冬のアクティビティ天国!カナダの首都オタワの魅力
トロントから鉄道で約5時間、カナダの首都として知られる第四の都市オタワ。1857年、イギリスのビクトリア女王は英語圏のオンタリオ州とフランス語圏のケベック州を分ける、オタワ川のほとりにあるこの街を連合カナダの首都として制定した。以来150年をかけて計画的に建設されたオタワは、街全体が庭園のように整然と美しく、カナダの歴史や文化を学ぶ最適の場所として多くの観光客が訪れている。
大都市でありながらグリーンベルトと呼ばれる自然保護区域に囲まれているため、手軽にダイナミックな自然を堪能することができ、年間を通してアクティビティが豊富に楽しめる。
オタワからキングストンまで、実に約202kmにも及ぶ歴史的運河。完成当時の1832年、カナダはまだ英国植民地であり、1812年の米英戦争以来米国からの脅威を避けるため建設された。膨大な数の労働者を動員して僅か6年という短期間で作り上げられ、その歴史的価値から2007年には世界遺産に登録された。もともとは軍事目的で造られた水路だが、現在では市民の憩いの場、観光地として人気のスポットだ。
ーアイススケート情報ー
冬の間、リドー運河はオタワのダウンタウンから下流、全長7.8kmにも及ぶ天然のアイススケートリンクとなる。世界最長の屋外スケートリンクとしてギネスブックにも登録されており、このスケートリンクを使って通勤・通学する人々の姿はオタワの冬の風物詩だ。スケートリンクは1月20日から3月10日まで、24時間利用することができ、使用料は無料。もちろんスケート靴や防具のレンタルも可能なので、観光客もこの世界一のアイススケートを気軽に楽しむことができる。天候によって利用不可となることもあるので、ウェブサイトで確認しよう。
歴史あるスケートリンク
リドーホール
リドーホールはカナダの君主である、エリザベス女王の名代である総督公邸。ビクトリア調の美しいたたずまいが観光客にも人気のスポットだ。屋外にあるスケートリンクが開設されたのはなんと1872年、当時はこのスケートリンクでたくさんのスケートパーティーが催されたのだとか。営業時間は3月26日まで、土日の12時〜17時のみ。建国150周年を迎える今年、歴史あるリンクで当時に思いを馳せながらスケートを楽しむのはいかがだろうか。
神秘的なライトアップの美しいスケートリンク
SENS Rink of Dreams
オタワシティホール屋外にある、オタワでも有数の広さを誇るスケートリンク。SENS Rink of Dreamsの特筆すべきところは、なんといっても夜のライトアップの美しさだ。卵型のスケートリンクの淵を彩るのはカラフルなLEDライト。リドー運河とはまた一味違った、ロマンチックなスケートが楽しめること間違いなし。営業時間は3月5日まで毎日6時から23時、スケート靴のレンタルは週末のみ。
カナダにいる間に一度はやってみたい
犬ぞり体験
よくオーロラ鑑賞ツアーに組み込まれている犬ぞり体験。実はイエローナイフやホワイトホースまで行かなくとも、オタワ近郊で犬ぞりを楽しむことが出来る。オタワから車で約75分先のEscapade Eskimoでは、犬ぞりをはじめとした様々なウインターアクティビティを提供している。1〜2時間のお試しツアーから半日ツアー、1日ツアーなどそれぞれの要望に合わせたコース選びが可能だ。大人が付き添えば子どもも1歳から参加可能とのことで、家族連れにも人気。犬ぞりツアーの後は犬舎を訪れてみよう。もしかするとかわいい子犬に会えるかもしれない。
Escapade Eskimo escapade-eskimo.com
オタワ市街地で楽しめるスノートレイル
Sir John A. Macdonald Winter Trail
オタワの西側、ウエストボロビーチからCanadian War Museumにかけて、オタワ川沿いに新設されたSir John A. Macdonald (SJAM) Winter Trailは、クロスカントリーやスノーシュー、スノーバイクなどに対応したソルトフリーのマルチウインタートレイルだ。カナダ初代首相の名を冠したこの全長16kmに及ぶトレイルは、市街地でスノーアクティビティが楽しめるとして早くもオタワ市民から人気を博している。
クロスカントリースキーのメッカ
ガティノーパーク
オタワ川を渡ったケベック州に広がるガティノーパークは、オタワのダウンタウンから車で約15分と気軽に行くことができるオタワ市民の憩いの場だ。オタワという大都市に隣接していながら、敷地面積は約360平方kmと広大。この公園を訪れる年間270万人もの人々は、様々な動植物が生息する大自然の中でハイキングやキャンプ、サイクリングなど一年を通してアクティビティを楽しんでいる。
ncc-ccn.gc.ca/places-to-visit/gatineau-park
ースノーシュー情報ー
パーク内ではスノーシューも楽しむことができ、ビジターセンターで用具をレンタルすることが可能。スノーシュー用トレイルは14カ所、全長約60km。こちらもデイリーパスの購入が必要で、ビジターセンターかトレイルの起点にある売店で購入することが出来る。
ークロスカントリー情報ー
ガティノーパークは北米でも随一の広さを誇るクロスカントリースキー場としても有名だ。公園内には難易度別に50以上ものトレイルがあり、総距離は200kmにも及ぶ。クロスカントリーに挑戦してみたい人は、まずビジターセンターか駐車場でデイリーパスを購入し、トレイルの状態をホームページで確認の上、出掛けよう。
ーおすすめトレイルー
The Heart of the Network (18.7km)
初級〜中級者向けトレイル。20世紀初頭にオタワスキークラブによって設立されたトレイルで、最大の見所はガティノーパークの中でも一番の名所であるChamplain Lookout。標高300mから見渡すことができるオタワ渓谷のパノラマは、この冬一番の絶景となるに違いない。
From the City to the Wilderness (11.4km)
初級〜中級者向けトレイル。スタート地点で用具のレンタルもできるため参加しやすいコース。見所はPink Lakeと呼ばれる湖で、その名に反して美しい緑色をしたこの湖は、世界でも珍しい「部分循環湖」として有名だ。微妙な生態系の上に成り立っている湖なので、草花を採取したりしないよう気をつけよう。
Nature and Tranquility (11.4km)
中級者向けトレイル。トレイルの多くのポイントで美しい湖を眺めることができ、比較的利用者が少ないため自然を堪能できるコース。トレイルの前半で見ることができるPhilippe Lakeは冬の間凍結し、神秘的なたたずまいを見せる。広いカナダでもここでしか見ることができないというカタツムリ“Gatineau Tadpole Snail”を探してみよう。折り返し地点にあるLusk Lake Cabinでは宿泊することも出来、カナダの冬をとことん満喫したい人にはうってつけのコースだ。
クロスカントリースキーに挑戦してみたいけど、不安に感じている人はツアーに参加してみるのも○。TOURS EXPEDITION OTTAWAでは、レベル1〜3までの難易度に合わせたコースツアーを4種類用意している。用具もレンタルすることができ、ツアー参加費用は一人125ドル。Gatineau Parkを知り尽くしたガイドと共に行くツアーは、安心して心ゆくまで自然を堪能したいという人におすすめだ。
TOURS EXPEDITION OTTAWA
1-323 Richelieu Ave, Ottawa
613-762-6201 / teottawa.com