Lana in Tokyo #22
東京で日本語を勉強中のLanaが日本語で伝えたいメッセージ。

日本では、「顔が小さいね!」「私も、二重まぶたほしいなー」と言われたら、その言葉をほめられていると解釈することはきわめて自然な反応とされているでしょうか。私は、始めのうちは失礼と受け止めてしまいました。いったいどういうほめ言葉なの?と思いました。
カナダと日本で美しいと考えられているものの間にかなり違いがあると思います。例えば、トロントには様々な国の人が共存してるので、美しさという意味も色々です。おもしろいことに、日本の「美」とはほとんどのことに細かいニュアンスの違いがあって、外国人には把握しづらいかもしれません。西洋化せずに近代化に達したという点が顕著な国だからでしょうか。
私は、芸術を介してこの「美」の違いに初めて気づきました。その最初の経験は漫画でした。14歳の時、親友にその当時の本屋では手に入らなかった少女マンガをもらいました。さっと読むと、なぜ主人公が女々しい男性に恋に落ちたか全然理解できませんでした。また、女性はかわいく描いてあって子供っぽかったです。現在の日本文化、特に若者の間では「かわいい礼賛」なのでしょうか。それはちょっとおかしいかなっと自分では思いました。
言うまでもないですが、美術というのはその国の文化、本質的に美意識も映し出しているものです。ある時代に美しいとされているものを映し出す美術というと、日本の「美人画」でしょう。調べたところ、江戸時代から女性のような歌舞伎役者が描写されていたそうです。時がたつにつれて、町娘や遊女も艶やかに描かれることになりました。ただ、その着物を着た美人は漫画のかわいいキャラクターやコンビニで売っている雑誌に出るモデルのイメージにはほど遠いですね。
去年、私は自分のことをロリコンだと言った会田誠が描いた現代作品がとても気に入りました。私が大好きな「大山椒魚」という作品はすこしエログロですが、どういうわけか初めて見たときからとても美しいと感じました。アニメっぽいと思う外国人もいるそうで、これも「現代の美人画」だと言われているそうです。今の日本は、このようなものは「美」とされていますか。答えは、私の言うべきことではないですが、日本での「美」の系譜はすごく面白いと思っています。
もっとすごいのは、日本だけではなく、日本向けの美意識が他の国に影響をあたえていることです。「Japanese magazine scans」を検索エンジンで調べてみると、日本雑誌に載っているメイクの仕方やファッションについて読めるため、外国人が翻訳してアップロードしたウエブサイトとか、チャット仲間もたくさんいます。高校生の時履いたルーズソックスや、パーティーの時してみたつけまつげやカラコンなど、いろいろな人気な日本製品があります。アイプチをする人がびっくりすると思うけれど、目が大きくて金髪で、人形みたいなカナダ人の友達は「私、日本人のような細い目と黒い髪がほしいなー」と言っていました。
日本の美意識が変わるにつれて、自分で思う美しさの意味も変るかもしれません。前は日本の「美」の基準がよく分かりませんでしたが、今は理解できる気がします。その「美」は様々な意味があるけれど、確かに現代の国際的な世界で影響力が強いので考えがいがあるのではないでしょうか。
Lana Tran
トロント生まれのカナダ人。
トロントと日本の文化にとても興味があり、現在は東京で日本語の勉強をしながら、雑誌モデルで活動中。
Blog : banlana.tumblr.com






