日系文化会館(JCCC)お正月会|日系コミュニティーニュース
新年らしい雰囲気と日本の産品や観光地を紹介する都道府県のブースが賑わう
1月19日(日)、毎年恒例のJCCCでのお正月会が開催され、家族連れなど大勢の来場者で賑わった。当日は響和太鼓のパフーマンスと共に開幕し、ジェームス・ヘロン館長が開会宣言をし、松永総領事が挨拶を述べた。
会場では、お屠蘇のデモンストレーションのほか、獅子舞や子どもたちが参加した餅つきが行われたほか、書き初めや合唱、琴演奏、演舞、着物ファッションショーなどが行われ、会場を盛り上げた。
ヘロン館長は、「今年も皆様をお正月会にお迎えできることを大変嬉しく思います。厳しい冬の中、こうして多くの方が集まることで、コミュニティーの絆を再確認する良い機会となっています」と述べ、来場者を歓迎した。
松永総領事は、挨拶でカナダからの訪日観光客の増加や、経済面での協力関係が強化されていることを強調しカナダと日本の交流はより活発になっていることに触れた。また、JCCCが提供する文化プログラムが、日系コミュニティーだけでなく、幅広いカナダ市民に支持されていることに触れ、引き続き日本文化の発信に期待した。
このお正月会は、2001年に新移住者協会が始め、その後2015年にJCCCに引き継がれて20年以上続いている。今年は、都道府県人会・連合会が共同で参加し、日本の産品や観光地を紹介する各県のブースが設けられた。各ブースでは、地域の特産品や文化に関する情報が紹介され、来場者は各県の魅力を直接聞くことができる貴重な機会となった。
松永総領事コメント
昨年の1月末に着任し、今回が初めての参加でした。お正月会の盛り上がりについて伺っていましたが、実際に訪れてみると、想像以上の盛況ぶりに驚いています。餅つきやお屠蘇、獅子舞といった日本のお正月ならではの文化を、日本人だけでなくカナダ人の子どもたちも楽しんでいる様子がとても印象的でした。
色々まわりながら、カナダの皆さんが日本の多様性に驚いているのを目の当たりにしました。各都道府県ごとに特色や特産品、見どころがあり、それを知ることで、ますます日本への興味が深まることと思います。このような機会が、日本とカナダの文化交流の架け橋となり、より多くのカナダの方々が日本を訪れるきっかけになれば嬉しいです。
トロント都道府県人会・連合会代表、原さんコメント
2001年、当時の新移住者協会の菊池会長の時に始まり、2015年からJCCCに引き継がれてから20年以上続くお正月会ですが、私も2003年から実行委員会のメンバーとして活動に参加してきました。そして今年は県人会・連合会代表としてJCCCとの共同開催に至りました。
県人会・連合会発足のきっかけは滋賀県、千葉県、宮崎県の県人会が中心となり、地域の文化継承や相互協力の重要性を共有したことにあります。これまで様々な県人会がそれぞれの活動を行ってきた中で、『一緒に協力しよう』という声が自然に集まり、広がることができました。各県人会が独自の文化や特色を発信しつつも、県を越えたつながりを築き、相互に助け合うことができる場となっています。
単一の県人会だけでは活動の幅が狭くなりがちですが、連携を深めることでより広がりを持たせることができます。各県の文化を守りながら、次の世代へと繋がっていくと思います。