増える?減る?これからどうなるオンタリオ州のコロナ感染者数
懸念されるインド型コロナ変異株「デルタ」の感染拡大によって引き起こされる第4波の脅威
カナダ・オンタリオ州は今日11日から経済再開のSTEP1に移行し、パティオでの飲食や非必須の小売店の対面営業、10人までの屋外での集まりなどといった規制緩和が始まった。1回目のワクチン接種も70%以上に達し、現在COVID-19の症例は急激に減少しているものの、次に懸念されているのがインド型コロナ変異株「デルタ」の感染拡大によって引き起こされる第4波の脅威だ。
第4波を避けるためのオンタリオ州の計画
保健当局は、第4波を避けるためにはリスクの高いホットスポットやコミュニティーで完全な予防接種、つまりワクチンの接種を2回することを確実にする必要があると述べている。当局は1回のワクチン接種だけでは、インド型コロナ変異株「デルタ」に対する保護の効果が低いとしており、2回接種することで有効性が増すとしている。
オンタリオ州のインド型コロナ変異株「デルタ」が懸念されるトロントやピール、ヨーク、ハルトンなどのホットスポットエリアにいる人は、6月14日から2回目のファイザーまたはモデルナの接種予約ができるようになる。
モデリングの最も良いシナリオは、1日あたりのコロナ感染者数は夏の間が500件未満にとどまる見通しだが、中間のシナリオでは、8月までに1日あたりおよそ1000件に跳ね上がる可能性も示唆されている。そして最悪のシナリオでは、8月中旬までに1日あたり2500件に急増することも予測されている。
現時点では、感染拡大がうまく制御できることが示されており、州では少なくとも今後10日間は症例が減少し続けるほか、集中治療室などへの入院も減少し続ける見通しだという。いまオンタリオ州で新型コロナウイルスに感染している人の大多数は、1回目のワクチンを接種していない人だとも述べられている。