今年はこうなる!2016年大予想
本誌2015年1月号で恒例の「今年はこうなる2015年編」をお届けしたが、振り返ると若干外したようだ。完全に読み違えたのは日本とロシアの関係が改善するとみていたこと。また、石油価格も反転するとみていたがこれもそのタイミングにはなかった。一方で「日中韓表面上の仲直り」とか「ドラギマジックもマリオ効果もない欧州経済」はほぼ予想通りとなった。予想を公表するのは勇気がいるが外れても命は取られないから今回も大胆に「今年はこうなる2016年編」に挑戦してみよう!

1 安倍政権、再び消費税問題でホットシートに
2017年4月から予定されている消費税引き上げ断行では目先、軽減税率の扱いにその注目が行くが、景気の行方とともに日本人の消費税嫌いのマグマが再び吹き上がる。政権の命を落とすぐらいの熱い火柱に安倍内閣は対応に苦慮。
2 為替と株価は市場に聞け
アメリカの利上げが現実のものとなるが、市場の動きは想定外。それに対して通説に逆説、更には珍説も登場し、教科書通りに説明がつかない為替や株価の動きに右往左往。そうはいっても日本経済の足腰はより強固になり、株価は堅調、円は高い方に動き始める。
3 アメリカの大統領選挙は史上最高のソープオペラ
アメリカ国民だけではなく世界の人がこれほど面白くて注目する大統領選挙はないと感じるだろう。マスコミは高視聴率にウハウハだが選挙の質としては疑問符のつく戦いが繰り広げられる。トランプ氏の毒舌に対し、国民は免疫作用に解毒効果で微妙な展開となりそうだ。
4 遠い世界平和
かつての戦争は国境で仕切られた国家同士の戦いであり、国民は好き嫌いにかかわらず戦争に駆り出された。今の戦争は何処に住んでいても思想同士がネットで繋がりどこからででも好きなものだけが戦えるようになった。ただ、巻き添えはご免こうむりたい。これでは世界はより保守的な行動に出やすくなる。民主主義と過度の自由をはき違えた「北アフリカの春」の代償は大きい。
5 溢れる石油や鉄鉱石
資源の需要がなくなったわけではない。資源の「豊作」が続いているだけだ。ただ、腐らない資源のストックが捌けるにはまだ時間がかかる。資源価格はドル建てが多く、ドル安になると資源高を招くというトリックには要注意。
6 日中韓は雪解けへ
何時までも喧嘩していられないのがその本音。そんなことより自国の問題が山積の中国、韓国は「お隣のことより自分ちのこと」、それならば喧嘩よりうまくやる方がよさそうだというボイスが盛り上がる。ただ、慰安婦問題は政府レベルではなくて市民レベル。これはそう簡単に解決しないだろう。
7 オリンピックどころではないブラジル
「わたし、もう知らない!」とヒステリックになるブラジルのルセフ大統領はオリンピックの開催にどうにかこぎつけるものの終わったところでこれ以上下げようがない支持率で遂に息切れ。そのオリンピック、地球の裏側からやってきたジャパンは「トウキョウ五輪」前哨戦で2ケタ金メダル数にメダル総数は40を超え、日本中が昼夜逆転のテレビ放送にくぎ付けに。
8 カナダの不動産は今年も堅調
なんといっても米ドルと比べれば2割引、3割引はお得感満載。海外マネーが不動産価格を押し上げローカルの住宅購入を妨げると感じるならカナダドルをもっと強くすればよいだけの話。但し、それをすると景気が一気に萎むため、資源に頼れないカナダとしては住宅産業サマサマの事態は甘受せざるを得ないようだ。
9 若者の行動に変化
「個の時代」を強く推し進めたのがコンピューター。好きなビデオに好きな音楽、ゲーム三昧で私だけの世界に浸っていたらなんか寂しいと感じる人が増えてきた。人間臭い飲み会や趣味の集まりに俺も、私も参加してみようという機運が生まれる。ひょっとすると男女に「結婚願望」が生まれるかも。但し、お互いの理想は大きくかけ離れそうだが。
10 テクノロジーの進歩に人間は退化
クルマの自動運転にAIとなれば、もはや、スマホのテキストに高速入力の指先テクニックは必要なし!音声入力のみならず将来は意思をテレパシーで伝えることも可能になるかも。パソコンからキーボードが消える日もさほど遠くないのか?そういえば自動運転の車の運転席は妙にこざっぱりしているが、さてさて。
2016年はゲームチェンジャーの年を予想している。世界平和がテロで脅かされる中、アメリカはモンロー主義に走らないとは限らない。地政学的に欧州やアジアからは隔離されている中でアメリカが保守化する風潮には留意すべきではないだろうか?
経済を占う上でのキーワードは米ドルの為替動向、資源価格、セーフヘイブンあたりではないだろうか?石油価格の長期低迷は資源国で立ち行かなくなるところもありそうで楽観視できないだろう。
日本は訪日外国人が引き続き高水準を維持し、規制緩和で民泊ブームもありそうだ。但し、訪日外国人は一種のブームの様相なので為替が円高に振れればそれをきっかけに一気に萎む可能性には留意したい。
トロントに向かう日本人の若者は今後も増え、2016年はバンクーバーよりトロントの若者向けコミュニティが活発になりそうだ。バンクーバーも含め、海外に出る若者がまた少しずつ増えてきそうな気配があることには注目したい。
では2016年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう。今年も一年、よろしくお願いします。
了
岡本裕明(おかもとひろあき)
1961年東京生まれ。青山学院大学卒業後、青木建設に入社。開発本部、秘書室などを経て1992年同社のバンクーバー大規模住宅開発事業に従事。その後、現地法人社長を経て同社のバンクーバーの不動産事業を買収、開発事業を完成させた。現在同地にてマリーナ事業、商業不動産事業、駐車場運営事業などの他、日本法人を通じて東京で住宅事業を展開するなど多角的な経営を行っている。「外から見る日本、見られる日本人」の人気ブロガーとしても広く知れ渡っている。






