信州の恵み、世界へ発信。「2025長野レセプション」
山々から流れる清らかな水に、澄んだ空気。雄大な自然を有する長野県は、フルーツやお米をはじめ、蕎麦や日本酒、高野豆腐など多彩な食文化が発展しており、世界から注目を集めている。この度、県の魅力を発信するイベント「長野レセプション」がトロントにて初めて開催された。老舗の代表たち自らがトロントに赴き、熱のこもったプレゼンテーションを披露。試食会も行われ、参加者は本物の味を体感することができた。どの商品も絶賛の嵐で、北米進出への大きな一歩となるイベントとなった。




日本食ブームの高まりに乗り、トロント初開催。


2025年10月27日、ONE KING WEST HOTELにて、「2025長野レセプション トロント」が開催された。主催は長野県で、県を代表する食品メーカー数社が出店。ミシュラン星付きレストランシェフや飲食ビジネス関係者など40名以上が招待され、会場は大いに賑わった。長野レセプションは昨年、ニューヨークとポートランドでも開催され、トロントでは今回が初となる。今年もトロント開催の翌日(10月28日)にはニューヨーク、そして10月30日にはポートランドにて行われた。


参加者たち。
会場を訪れた長野県副知事・関 昇一郎さんは、「北米は市場規模も大きく、日本との取引も円滑に進みやすいので期待しています。これまでアメリカにはアプローチしてきましたが、カナダは初めてです」と目を輝かせた。また、カナダは穀物の生産も盛んなため、長野名物の蕎麦も受け入れられやすいのではないかと見込む。「日本食への関心も高まっており、これからだという時期です。日本酒、肉、蕎麦など、たくさんの長野の食品をカナダの皆さんに味わってもらえるように力を入れたいです」と意気込みを語ってくれた。
出店各社の代表が、長野の銘品を情熱プレゼン!

出店者の紹介は、戸隠そば山口屋の代表取締役・山口寿文さんの挨拶からスタート。楽天ランキングおそば部門で1位を獲得した、まさに長野を代表する逸品を手がける。山口さんは、長野県の清らかな山の水と涼しい気候が蕎麦の栽培に最適であると紹介。日本中の蕎麦好きから選ばれる、戸隠そばの魅力を存分にアピールした。

続いて、唐辛子が大きく描かれたパッケージで知られる、八幡屋礒五郎の常務取締役・室賀ゆう貴さんが登壇した。七味唐辛子に馴染みのないトロントの参加者に向けて、商品を丁寧に説明し、「七味はカナダ名物のプーティンにもよく合います」と笑顔で語った。次に登場したのは、旭松食品の代表取締役・木下博隆さん。旭松食品は1950年創業、こうや豆腐のリーディングカンパニーだ。木下さんが、こうや豆腐は植物性タンパク質を豊富に含み、栄養価が高い食品であると説明すると、参加者たちは興味深そうに耳を傾けた。
いよいよプレゼンも後半へ。信州プレミアム牛を紹介したのはJA全農長野の副本部長・根津彰寛さんだ。長野県を「カナダと同じように自然に恵まれた美しい地域で、野菜や果物お米などを生産しています」と紹介。
PR動画では、海外観光客が信州プレミアム牛を味わう様子が映し出された。「長野のお米と和牛はベストマッチ!」と喜ぶ様子に、会場も和やかな雰囲気に包まれた。






乾杯はもちろん日本酒で。心をつなぐひととき

盛り上がるプレゼンの最中、参加者には日本酒のグラスが配られた。今回のレセプションには、小野酒造店と大澤酒造の2社が参加していることが紹介された。



乾杯酒として振る舞われたのは、小野酒造店の「夜明け前」。創業1864年、美しい山あいの町に蔵を構える老舗だ。代表取締役・小野能正さんが乾杯の発声を務め、「この日本酒が、私たちの文化や人々、そしてこれからの協力関係をつなぐ“架け橋”となることを願っています」と挨拶した。
長野の恵みに感嘆。笑顔あふれる試食タイム

乾杯のあとは、“スペシャルランチタイム”と称した大試食会が行われた。参加者はプレゼンを受けた商品の数々を実際に味わった。
山口屋の蕎麦を口にした参加者は「食感と喉越しが見事!トロントではなかなか出会えない味だ」と大絶賛。旭松食品のこうや豆腐はコンソメ煮で提供され、ジュワッと染みたコンソメだしが、こうや豆腐のやさしい風味と相まって絶品だった。


中でも注目を集めたのは、八幡屋礒五郎の七味ブース。一人ひとりの好みを聞いてその場で調合される、“オリジナル七味”が振る舞われ、「自分だけの七味が作れるなんて楽しい!トロントに実店舗ができたらヒット間違いなし」との声も聞かれた。
日本酒ブースでは「夜明け前」と「明鏡止水」の飲み比べが楽しめるとあって大賑わい。透明感のある飲み口に皆が魅了され、盃が止まらない様子だった。
会場は終始、笑顔と歓声に包まれ、食を通じた温かな交流の輪が広がった。
長野ブランドを世界へカナダ市場への挑戦。

日本貿易振興機構(ジェトロ・トロント)の山田あゆみさんは「ストーリーがある商品が多いので素晴らしいですね。蕎麦やこうや豆腐など魅力的な商品が輸出につながって欲しいなと思います。またパッケージをはじめ、どうすれば現地の人に手に取ってもらえるかディスカッションもしていけたら良いなと思います」と話した。
それを受け、在トロント日本国総領事館副領事・引地孝典さんは、「長野の皆さんの活気が感じられたイベントでした。来年もぜひ開催していただきたいです。我々も協力します」と振り返った。










