新日系コミッティー初のお正月会
例年よりも多い来場者が賑やかにトロントでお正月を楽しむ
1月24日@日系文化会館(JCCC)
日系文化会館で開かれる毎年恒例のお正月会は新日系コミッティー(NJCC)と日系文化会館(JCCC)の共催で今年1月24日に開催された。当日は1100人近い来場者で賑わい、先着100名の子供にお年玉が配られることもあり、入口には小さな子供が列を作り早くも賑わいを見せていた。
お正月会開会式は勢いあるよさこいダンスから始まり、JCCCのゲーリー川口理事長、中山泰則総領事、新日系コミッティー代表のラシュトン美紀さんの挨拶が行われた。ゲーリー川口理事長は新年の挨拶と今後もこのような世代を超えた交流が持てる場所を提供し続けたいと述べ、中山泰則総領事は日本でもあまり見られなくなった日本のお正月の伝統をトロントで体験できることが素晴らしいとコメントし、ラシュトン美紀さんは新日系コミッティーになってから初めてのお正月会を支える200人以上のボランティアに感謝を述べながら、JCCCや他の日系団体、企業と協力して日系コミュニティーを盛り上げていきたいと挨拶した。その後は一年間の邪気を払い長寿を願って正月に呑む縁起物の酒であるお屠蘇のデモンストレーションが行われ、1日を通して舞台袖で振る舞われたお屠蘇に多くの人が1年の健康を願った。さらに毎年人気な餅つきのデモンストレーションでは“よいしょ”の掛け声で餅つきを応援する子供達や、実際に餅つきに参加したい子供達が長い列を作っていた。デモンストレーションの後にはあんこを包んで振る舞われたつきたての餅を頬張るなど会場は和気あいあいとした雰囲気に包まれた。
午前の部では毎年恒例の女神輿や獅子舞といった日本の正月文化が紹介され、獅子舞の怖さに泣いてしまう子供や、興味津々に後を追いかける子など来場者は十人十色の楽しみ方をしているようだった。午後の部では日本舞踊、津軽三味線などの日本の伝統文化に加え、フラダンス、こどもミュージカル、フルート演奏のほか、1年間の行事毎に着る着物のファッションショーも行われ、会場は大いに盛り上がった。
そのほか、おもちゃや本の販売が行われていた商工会コートでは特に書き初めや絵手紙コーナーが人気を博していた。当日はJCCCの図書館も開放され、ゲーム室では百人一首やかるた、こども広場ではコマやけん玉、だるま落とし、羽子板など日本のお正月の遊びが体験できるようになっており、親子で楽しむ姿が見られた。また、会館ロビーから特設神社までの通路には出店が並び、まるで日本の縁日のような賑やかな雰囲気だった。さらに全館にわたって力うどんや唐揚げ、おすし、おでん、お雑煮など様々な日本食ブースが出店しており、来場者は日本のお正月文化を満喫していた。