toeアメリカ・カナダツアー トロント公演
toe アメリカ・カナダツアー トロント公演 10/1@THE DRAKE HOTEL
日本はもちろんのこと世界各所で大人気のインストゥルメンタルバンド、toeの初のアメリカ・カナダツアーが9月27日から10月5日まで行われ、 トロント公演は10月1日The Drake Hotel内のUndergroundで行われた。
2000年に結成されたtoeはヴォーカルを持たないインストゥルメンタルの楽曲がほとんどで、ライヴでのパフォーマンスとエネルギーは卓越している幅広い世代から大人気のバンドだ。昨年は初のEUツアーを成功させ、そして今回念願の北米ツアーを行った。9日間連続で行われた今回のツアーのちょうど中盤となったトロント公演のチケットは完売。開場の午後8時前から会場前には多くのお客さんが列を作りtoeの登場を待ちわびておりトロントでの人気が伺えた。公演前はメンバーも客席で談笑していてファンの方々とコミュニケーションをとっている姿を何度も見かけた。
演奏が始まった瞬間、toe独特のリズム感、メロディが一気に開場を包む。
「孤独の発明」や「グッドバイ」などの代表曲も披露し、公演中観客たちは生のtoeのサウンドに酔いしれていた。公演後、メンバーの皆さんに今回のツアーへの経緯、そしてトロント公演の感想を伺った。
今回のアメリカ・カナダツアー開催の経緯は?
山嵜さん:以前から北米でもツアーを行いたいと思っていたし「やってほしい」という声もあったんですが、僕らには家族がいたり仕事があったりと若い頃のように勢いだけではできないと思っていたのと、北米でのリリースをずっときちんとしていなかったのでなかなか実現できていませんでした。ツアーをするなら地元のレーベルのサポートが必要で、そして彼らに利益のあるものにしないといけないですし。今回のツアーはアメリカでの音源リリース会社として決定したボストンのTopshelf Recordsのサポートのおかげで、ツアーのBooking Agentも無事決まり実現しました。
トロントでのライヴはいかがでしたか?
山嵜さん:とても大人しく聴いてくれるお客さんが多かったなと思いました。ボストンもトロントのように静かに聴いてくれる人が多かったです。それに比べてNYは激しく動くお客さんが多かった。日本はどの都市でも大抵同じなんですが、アメリカは都市によって全然違うので楽しいです。あと、このホテルのインテリアなどがすごくおしゃれですね。僕はインテリアデザイナーでもあるので内装とか見ていてとても楽しいです。
柏倉さん:トロントはアメリカとまた違ってお客さんが日本ぽかったです。アメリカでは自分が盛り上がりに来てる人が多い印象ですが、トロントのお客さんはしっかり聴いてくれている印象でした。
山根さん:日本のお客さんに近くて、”聴いてくれている”お客さんが多くて僕達も気持ちよくライヴができました。。世界ツアーだと都市によって客層が違うので面白いですね。
美濃さん:移動が予定より4、5時間かかってしまって実はリハーサルもままならないままの公演だったんですが、The Drake Hotelはすごく音も雰囲気も良くてとてもやりやすかったです。また来たいですね。お客さんがじわーっと聴いてくれてるのが伝わりました。
海外での人気について
山嵜さん:インターネットが普及している今、情報が世界中で共有出来る時代。世界のどこにいてもみんな好きなものを聴き、知ることができる。昔は情報が遅かったので「アメリカやヨーロッパのバンドがかっこいい」など固定概念みたいなのもありましたが、今は良いものは世界のどこのバンドでも認められる時代だと思います。そんな時代の中でtoeを知ってくれて、好きでいてくれている人がいてうれしいです。
トロント公演日にフィラデルフィアからの移動、そして翌日はデトロイト公演と超ハードなスケジュールの中、今回唯一のカナダでの公演に選ばれたトロント。ぜひ次回の北米ツアーでのトロント公演も期待したい。
柏倉隆史さん(Dr.)、山嵜廣和さん(G.)
toe (トー)
山嵜廣和、美濃隆章、
山根敏史、柏倉隆史という4人から成る。
「インストゥルメンタルロック」という彼らの登場まではアンダーグラウンドミュージックとして認識されていたサウンドを物の見事に市民権を得させてしまった確信犯。聴くもの観るものを高揚、魅了させる音源やライブパフォーマンスは絶大な支持を受けている。様々なシチュエーションに対応してしまう音の振り幅の広さも魅力の一つ。
2012年6月に新譜 “The Future Is Now EP”をリリース。Fuji Rock festival 2012、GREEN STAGEに出演。9月には初のEUツアーを成功させた。その初のEUツアーの模様を収めたライヴDVD『8 days dvd -toe EU tour 2012-』が2013年2月20日にリリースされた。