【第4回】第三の場所|カナダ新移住者とトロント日系コミュニティー

最近、日系文化会館(JCCC)のヘリテージ部門から、彼らが主催する展示会のために簡単なインタビューを受けました。Third Places「第三の場所」: Japanese Canadian Sites of Gathering というテーマでの展示会に向けた情報収集の一環とのことでしたが、私自身にとっても、自分の暮らしを振り返る良い機会になりました。
「第三の場所」とは、家庭(第一の場所)や職場・学校(第二の場所)とは別に、人々が集まり交流する、居心地の良い空間や社会的つながりの場を指すそうですが、私にとっての「第三の場所」、つまり家庭や職場以外の居場所といえば、25年間続けてきたボランティア活動を通じて関わってきた日系コミュニティーが浮かびました。

その活動の中心だった日系文化会館をはじめ、共に活動してきた新移住者協会、ファミリートークスフォーラム(FTF)、日本語学校、そして最近ではトロント県人会連合会の仲間たちと過ごした時間ではないでしょうか。
もともとは、子どもたちのための居場所づくりやアイデンティティー形成のために関わり始めた日系社会でしたが、いつの間にか私自身にとっての「第三の場所」になっていたのだと、あらためて気づかされました。振り返ると、確かなつながりと支えの中で、私自身が成長してきたのだと感じます。
また、結婚を機にトロントに移住し、家庭をもち、新しい土地での生活に慣れていく中で、家庭と仕事だけではなく、日系コミュニティーの中で学んだ人間関係やリーダーシップの経験が、地元のコミュニティーへの理解と関心にもつながりました。夫や子供を通して関わっていた場所から、少しずつ「自分ごと」や「自分の居場所」としてとらえられるようになったのだと思います。
日系コミュニティーには、日系人や移住者、赤ちゃんからシニアまでさまざまな人がいますが、皆それぞれに、カナダ・トロントで暮らすうえでのコミュニティーを持っています。それを共有させてもらえたことは、日本から一人で突然新しいカナダ社会に飛び込むよりも、ずっと近道であり、いわば「ソフトランディング」だったのではないかと思います。
これからも、次世代を含めてますます多様化していく日系コミュニティー、そして地元の社会とつながる場として誰もが安心して集い、交流できるような、インクルーシブな居場所づくりを心掛けていきたいと思っています。












