【MYNDS INC.主催】就活者と日系企業のマッチングの場にートロントで2回目のジョブフェア開催|TORONTO JAPAN JOB FAIR 2023
トロントで唯一となる日系企業のジョブフェア「TORONTO JAPAN JOB FAIR 2023」(MYNDS inc.主催)が10月1日、ノースヨークで開かれた。今年はキヤノンやUNIQLOカナダといったグローバル大企業を始め、20の企業や団体が出展。カナダ国内外の学生らが会場に足を運び、企業担当者と直接会話できる貴重な機会を活用していた。
今年で2回目の開催。前回よりも企業数・参加者数ともに増え、参加者は事前登録者だけでも約500人が参加した。今回は、アメリカ・ボストンで毎年11月に開催される就活イベント「ボストンキャリアフォーラム(通称:ボスキャリ)」を主催するディスコ社(ニューヨーク)が協力し、専用プラットフォームを通して学生らは企業研究や事前応募ができた。会場には、日本の学生に限らず社会人や外国籍の参加者の姿もあった。
ジョブフェアはパーテーションでわけられた企業ブースと、企業説明や移民に関するセミナーを行う会場に別れて進行。企業ブースでは担当者に積極的に質問する参加者や、日英のレジュメを手渡して実際に自己PRする参加者の姿もあった。
主催メンバー・出展企業: MYNDS
海野芽瑠萌 社長
学生に限らず社会人や外国籍の方までさまざまなコミュニティーからの参加があって嬉しく思います。誰しも未来の可能性は無限大です。「私には無理」だと狭めているのは自分であることが多いと思うので、学生さんにはまず話を聞いたり応募してみたりして道を開くための挑戦をしてみてほしいです。そのためにもジョブフェアの機会を最大限利用してください。トロントでの日系コミュニティーはまだまだ小さいので、輪を広げるためにもイベントを継続して開催したいです。
主催メンバー・出展企業: コーソルカナダ
伊藤大悟 社長
昨年より確実に一歩、二歩はステップアップできた実感があります。日本から海外に駐在でも行きたいという人が減っていて、特に若い人はなかなか海外に目が向いていないように思います。とはいえ、カナダにはたくさん日本人がいます。みなさんにカナダに残ってもらう、または戻ってきてもらうためには仕事が必要です。だからこそ、みなさんのような海外に興味を持っている人たちが仕事を見つけられるマッチングの場をつくるお手伝いを今後もできれば幸いです。
今年は日英の2つの履歴書を持ってきている方やすぐに働きたくて仕事を探しているという方が多くて、昨年よりも意識が高い印象を受けました。企業視点では、弊社のような中小企業でも学生にPRできる場を持つことができるのはメリットだと感じています。海外に目が向いている学生に会える場所はなかなかないので、非常にありがたいです。海外にいるみなさんは、海外に出る時点で何かしら理由や思いがあるはずです。それを今後のキャリアと合わせて今後どうしていきたいのかを言葉にできるようになると、企業は興味を持つようになると思いますし、的確なアドバイスをすることもできます。時間をかけて、自分のことを突き詰めて考えてみると良いと思います。
主催メンバー・出展企業: Starts Realty Canada/ゼネラルマネージャー
増田利加さん
日本企業と学生の出会いの場になればと始めたジョブフェアですが、今回たくさんの参加者が来てくれて本当に嬉しいです。日本語と英語ができる人材は日系企業だけではなく、カナダの企業やグローバルカンパニーでもチャンスがあると思います。仕事を探している日本人と人材を探している企業のどちらにも役立つ機会を、今後もっと広げていきたいです。実際に働いている人から話を聞いて情報収集することは大事なことなので、みなさんもどんどん周りに働きかけてまずは動いてみてください。
出展企業: Canon Canada
小林伊三夫 社長
