだ男性と比べて賃金や待遇に格差があることが課題となっており、政府や企業が対策に力を入れています。

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