国際機関で働く 第7回
~あなたも国際機関を目指してみませんか?~
文=外務省国際機関人事センター 伊藤賢穂
最終回「国際機関を目指すために」
7月から「国際機関で働く」というテーマで、お話しさせていただきましたが、今回が最後の回となります。
国際機関の業務やポストには、それぞれの機関の主要な任務に関連するものと、それぞれの組織の基礎を支えるものとがあります。UNDPにおける開発、UNHCRにおける移民保護、UNICEFにおける児童保護・支援などが前者の例です。後者は、「アドミン系」と言われる業務やポストで、その例は、人事、財務、予算、総務、広報、ITなどです。国際機関も組織ですので、これらの業務やポストがあるのは考えてみれば、当然のことなのですが、なかなか国際機関にもあることが意識されていないと思います。高校生や大学生の頃から国際機関を目指す方はいると思いますが、そのような方の中に、国際機関で人事をやりたいと思って目指す方はなかなかいないのではないでしょうか。この機会に皆様に、国際機関にはアドミン系の業務やポストもあることを知っていただき、選択肢の一つとすることもお考えいただければと思います。既に社会に出て働いておられる方の中には、企業などでアドミン系のお仕事をされている方も多くいると思います。そのような皆様にも、是非国際機関でアドミン系の仕事をしていただきたいと思います。
この連載の初回で、皆様にご理解いただきたいこととして、国際機関の職員になるための準備には時間がかかるということを申し上げました。このことに加えて、準備をし、応募できるだけの学位と職務経験が備わり、実際に応募するようになって応募しても、すぐに採用されることはなかなかないということを知っていただきたいと思います。それは、国際機関の採用プロセスは、そのポストに一番適当な人一人だけが選ばれ、残りの応募者は採用されないという、言わばオーディションのようなものだからです。一つのポストに100人や200人が応募することは日常的なことですし、1回や2回応募して採用されたという人はあまりいません。ほとんどの人が10回や20回、多い人では100回近く、根気強く応募を続けた末にようやくポストを獲得しているというのが現状です。
しかし、募集は随時あります。また、応募するために費用はかかりません。そして、何回応募して何回不採用だったということが経歴として残ることはありません。したがって、そういうものだと割り切り、不採用であったとしてもいちいちがっかりせず、根気強くチャレンジする気構えを持って、応募を続けていただきたいと思います。
そして、35歳以下の方であれば、まずはJPO派遣制度への応募をお考えください。2013年度(平成25年度)JPO派遣候補者選考試験の募集要項は3月に発表予定です。現在、外務省国際機関人事センターのウェブサイトでは、この試験のスケジュールなどをご案内しております(http://www.mofa-irc.go.jp/jpo/index.html)。是非ご覧いただきたいと思います。
国連関係機関で働いている日本人の専門職職員の数は、2012年1月の時点で765人です。1998年は441人、2000年は468人、2005年は642人でしたので、過去15年間増加しています。しかし、職員の数全体も増えているため、全職員の数に占める日本人職員の数は常に3%以内に留まっています。私たちは、もっともっと多くの日本人が国際機関を目指し、そこで活躍していただきたいと思っております。外務省国際機関人事センターでは、そのためのお手伝いをしております。お問い合わせなどがありましたら当センターまでご連絡いただければと思いますし、実際に応募された際にもご一報いただければと思います(jinji-center@mofa-irc.go.jp)。
7月からおつきあいいただきましてありがとうございました。
外務省国際機関人事センター
伊藤賢穂







