心を込めて 力強く!日修学院 書初め大会2025
トロントに位置する日本語継承学校・日修学院では、毎年恒例の書初め大会が開催された。日修学院では小学3年生から6年生まで、書道の授業を取り入れている。3年生で初めて毛筆を握る生徒がほとんどだが、毎週の授業を通じて基本の筆の使い方をはじめ、書道独特の表現の仕方を習得している。カナダではなかなか体験できない書道の授業に、日修学院の子どもたちは毎週真剣に取り組んでいる。
例年同様に書初め大会に向けて、冬休みに学年ごとに課題が出された。今年は3年生「友だち」、4年生「明るい心」、5年生「新しい風」、6年生「将来の夢」。難しい課題にもかかわらず、今年も全員で参加することができたという。
出展された作品の中から、「元気にのびのび書かれているか」「はね、とめ、はらいの基本点画の筆使いができているか」「文字の形、大きさ、配列など全体の構成が良いか」「芸術性(字の風情や風合い)に魅力があるか」という審査基準をもとに選考が行われ、最高賞の「日修学院賞」は、先の選考基準に加え、普段の授業姿勢も他の生徒たちのお手本として励んでいる生徒に贈られた。
「日修学院賞」には、陸 心さん(3年生)、続いて「優秀賞」はデニコライス うみさん(3年生)、卓 紗羅さん(4年生)、タルディフ 賢さん(4年生)、河西 寛人さん(5年生)、チュウ 千莉奈さん(6年生)、リー ジュリアンさん(6年生)が受賞した。
惜しくも優秀賞には届かなかったが、選考委員を魅了した9名の生徒の作品には佳作賞が贈られた。受賞された皆さん、おめでとうございます!なお、同大会に出品された全作品は2月8日(土)、2月22日(土)に校内に展示され、全校生徒と保護者に披露された。
書道教師のコバヤシ先生からのコメント
「今年も、保護者の協力のもと、全員が書き初め大会に参加することができました。カナダで経験できる日本文化の一つとして書道の基本を学び、作品として仕上げる楽しさを知ってもらえる良い機会となっています。今年は、例年以上に元気の良いのびのびとした素敵な作品が多く、選考も難航しました。賞を受賞した生徒も、そうでなかった生徒も、着実に技術力が上がっていること、また、楽しく書道に向き合っていることがよく分かります。この調子でますます励んでいってほしいと願っています。」
日修学院では、幼稚部2年、小中学部8年の計10年のカリキュラムの中に、日本の文化に触れる機会を多く取り入れている。書道の他にも、幼稚部から始まる音楽、お正月会などの日本文化行事に加え、中等部では華道や味噌作りなどの課外学習も実施している。日本にルーツを持ちカナダで育つ子どもたちに、日本語を学びながら日本文化を継承し、日系社会、カナダ社会に貢献する人材へと成長してくれることが、学校の願いとのことだ。
なお、現在同校では、2025年度新入生・編入生を募集している。詳細は、ウェブサイト(https://nisshugakuin.org/)を確認するか、nisshu.gakuin@gmail.comまで連絡を。