カナダにいる優秀な日本人との出会いの場をつくることと、日本本社でもカナダでさまざまな経験を積まれた優秀な人材を採用する機会を得られればと思って出展しました。実際、社員からは良い応募者と話せたという手応えも聞きました。海外で勉強や仕事をしている人は、日本を飛び出して挑戦しようというスピリットを持った方が当然多いでしょう。そういう心意気を持った人はそれだけで貴重な人材ですし、弊社のような国際企業にはとても良くフィットすると思っています。カナダは人口が増加し続けている、先進国の中でも極めて将来が有望な市場です。その中で仕事をするチャンスは数多くあると思います。チャレンジスピリットを持って前向きに頑張り続ければ、必ず人生は開けると思っています。頑張ってください。
ディスコ・インターナショナル
大掛勲 社長
トロントの皆さんに就職の機会を提供できればと思いお手伝いしました。今の時代、活躍できる人材は国境を超えて働くべきだと思っています。日本の人材という目線で日系企業をはじめとする日本社会全体のグローバル化に貢献したいという思いがあるので、今後もサポートできたら嬉しいです。ボスキャリでは出展企業の9割が日本採用ですが、LAや東京、トロントなど各地のキャリアフォーラムを通して多様な企業をまずは知ってほしいです。アドバイスとしては、面接などで語学力アップをPRするのではなく海外で“成し遂げた経験”を話せるようにした方が良いと思います。企業が見るのは自主性やリーダーシップが培われたかという点だと感じているので、そこを意識してみてください。しっかり準備した上でいろんな機会を活用してほしいです。
ディスコ・インターナショナル/マネージャー
鈴木伸也さん
ジョブフェアは、学生にとってはなかなか会えない企業の人と会うチャンスですし、企業側は留学経験があって異文化の中で揉まれた人を採用することで会社に風穴を開けるチャンスだと思います。みなさんにとってさまざまな“出会いの場”になれば嬉しいです。学生さんへ特に伝えたいのは、とにかくまず行動してみることが大事だということ。やりたい仕事が具体的に決まっていなくても、キャリアフォーラムに参加していろんな業界を見たりいろんな人と話したりしながら、自分に合うものを探してみるのも良い方法です。自分の知らなかった仕事に巡り合う時間になるかもしれません。突破力やタフさを就活生に期待している企業は多いので、そこを踏まえてアプローチしてみてください。
出展企業: Weins Canada / Assistant Corporate Controller
田中啓一郎さん
今回30名近くの方とお話ができました。弊社が採用の中で重視するのは、アカデミックバックグラウンドと経験はもちろん、一番はコミュニケーション能力です。弊社の募集する経理職は机に座っての業務ですが、チームと連携して仕事ができるかはとても大切なポイントです。基本的にメンバーがネイティブなので英語ができることは大前提ですが、意思疎通ができるかというのはとても重要なポイントです。今回はCo-op学生の募集はしませんでしたが、例えば経歴がなくても知識があるなら雇用の可能性はあります。応募者にはぜひ自分の強みをアピールできるようになってほしいです。海外では自己アピールは基本なので、「経験はありませんが…」と後ろ向きにならずに自分のPRに力を入れていただければ良いのかなと思います。
在トロント日本国総領事館
佐々山拓也 総領事
カナダ国内に限らず、日本からの参加者もいると伺いました。今回のジョブフェアのようなイベントは職探しの機会にもなりますし、カナダに進出している日本企業と学生を結ぶ大変貴重な機会でもあると思っています。さらには、日系企業で働くために日本語を勉強しているカナダ人や外国籍の方もいらっしゃるので、こういう場は今後より拡大する可能性があると感じています。昨今はリクルート方法が多様化しているので、就活中の方にはぜひこのような機会も大いに活用していただければと思います。
参加した学生の声
ジョブフェアのためにトロントを訪問した大学生の稲田真子さん(21): 実際に働いている人と話すことで、企業の雰囲気がわかりました。現地就職を考えていましたが、日本の企業で働いて海外に駐在する道もあると感じて選択肢の幅が広がりました。
Co-op留学中(マーケティング専攻)の金色麟太郎さん(22): いろんな企業とお話ができて良かったです。未知の世界ではあるけれど、コンサル系は魅力的だし成長するにはとても良い業界かもしれないと感じました。