〜5月下旬に歴史、自然、アートを巡る、風まかせのロードトリップ〜|ふらっと車でニューヨーク郊外トロント発ローカルな旅
トロントから車で約9時間。ナイアガラのレインボーブリッジを渡り、アメリカへ。オンタリオのなだらかな風景がやがてペンシルバニアやニュージャージーの森へと変わり、車窓の色彩がゆっくり濃くなっていく。今回は、摩天楼マンハッタンから少し離れたジャージーシティが拠点だったので、プライベートの目的地はニューヨーク郊外のローカルな町々。メトロポリタンの喧騒からほんの少し離れたこの街から、歴史と自然、そしてアートが息づく場所をめぐる、小さなロードトリップを楽しんだ。
Asbury Park Beach(アズベリーパーク・ビーチ)|波と音楽に包まれる、アメリカン・ビーチカルチャー

ジャージーショアを代表するカルチャースポット、アズベリーパーク・ビーチ。トロントではなかなか味わえない、海辺とサブカルチャーの融合がここにはある。かつてはブルース・スプリングスティーンが歌い、今ではレトロなアーケードやライブハウス、個性豊かなショップが並ぶ海辺の町。
Sandy Hook(サンディーフック)|風と光の静寂に包まれる半島

アズベリーパークから車で20分ほど北へ走ると、細く長く伸びた半島サンディーフックに到着する。ここはGateway National Recreation Areaとして保護された自然豊かな場所で、目の前には穏やかなニューヨーク湾、振り返れば遥か遠くにマンハッタンのスカイラインが霞んで見える。
灯台や旧軍事施設が佇む風景の中、ただ風に吹かれ、潮の香りに包まれる時間は、都市生活の中で忘れかけていた感覚を静かに呼び覚ましてくれる。
Philadelphia(フィラデルフィア)|アメリカ建国の「原点」を歩く、煉瓦と自由の街

アメリカの建国と革命の歴史が凝縮された都市、フィラデルフィア。
この街でまず向かうべきは、世界遺産にも登録されている「インディペンデンス・ホール(Independence Hall)」。ここは1776年、「独立宣言」が署名された、まさにアメリカという国家が誕生した場所。赤レンガの壁、白い鐘楼、その端正な佇まいは、どこか時間を超えた重みを感じさせる。
隣には、自由の象徴である「リバティ・ベル(Liberty Bell)」が静かに展示されている。
さらに街を歩けば、クラシカルな柱が美しいアメリカ合衆国初の中央銀行(First Bank of the United States)、そしてセカンド・バンク(Second Bank of the United States)といった建築群が歴史を静かに語りかけてくる。

そして、忘れてはいけないのが名物のチーズステーキサンド。香ばしい香りのアツアツのステーキにチーズをたっぷりかけたサンドイッチを頬張れば、歴史散策の疲れもどこかへ消えていく。
Princeton university(プリンストン大学)|知と静寂が共存する、緑あふれる学びの都



静かな並木道を抜けた先に広がるのは、プリンストン大学のキャンパス。まず足を運んだのが「Princeton University Chapel(プリンストン大学チャペル)」。ゴシック建築の壮麗な姿は、ただの宗教施設という枠を超え、大学の精神性そのものを象徴している。

もうひとつ見逃せないのが、「池田アーチ(Ikeda Arch)」。ひっそりと佇むこの石造りのアーチは、賑やかなキャンパスの動線の中にありながら、知と平和をつなぐ門のような象徴的な場所だ。
Beacon(ビーコン)|現代アートの殿堂DIA美術館


別のエリアでは、アンディ・ウォーホールの《Shadows》(1978–79)が展示されている。102枚のカラフルなキャンバスからなるこのシリーズは、映画や写真、絵画など多様な表現が融合した、ウォーホールの中でも特に抽象的な作品。

トロントから陸路で行けるニューヨーク郊外。そこには、日常のすぐ外側に広がる、心に豊かさをくれる風景が待っている。ぜひみなさんの「トロント発ローカルな旅」も教えて下さい。













