大人女子のための贅沢なワイナリーの旅
【HIS x TORJA】感謝を込めて母の日にお母さんを連れて行きたい旅行先
大自然溢れるワインと美食の地オカナガン
Day 1
トロントから直行便で約4時間離れたブリティッシュコロンビア州オカナガン。直行便は1日に1便だけだが国内乗り継ぎで出発/到着時間を調節することもできる。南北に長く広がるオカナガンの中心やや北に位置するのが空港のあるケロウナ市だ。初日は午前中早めに現地に到着する便でオカナガンに入り、ケロウナ市近くにあるSummerhill Pyramid Wineryに立ち寄る。1986年開業時からオーガニックにこだわり、ブドウ、ワインの生産ともに一切の添加物や農薬無しで行っている。2007年にはその功績が認められ、カナダ公認のオーガニックワイナリーとして認定された。ここではオカナガンのフランスに似た気候を生かし、世界の品評会でも優勝するほどの上質なスパークリングワインが作られている。ここに併設されているSunset Organic Bistro でオカナガン湖を望みながら遅めのオーガニックランチを取る。食べ終わった後にはワイナリー自慢のピラミッドワインセラーを訪れる。トロントの喧騒を離れ、パワースポットでエネルギーを充電して初日のホテルへ向かう。
スワロフスキーが散りばめられている
ケロウナ市を北に約30分行ったところにあるのが世界で唯一、スワロフスキーのホテルSparkling Hill Resortだ。350万個のスワロフスキーが建物のいたるところに散りばめられており、繊細で柔らかな光に満ちている。ヨーロッパスタイルのKurSpaが用意され、宿泊客はスティームサウナやコールドサウナ、ジャグジーなど全7種類の施設、100種類以上のトリートメントで心も体もリフレッシュできる。ディナーはリゾート内にあるPeakfineへ。ヨーロッパでは完璧を意味するこのレストランでは季節ごとに頻繁にメニューを変え、常にオカナガンの旬で新鮮な食材を提供している。また日替わりメニューでは特にその時々にあった料理が提供され、地元オカナガンワインとの相性も抜群だ。週末にはライブエンターテインメントもあり、大人な落ち着いたひと時が過ごせる。
Day 2
2日目は少しゆっくり起きてマッサージとブランチを楽しんでからリゾートを後にする。オカナガンではワインの他にもフルーツ天国としても知られ、この日はまず車で約1時間半南に向かったところにあるSummerland Sweetsを訪れる。1960年代から続くフルーツ商品を扱う果樹園で、おすすめは開業当時から変わらないジェリーキャンディー。添加物は一切使用せずに果物の自然な甘みを生かして作られている。またフルーツシロップやジャムはアルコールで味に深みを増したものや糖尿病などの人のために砂糖をできる限り使わないフルーツスプレッドなど味も種類も豊富。お酒が苦手な人のお土産を購入し、2008年にオープンしたSleeping Giant Fruit Wineryにも立ち寄りフルーツワインの試飲を楽しむこともできた。
そのまますぐ近くにあるDirty Laundry Vineyardに立ち寄る。1880年代にオカナガンの開拓が進められ、働き手として移住してきた中国人が始めたクリーニング屋が元になっているユニークなワイナリー。開放的なパティオでは昔と変わらない景色を楽しみながら、オカナガンの中では特に古いブドウの木から作られた深みのあるワインの味も格別だ。
この後この日のリゾートへ向かう。さらに1時間ほど南に下ると見えてくるオソヨース湖畔に立つのがWatermark Beach Hotelだ。全ての部屋にキッチンがあるので長期で滞在するゲストも多い。オソヨースの街にも近く、この日購入したワインに合う食材を購入し、部屋でゆっくりプライベートな時間を過ごすことができた。サウナやジャグジー、屋外温水プールなども充実しているのも魅力的だ。
Day 3
3日目はまずオソヨース湖対岸に位置するNk’Mip Cellars Wineryを訪れる。ここは北米で初めて先住民によって運営が開始されたワイナリー。参加したワイナリーツアーでは通常のワイン製造工程に加え、先住民やブリティッシュコロンビアの歴史について学ぶことができた。ここでは数多くの賞を受賞しているChardonnay、Syrah、Riesling Icewineが特に印象に残った。
次は雄大な緑の山々を望みながら1時間のドライブで120年以上も続く老舗果樹園Harker’s Organicsを訪れる。ブリティッシュコロンビアがカナダの州として迎えられた1880年代に移住してきた一族が果樹園を守り続けている。オーガニック農法で育てられるリンゴやナシは格別!近年ではRUSTIC ROOTS WINERYをオープンし、フルーツワインを中心にワイン作りも行っている。自然な甘みのフルーツスパークリングワインをお土産に購入し、次の目的地を目指す。途中、Spotted Lakeに立ち寄った。名前の通り水面がまるで水玉模様のようになっており、先住民たちの間ではこの池の水が自然治癒力を高めるということでヒーリングスポットの聖地として扱われている。池の水はカルシウム、ナトリウム、マグネシウム硫酸塩(エプソム塩)と銀やチタンなどが豊富に含まれて、年間を通して水の色が変化し不思議な美しさを醸し出している。夏場に水が蒸発したあとには水面だった場所を歩くこともできるらしい。
この日最後のストップとしてBurrowing Owl Estate Wineryを目指す。ここは1998年にオカナガンの中でもとてもユニークな生態系が観測される地域に開業し、環境保全に努めながらワイン製造に関しても太陽光発電や地殻発電などを用いている。ここでのワインテイスティングにかかる費用は環境保全団体に寄付されており、様々な面からこの地域へ貢献している。試したものはおすすめされたPinot Gris、Chardonnay、Syrah。ディナーはBurrowing Owl Estate Winery内にあるレストランThe Sonora Roomで食べることにした。地元の提携農家から新鮮な素材を仕入れ、ワインに合う独創的な料理を提供している。店頭では買えないワインもメニューに用意されていたのでソムリエのおすすめを聞きながらゆっくりとしたディナーを楽しんだ。食後はWatermark Beach Resort Hotelに戻りゆっくり休むことにした。
次の日はケロウナ市内に戻りトロントへ飛び立つ。今回は母娘の二人旅なのでスパやワイン、フルーツに注目してオカナガンを回ったが、晴れの日の多いオカナガンではブリティッシュコロンビア内でも有数のゴルフリゾートとしても有名。アーノルド・パーマー、ジャック・ニコラウスなどの著名なゴルファーが設計したゴルフ場があり、海や湖、雄大な山々など地形を生かしたコースが多く、レベルも多彩。夏場は日没時間が遅いので夕方料金でお手軽にラウンドできるのも魅力だ。今度は家族や父親と来るのも良いかもしれない。
さらにカヌー、カヤックやラフティング、ヨット、ホエールウォッチングなどのマリンスポーツ、ハイキングや乗馬、バンジージャンプといったアウトドアスポーツも楽しめるようなのでアクティブライフを楽しみたい人にもおすすめの目的地だ。