TORONTO BLUE JAYS 川崎 宗則選手

日本球界のトッププレイヤーのひとりとしてダイエー、ソフトバンクホークスで長年活躍、そして2012年メジャーリーグへと移籍し、今シーズン2年目となる川崎宗則選手。
昨シーズンオフにシアトル・マリナーズの40人枠から外れ自由契約となってしまったが、3月18日、トロントブルージェイズとマイナー契約を交わし、その翌月13日に傘下3Aバファローから見事メジャーへ昇格した。昇格当日からロイヤルズ戦に「9番・遊撃」でスタメン出場し、3回に決勝打となる右犠飛を放つなどの活躍を見せる。その後、プレーはもちろんのこと彼の明るいキャラクターですぐさまトロントの地元ファンにも大人気となった川崎選手に、トロント生活約一ヶ月が経った5月15日のサンフランシスコジャイアンツ戦の試合前にお話を伺った。
トロントの印象
「去年試合で来たことがあったので初めてではなかったのですが、すごくきれいな街並みで人も親切だし、とてもいい街だなと思います。でもまだトロントのどこにも行けてないですね。ここ(ロジャースセンター)だけです(笑)」
トロントブルージェイズマイナー契約、そしてメジャー昇格
「(マイナー契約が決まったとき)とてもうれしかったです。ただやるしかない、そしてせっかくもらったチャンスなので、思い切ってプレーしようと思いました。メジャー昇格が決まったときは急なことだったのでとても慌ただしかったですが、僕のやることは一緒なので自分ができることを精一杯やろうと思いました。ジェイズでも楽しんでプレーしたいですね。僕はどこでプレーしていても楽しいんですが、せっかく野球ができている、ビッグリーグの舞台に立たせてもらっているのでめいっぱい楽しみたいと思います。」
川崎選手はその言葉のとおり練習中、そして試合中も楽しんでプレーしている様子が伺えた。誰よりも大きな声を出しゲームを盛り上げ、チームメイトを応援する。ジェイズの他選手はもちろん、相手チームの選手とのコミュニケーションも率先して行い、談笑する様子も多く見られた。
環境の変化の中で
日本球界で11年プレーし、数々の実績を残した川崎選手だが、野球選手としての刺激を求め異国の地への挑戦を決めた。しかしそこは通訳もトレーナーもいない状況下。日本とは違い自身でやらなければいけないことも多く、言葉の壁もある。しかし、この環境が川崎選手にとってプラスに働いているそう。
「英語でのコミュニケーションは大変ですが、チームメイトにかなり助けられてますね。通訳がいない僕が必死に何かを伝えようとしているのを見て皆理解しようと真剣に聞いてくれます。日本ではトレーナーさんにしてもらっていたマッサージも自分でしないといけないけれど、勉強にもなるし自己管理の意識も高まるので全然苦ではありません。」
川崎選手の魅力、エネルギー源
川崎選手は、とにかく元気で明るい人柄を持つ。しかもそれだけではなく、周りの人々も元気にするパワーがある。イニング交代のときはダッシュで真っ先に守備位置に向かい、またチームに得点が入ったときには一番にベンチの前に出てランナーを迎える。コミュニケーションで言葉の壁はあるものの川崎選手はすっかりチームに溶け込んでいた。地元ファンにも大人気で、打席に立つときは大きな声援で迎えられる。そんな皆から愛される川崎選手の元気の源は「ライスボールを毎日食べること」。
「毎日3食お米を食べて元気を蓄えています、日本人なので(笑)お米は大事ですね。チームメイトとは『元気?今日も頑張ろうね。』など言葉を交わします。英語は勉強中ですが、これまで英語を使うことがなかったので言葉がなかなか出てこなくてやっぱり難しいです。でもチームメイトに恵まれていてとても助けられているので感謝ですね。」
イチロー選手との再会
昨シーズン、尊敬するイチロー選手と同じシアトルマリナーズでプレーした川崎選手。シーズン途中でイチロー選手がヤンキースに移籍が決まったときに心境の変化はあったのだろうか。
「特になかったですね。イチローさんがヤンキースという伝統ある素晴らしいチームで元気にプレーをしていることで、僕も頑張ろうと思いました。イチローさんが楽しくプレーしているなと思って、僕もとてもうれしかったです。」
トロントでイチロー選手と対戦相手としての再会。そのときの心境は?
「また同じ舞台に立てることがうれしかったです。実際僕もそれをモチベーションにしていましたし。同じチームではないですが、また一緒にプレーできてハッピーでした。」
ひとりの野球選手として
他の日本のトッププレイヤーも多数活躍するメジャーリーグの世界だが、日本のプロ野球と比べて厳しい世界だと思うことはないのだろうか。
「厳しいなどと言われることはありますが、僕はただ野球ができることがうれしくて、どこであっても楽しんでプレーするだけです。もちろん成績の良し悪しはあります。でもダメならダメ、良かったら良かった、ただそれだけの話。体が元気なうちはめいっぱいグランドで発散することは、どんな環境にいても変わりません。」
川崎選手の野球に対する思いは野球少年だった頃から今まで、何ひとつ変わっていないのだろう。もっと上手くなりたい、野球を楽しみたい。好きなことをずっと続けられていることを幸せに感じ、とことん楽しんでいるだけなのだ。
この日の試合は、「9番・遊撃」でスタメン出場。惜しくもヒットはなかったものの、フォアボールで出塁、そして生還し得点に貢献した。チームは3回までに10得点と打線が爆発し、11対3で快勝。グランドの上の川崎選手は全てに全力で、そして”楽しんで”プレーしていた。
TORJA読者へメッセージ
「英語を教えてください(笑) それとまだトロントに友達がいないので、友達になってください!」
今シーズンも中盤戦にさしかかる6月。ここトロントでの川崎選手の活躍を、ぜひご自身の目で見てもらいたい。














