ゴルフ体験記 第9回 初めてのアンダー・パー…
10番目の先生は、60歳の誕生日プレゼントにと、子供達がエメラルドヒルズの5回レッスン・シリーズを買ってくれて、そこでお会いしたレッスンプロのパトリックさんです。
さて、そのレッスンですが、1回目が始まる前に1時間ほど自習練習をして「さぁ、準備OK」と、はやる心でレッスン場へ向かいますと、ボールを打たせてくれません。ただただ、ゴルフコースの攻め方、ゲーム前の心構え、ミスショットした時の心構え等を淡々と教えてくれます。2回目も同じです。
変わった先生だなぁと思っておりましたらようやく3回目になって、7番アイアンを持たせてくれて、右手でボールを投げる様に、右手だけで打ってみなさいと言うのです。片手でボールを打ったことなどありませんので、思うように打てません。それでも20分も続けていると段々と打てるようになってきます。すると今度は右の方へ、左の方へと方向を変えて打つように指示されます。それが、不思議に簡単に打てるのです。「そうです、その感覚を養いなさい」「右利きの人は右腕を使うのです」と教えてくれました。それまで、てっきり右手は添えているだけで、真っ直ぐ伸ばした左腕で打つものとばかり思っておりました。肝に銘じるレッスンでした。
4回目は、ターゲットを決めて、いろいろなクラブで狙う練習です。それが終われば、1本のクラブで異なる距離のターゲットに向かっての練習です。あっ、これは小林浩美さんがおっしゃていたドリルと同じです。プロはやっぱり共通点があるんですね。
5回目のレッスンはラウンドレッスンです。コースを一緒に回ってくれるのです。回りながらいろいろ注意してくれるものと思っていましたら、第1ホール終了後、そのグリーン周りで、いろいろな状況を作って、練習します。目玉になったバンカーショット、バンカー越えのロブショット、グリーンエッジから3番のウッドでパターのように転がすショット、左足上がりや左足下がりのチッピング等。あらゆるショットを見せてくれました。本当に上手いものです。それと、何と言ってもパターが抜群に旨い先生でした。
そのレッスンの後、やりましたよ。初めてのアンダーパーが出たのです。中国系グループ主催のチャリティコンペがマンダリン・ゴルフ場で開催され、招待されて初めて参加しました。この日は、レッスンのお陰で全てのショットが安定していて、ボギー2つ、バーディ3つでワン・アンダーを記録しました。もちろんグロス優勝で素晴らしい賞品を貰いました。
そして、同じ年、ホームコースのエメラルドヒルズで2回目のホールイン・ワンも達成することができました。パトリックさん、ありがとう。
カナダ・ゴルフ・ティーチングプロ 藤井 勇
ゴルフ暦:38年 オンタリオ公式ハンディキャップ:7
2006年9月25日にオンタリオ州クロスウインズ・ゴルフクラブで行われた2006年度カナディアン・ゴルフティチャーズカップに初挑戦し、スー パーシニア部で初優勝。2007年10月にラスベガスで開催されたゴルフティチャーズ・ワールドカップにカナダ代表として初出場、スーパーシニア部門で4 位入賞。2009年度カナディアン・ゴルフティチャーズカップに再挑戦し、スーパーシニア部門で2度目の優勝を飾った。