楓の森の歩き方 第39歩 ウィンターワンダーランドへようこそ
黄金色に輝く美しい液体、”Pure Liquid Gold” 。 雪に覆われた季節の終わりに楓の木から作られる澄んだ天然樹液のエリキシル。
楓の森のめぐみ、メープルシロップ。
カナダの大地より産まれる天然甘味料で、カナダ本来の良さを象徴しているとわたしは思います。カナダ人は代々、この天然甘味料を子供達へ受け継ぎ、旅行に訪れる方々にも紹介してきました。古くは、先住民の方々から樹液をシロップに加工する方法を教わった大切な伝統の食材です。
厳しく長い冬の終わり、ちょうど雪解けがはじまり、動物たちが長い冬の眠りから目を覚ます頃、シュガーメープル(砂糖楓)から樹液を集めて、シロップを作る作業がはじまります。
シュガーメープル(砂糖楓)は、カナダの国旗のシンボルでもあるエンブレムリーフですね!
楓の木が冬の眠りから目を覚まし、根元の水分を冬の間に根元に貯蔵した糖分と共に樹液として枝へと流し始め、新緑の葉をつける準備をする頃。その樹液を少し、木から分けてもらいます。
メープルの樹液には、約97%の水とミネラル、有機酸、そして植物性のタンパク質を含みます。1リットルのメープルシロップを作るのに、なんと40リットルの樹液が必要なんですよ!
樹液が採取された時には、糖度は約2%。そして最終的に糖度が66〜67%に達するまで煮沸し、濃縮されます。
メープルシロップの安全性と品質は、生産者が高いレベルの基準を満たすようにカナダ食品検査機関(CFIA)によって管理され、採取時期によって分類されています。
カナダNo.1、エキストラライト、ライト、ミディアム
カナダNo. 2 、アンバー
カナダNo. 3、ダーク
お土産屋さん等で、よく目にするのはNo.1グレードのものが多く、アンバーやダークは珍しいので、見かけたら是非試してみてください。
フルトンでは、メープルシロップの生産に関する様々な伝統的な技術を学び、体験することができます。
(www.fultons.ca)
トロント近郊でも、毎年3月にブロンテ・クリーク州立公園で、メープルシロップフェスティバルが行われます。今年は20周年ということで、メープルシロップの生産過程での様々なテクニックのデモンストレーションなど素晴らしいイベントとなるそうです!
(www.brontecreek.org)
“The Maple Syrup Capital of Ontario” と呼ばれるラナーク群にあるフルトンは、現在フルトン家の六代目によって受け継がれ、400エーカーのメープルシュガーブッシュを運営しています。
この時期、冬の最後のお楽しみとして各地でメープルシロップのフェティバルが行われます。まだ雪の残る中で行われるメープルのお祭りは、まるで楓の森からの贈り物のようです。
特に今年はカナダの150周年記念を祝う、特別な年ですから。
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Holly Blefgen(ホリー・ブレフゲン)
オンタリオ・アウトドアアドベンチャーズの代表。ナチュラリスト。春から秋にかけてカヌーととトレッキング、冬はテレマークスキーでネイチャーフィールド へ。30年余りに及ぶガイド経験を持ち、オンタリオ州及び日本における文化・歴史・自然にフォーカスしたツアーを通して、クライアントとその情熱を共有す ることを愉しみにしている。
Special Thanks, Cameron T Powell 写真 / アートワーク / レイアウト:尾西知樹 翻訳:瀧川貴子