メープルシロップの秘密
カナダと言えばやっぱりメープル!カナディアンメープルシロップとは、カエデの樹液から作られる、自然の恵みが凝縮されたシロップです。カナディアンの生活に欠かせない一品です。
メープルシロップの歴史
カエデの樹木からメープルシロップが作れることは先住民の人々が居たころから知られていました。 先住民は樹の幹に穴を開け、樺の木で作ったかごの中に樹液を集め、煮詰めてシロップを作っていました。1600年頃、先代のカナディアンは先住民から収穫の工程やメープルシロップの作り方を教わります。近代になり技術が発達してからは樹木にパイプを張り巡らせ収穫することがほとんどですが昔ながらの方法で収穫する農家もあります。煮詰めて作る方法は昔から変わっていません。
メープルシロップが出来るまで
カエデの樹木は厳しい冬に備えるためにその内部にでんぷんを蓄えます。やがてそれは糖分に変わり、春の初め頃に樹液として流れ出します。この現象は「シュガーリングオフ」と呼ばれていてわずか10日から15日ほどです。この時期に樹液を集め、不純物を取り除きながら長い時間をかけて煮詰めます。これにより余計な水分は飛び、甘さだけが残ります。透明な樹液が琥珀色に変わり、糖度が66%以上になったところでメープルシロップの出来上がりです。
メープルシロップの生産地
北米に広がるカエデの原生林で樹液を収穫できます。カナダではケベック州、オンタリオ州、ノヴァスコシア州、ニューブランズウィック州、プリンスエドワードアイランド州で生産されます。
メープルシロップの5つのグレード
同じ方法で煮詰めても樹液の収穫時期によって色と風味が変わります。
早く取れた樹液から順にエキストラライト→ライト→ミディアム→アンバー→ダークと変化していきます。時期が経つ程色は濃くなり風味が増していきます。
1 エキストラライト
透き通るほどのキャラメル色。甘さはごく控えめでくせも全くありません。
2 ライト
深いキャラメル色。エキストラライトに比べ風味はやや濃くなりパンケーキとベストマッチ!
3 ミディアム
若干赤みがかかった中間色。味・香りとともにバランスがとれています
4 アンバー
深めの琥珀色。後をひく甘みと強いコクが特徴です。
5 ダーク
透かすと若干赤みがでる程度の深い色。甘みも風味も一番強くメープルシロップの個性もよくでています。
メープルシロップの栄養
100パーセント天然のメープルシロップは日本人に不足しがちなミネラル(カリウム、カルシウム)が豊富に含まれています。栄養価が高く上白糖や蜂蜜よりもカロリーが低いのも特徴です。天然の甘味料なので赤ちゃんから大人まで安心して食べられます。メープルシロップ独自のポリフェノールも含まれていてアンチエイジングにも効果があります。
メープルシロップのまめ知識
世界で採れるメープルシロップの約85パーセントをカナダが生産し、その量の約90パーセントをケベック州が生産しています。
40リットルの樹液から作られるメープルシロップはわずか1リットル!
北米(カナダ南東部、アメリカ北東部)では13種類のカエデの木が生息してますが良質な樹液が取れるのはシュガーメープル、ブラックメープル、レッドメープル、シルバーメープルのたった4種類だけです。
賞味期限は未開封なら3年間は保存できます。開封後は冷蔵庫か冷凍庫で保存して下さい。糖度があるので凍ることはありません。
メープルシロップの食べ物
メープルタフィー
きれいな雪の上に温かいメープルシロップをかけてつくるカナダならではの水飴。
メープルスプレッド
メープルシロップを煮詰め、練りながら冷ましたもの。メープルバターとも呼ばれます。
メープルシュガー
メープルシロップを煮詰めて水分を飛ばしたもの。顆粒やパウダーなどの形状があります。
メープルキャンディー
メープルシロップを固めてつくるキャンディーです。
パンケーキ
メープルシロップとバターを使った定番スイーツ!
メープルシロップベーコン
ベーコンを一度カリカリに焼いてからメープルシロップをかけ、煮詰めて作る北米ならではのベーコン料理。表面がキャラメル化されつやつやになり甘じょっぱい風味に!