その2「旅のはじまり、船の上の時間」|チャコさんの「飛鳥II」世界一周手帖

世界一周クルーズ「飛鳥II」に乗船中のチャコ瀬戸山さんから、編集部に毎日届くお便り。壮大で優雅な船旅の様子や、船上でのひととき、寄港地での出会いを、日々の綴りから抜粋してお届けします。旅するよろこびを、読者のみなさんと一緒に味わえたらと思います。
本文:チャコ瀬戸山
世界一周の「飛鳥クルーズ」として通算24回目、「飛鳥II」では14回目となるこの航海は、横浜・神戸を発着する103日間の船旅。アジア、南アフリカ、ヨーロッパ、北米、カリブ、太平洋を巡り、世界12カ国18港を訪れる。
赤道越えや喜望峰航路をたどりながら、セーヌ川クルージング、自由の女神、パナマ運河、ホノルル・ダイヤモンドヘッドなど、世界各地の絶景と文化に触れる、「飛鳥II」のフィナーレを飾る壮大なクルーズだ。
4/29 昨日は茂木先生と一緒にお食事をすることができました。脳を老いさせないためには、常に何か新しいことをしたいなという思いがあれば、ドーパミンがたくさん出てくるそうです。ドーパミンがたくさん出ると、脳は活発になり、そしていつまでも若々しくいられるそうです。
脳に異常があったとしても、なるべくこんなことがしたいあんなことがしたいと興味を持つことが1番病気を遅らせることだそうです。好奇心が若さを保つということらしいです。

4/29 ナミビアの港に入稿しました。ナミビアとは、何にもないという意味の言葉だそうです。しかしながら、50,000平方キロにも及ぶ広大なナミブ砂漠は80,000,000年前に誕生したと言われています。世界最古の砂漠ということです。砂漠の北西部には、スケルトンコースト骸骨海岸という名の動物の骨や打ち上げられた難破船や世界の果てかしらと思うような風景が広がっています。この近くに来た時、ケープタウンから濃い帯の霧が深くて窓の向こうは何にも見えませんでした。大西洋から流れてくるこの霧のおかげで、個々の地域の動植物の命を支えているのだそうです。何にもない砂漠の中でも(ウェルウィッチや)は、1000年以上生きるという脅威の寿命を持った植物があります。枯れかけた草のような見た目の植物は、日本語では(奇想天外)と名付けているそうです。

4/30 本日は子午線0の地点を通りますと言っても、1888年グリニッチ天文台を通るこの線が国際子午線会議で、世界の時刻と位置の基準として決められた0子午線です。当時のイギリスの海軍力と地図制作技術の優位性を持って政治的に作られた世界のゼロ地点です。
次の寄港地テネリフェ、スペイン領まではまだ八日間ぐらいかかります。本日は南大西洋をひたすら北上して、セントヘレナ島の近くを通ります。その頃になんと、ドイツで進水式を終えて日本に向かっている。飛鳥ⅲとすれ違うことになるというニュースが船長から入りました。飛鳥ⅲはまだ乗組員しか乗っていません。写真が撮れるといいなと思ってます。
5/1 今日は5月1日です。ただいまナポレオンの幽閉されていたセントヘレナ島を下げ方向に見て航海中です。なんと、このセントヘレナ島の後ろ側に、飛鳥ⅲが航海中です。まもなく1時間ほどすれば世界1周最終便の飛鳥Ⅱと進水式をドイツで終えて日本へ向かう途中の飛鳥ⅲが、この南大西洋ですれ違うことになります。この一大イベントは、船長を始め、乗組員も乗客も昨日の夜からそわそわとその時を待っております。良い写真が撮れること願っております。
5/2 本日は1日中地平線を眺めて、航海中です。それにしても、ナポレオンの幽閉されたセントヘレナ島というのは、もっと小さい小島の印象でしたが、意外と大きい島で、今では飛行場もあるそうです。セントヘレナの中心の街、セントジョーンズの街の市役所から船に連絡が入り、汽笛を鳴らしてくださいという要請が入り、街に向かってぼーっと言う汽笛が鳴らされました。船から鳴らされる汽笛というのは、何と表現したら良いのかわからないのですが、狼の遠吠えのような、自分の存在を、命の深いところから叫ぶような、知らせるような、あるいは深い息をするような不思議な音ですね。
5/5 昨日は、5月5日の子供の日、船内には、こいのぼりの飾り付けや鎧兜の置物が至るところに展示されておりました。毎晩ディナーの後は、飛鳥Ⅱのエンターテイメント部が、世界中から素晴らしいエンターテイナーを集めてきて、それぞれの寄港地から乗り込んでこられます。
どのショーも、綺羅星のごとく、本当に毎晩感動させていただいております。
約2週間位前に、(お客様パフォーマンスショー)に出ませんかということで、飛鳥に乗って知り合った侑子の踊りの振りと、私の(天城越え)で出場することになりました。
クラシックギターを弾く方、マジックをやる方、沖縄民謡を歌う方、ものまねをやられる方、そして今夜の大トリは、なんと私たちのパフォーマンス(天城越え)でした。
ギャラクシーシアターという飛鳥Ⅱの伝統的な素晴らしいシアターで、素晴らしい照明、素晴らしい音響、そして素晴らしいお客様たちの前で、思う存分楽しませていただきました。
クルーの京極君は、いつも出航するときには、船のデッキをドラを叩いて回るのが役目です。彼が私たちの付き人、マネージャー役をやってくださっていたので、曲の終わったところでドラを叩いてもらいました。これが大好評でした。いっぺんに、みんなに顔を覚えてもらうことになりました。
5/8 テネリフに到着いたしました。カナリア諸島最大の火山島です。
1時半から5時まではシエスタに入りますので、8時半には船を出て、歩いて散策しようと思っております。ライテ山はスペイン最高峰の3100メーターあるそうです。サンタクルス、聖なる十字架、初めて十字架を持ってスペイン人が上陸した街だそうです。
そのスペインの占領していく、モデルになった街ということだそうです。
海の上をカナリア諸島を行き交う、フェリーが頻繁に出ております。
庶民のレコバ市場まで歩いて行ってきました。魚介類はさすが豊富で、床にマグロが転がっていたことにはびっくりしました。テイデ山は3711メーター位あるそうです。富士山と同じ位の高さだそうです。
街の中は今までのアフリカ大陸とは違って、人種はスペイン系の人がほとんどでした。
天気には恵まれていて、24度位ということでとても気持ちの良い温度なのですが、日差しはとてもきついです。
スペイン広場は港から歩いても15分位のところですが、その辺は観光地になっていて大勢の人が出ておりました。ヨーロッパの避暑地というような感じです。




