その1「旅のはじまり、船の上の時間」|チャコさんの「飛鳥II」世界一周手帖

世界一周クルーズ「飛鳥II」に乗船中のチャコ瀬戸山さんから、編集部に毎日届くお便り。壮大で優雅な船旅の様子や、船上でのひととき、寄港地での出会いを、日々の綴りから抜粋してお届けします。旅するよろこびを、読者のみなさんと一緒に味わえたらと思います。
本文:チャコ瀬戸山
世界一周の「飛鳥クルーズ」として通算24回目、「飛鳥II」では14回目となるこの航海は、横浜・神戸を発着する103日間の船旅。アジア、南アフリカ、ヨーロッパ、北米、カリブ、太平洋を巡り、世界12カ国18港を訪れる。
赤道越えや喜望峰航路をたどりながら、セーヌ川クルージング、自由の女神、パナマ運河、ホノルル・ダイヤモンドヘッドなど、世界各地の絶景と文化に触れる、「飛鳥II」のフィナーレを飾る壮大なクルーズだ。
横浜・神戸出港〜船上生活の始まり
4/1 昨日は仕事をしながら、たくさんの方々と会いながら、ほんとうに最後までバタバタあたふたとした気持ちで、「あすか」の乗船に臨みました。乗船登録をして皆様に迎えられながらやっと乗船できたときには、胸が熱くなりました。ジェームスの体の状態では、とても無理だと思うこともありましたが、神様が恵みを与えてくださって、見違えるように元気になっております。
4/2 神戸を出て、今朝は種子島を右側に見て目覚めました。ただいま薬島を右側に沖縄の方へ向かっております。朝10時になって食事の後散歩して露天風呂に入って参りました。ちょうど種子島の宇宙開発センターを見て、雲で覆われた屋久島をただいま見ております。

今回のクルージングは、通常は800名ほどの客員がいるのですが、今回は300名です。飛鳥クルーズとしては世界一周は今回が最後となります。「飛鳥ⅲ」が出来上がってきましたが、しばらく世界一周はできないそうです。客室クルーは500名ほど乗っておりますので、乗客人数よりも多いので、どこに行ってもとても親切です。
4/3 Wi-Fiは3時間ずつ1日のうちで8回使えます。朝起きた時は集中的に発信したり使ったりするのですが、夜の間は止まったままですから、朝登録してたくさんのメールやLINEで皆さんの様子を拝見しております。皆さんが古い地図を引っ張り出して私たちが今どこら辺にいるのかを見てくださってるようで、なんだかたくさんの人と一緒に乗ってるような気持ちになってます。

横浜出港までは、あまりに雑事が多くて、本当にこの「あすか」に乗れるのかしらと、心配になったほどでした。乗船手続きを済ませて皆さんに迎えられたとき、思わず泣きそうになってしまいました。2回ほど、自分でダメだダメだ。こんなところで泣き出したら大変だからとぐっと涙をこらえました。今夜は初めてのフォーマルディナーです。
昨日は種子島の隣を通って宇宙開発センターを露天風呂から見てました。ここの大浴場と展望露天風呂は最高に気持ちがいいです。船の速度は時速25メーターから30メーター位だそうです。台湾が近づいてきます。
台湾を経て、海の上の小さな出会い

4/6 昨夜はインフォーマルのドレスコードだったので、皆さん思い思い楽しそうに出かけました。お昼にはお抹茶を立ててくださいというお誘いがありましたので、栗山さんが持たせてくださった道具を持ってお茶を立ててると、いろいろな人が集まってきて、ざっくばらんなお茶会ができました。日本の抹茶はやっぱり皆さんに好評でした。
昨日は朝はゆっくり起きて、大浴場と露天風呂で大海原に向かって、感謝のお祈りを捧げました。その後はスローワークショップというピラティスのようなのがありましたので参加しました。その後、12名限定の間近で見るMagicショーを拝見しました。
8時から千住真理子さんのデビュー50周年記念コンサート第2回目がありました。いろんな方々とお知り合いになれることが多くて、いろんなところから「チャコちゃん」と声をかけてもらってます。ジェームスがいつの間に有名になったのと驚いております。
日本では知らない人同士が目があっても挨拶すると言う事はあまりないですが、船の中ではみんなが必ずご挨拶をしあいますので、温かい雰囲気です。皆さん、お年は相当な方ばかりだと思いますが、大変お元気なのでとても刺激になります。
今日は一日中、船はシンガポールへ向かって走り続けます。夜10時位にシンガポール海峡に入って、朝9時に着岸予定です。今日は午後3時から、新藤学先生の筋肉燃焼コースに出る予定です。さあ、今日はどんな出会いがあるでしょうか。楽しみに1日を始めたいと思います。
シンガポール寄港と赤道通過の記念日

4/8 昨夜の孫悟空はすごかったです。あんなに飛び跳ねる孫悟空、そして中国語もお上手で、唯一の日本人演者、石原さんも素晴らしかったです。さて、まるっと7日間をかけて、シンガポール港へ入庫中です。何日も大海原ばかり見てきましたから、陸地を見るのが新鮮です。たくさんの人々がここで生活しているのだなぁと思うと、なぜかほっとします。
4/9 昨日は久しぶりの陸地、シンガポールに着きました。ショッピング街で歩いていても、何も揺れてないのに、船の中で少し揺れてるような感覚で、なんだかフラフラとして歩いてました。日用品で買いたいものがあったので、最後にどんどんドンキとダイソーに行きました。外国人はどこに行ってもこの店が好きなのです。お昼にはシンガポール名物のカニチリソースと焼き飯を食べました。もうくたくたに疲れたと思ったら1万3,000歩も歩いてました。よくよくジェームスがついてきたものだと感心しております。
4/9 現在マラッカ海峡通っております。この海峡は浅瀬が多く、年間90,000を超える船が行き来をしている難所だそうです。
4/11 マラッカ海峡を出て、インド洋に入りました。ディナーの後のコンサートは、石垣優さんの透き通るような声の素晴らしい歌声に感動いたしました。本日は赤道を通過する際のお祭りが屋上のデッキで催される予定です。赤道通過祭りです。参加する私たちはアジアンティックな洋服を着ることになっております。

朝8時50分に船長のお話があります。お部屋のテレビでも見られます。昨日のお話はこの「飛鳥Ⅱ」での水の使用量は毎日400トンいるそうです。電力エンジンになってからは、豊富な海水を真水に変えることができる器具が備わっているそうです。それでも寄港地では給水をしているそうです。やはり水というのは大変貴重な存在ですよね。
お部屋のシャワーも、大浴場の水量もとても強くて快適です。船内で働くクルーの方々は、フィリピンの方が多く6ヶ月間の講習を行う「飛鳥スクール」というのがあって、そこでは、日本語、マナー、ハウスキーピング、キッチンヘルパーとしての実技を学ぶそうです。多くの女性の方々は、子供を本国に置いて、ご両親に見てもらって乗船して働いてる方が多いようです。どの人もいつも笑顔で、丁寧な日本語で私たちを面倒みてくれております。この方々の笑顔で朝を迎えるのは、この「飛鳥Ⅱ」での幸せの始まりです。



