海外大生、就職戦線異常アリ?ナシ?#03
最終回 日本企業と海外企業の雇用形態と求める人材の違いについて
文:高草木 朔太郎

私達みたいに海外で育った人はよく英語と日本語が話せるので、就職に有利なのではないかと言われます。しかしそんなことはありません。移民の多いカナダですが、英語は第二言語として当たり前に多くの人々が話せます。日本の面接で「日本語ができます」なんてアピールしませんよね。言語はコミュニケーションツールに過ぎないのです。
語学取得を留学の目標にすることで、常に可能性の範囲を狭めています。語学力の向上だけなら国内でできます。交換留学生は語学というよりも、海外の文化に触れて視野を広げ、日本の大学では得られない専門的かつ実用的な知識を備えるのが主な目的です。現地の学生と同じように大学の講義を受けている姿には素直に驚きました。
■日本企業と海外企業の違い
日本企業は新卒採用主義である上に、年功序列と終身雇用の雇用形態を導入し、新人社員教育制度も充実しています。また、日本国籍の人材を中心として採用する風潮がまだ残っているので、海外の優秀な人材から敬遠されています。基本的には内向きで、没個性化するせいで社内改革が起こりにくい状態になっている会社も少なくはありません。
海外企業の場合、新卒や中途採用関係なく、常に能力が効率良く使える人材を求めます。インターンであっても、業界内で経験を積んでいる方であれば、採用後すぐに重要な案件を任されたりします。ただ売上や利益が悪化した場合、人員削減を行う。また近年では優秀な人材を主に発展途上国から採用し、人材の多様性を目指す企業も増えています。日本でも多様性が企業の売上や今後の発展に貢献する機会として認識されるようになり、経営戦略のひとつとして導入されてきています。
■交換留学生の就職活動
海外大学の3年目に合わせて交換留学をされる場合、5月に帰国するので、一般的な就職活動の選考に参加できません。卒業を1年遅らせて翌年に就活を行う事もできますが、留学生向け就職イベントが夏に開催されます。
- マイナビ国際派就職EXPO(6月下旬)
- 東京サマーキャリアフォーラム(6月下旬)
- 経団連グローバルキャリアミーティング(7月下旬)
ボスキャリ同様にグローバル人材を求める一流企業も多数参加しています。会場に面接ブースがありますが、日本での開催ということもあり、1次2次以降の面接は後日、別会場または本社で行われます。一時帰国中の正規留学生も考慮し、8月中に内定を出せるよう短期間で選考を行う良心的な企業もあります。
大学院生(交換留学経験あり)ボスキャリ参加者の感想
■ボスキャリへ参加の理由
2014卒だが、留学のため日本の春選考に参加できず、内定先にも不満がありました。そんな中、4年・院2年の冬に、多くの優良企業の選考を短期間で受けられて、かつ受けたい企業が多数しているイベントが開催されており、加えて、ボストンでは企業側の採用意欲が非常に高いとエージェントさん経由で聞いたことから参加を決意しました。
■院生としての就職活動
あまり違いは感じなかったですが、強いて言えば、なぜ院に進学したのかと、研究内容を面接中に訊かれたぐらいです。ただ日系企業では、基本的に文系院生(特に女子)は不利らしいので、気づかないところでの違いはあったかもしれないです。
■イベント期間中のスケジュール
1日目、一次面接7社→二次面接1社→ディナー
2日目、一次面接2社→二次面接3社、三次面接1社→最終面接2社→第一志望から内定、ディナー
それぞれの面接の間隔は30分ほど。ひどい時は面接の終了予定時刻と次の面接の開始時刻が同じで、会場内を走る羽目に…。意外と余裕がなく、休憩場所に座って、次の場所を確認してすぐ移動。また、2日目には5社の一次面接が入っていましたが、志望度の高いところが進んだため、3社の面接は切る必要がありました。
■今後の参加者へ一言
昨年は交換留学開始直後で、授業についていくのが必死という状況下での参加でした。結果、事前応募1社→1次面接、ウォークイン2社→1社のみ1次面接で、内定には全く辿りつけませんでした。その反省から事前準備をしっかりとやりました。
そこで今回は、事前応募20社、面接予約12社。面接対策として、日本での就活も続け、企業研究やOB訪問、ケース面接練習を行いました。
私の場合、帰国済みで就活に集中できたのでどうにかなったのですが、留学中に同じことをやれと言われたら、絶対不可能だと思います。特にMidterm前後ということもあり、いくら起きていても無理です。なので、留学中の方が参加する場合、夏休み中にほとんどの準備を終わらせて、学期中は週1で面接の練習をするくらいできたら理想だと思います。また、ウォークインで来る人はブランディングがしにくいです。事前応募していれば、ESを落ち着いて読めるし、かつ適性検査も使って判断できるので、採用しやすいとディナーで人事の方がもらしてました。
トロントの学生たちが起ち上げたfacebookのボスキャリグループ from Torontoにて更なる情報を随時掲載。また、トロントから参加した方、今後参加する方で履歴書添削、模擬面接、適性検査対策、交流会など行っています。ご参加お待ちしております!
http://sk4.ca/bcf






