観光ビザの人なども申請・受給済み!?緊急支援金制度CERBの不正申請に警告|COVID-19 パンデミック・カナダ
【Q&A付き】ビジネスを救え!カナダ政府による追加経済政策「Canada Emergency Business Account」 | RBC銀行解説
新型コロナウイルスの影響によって失業した人や収入がなくなった人に対してカナダ政府が打ち出した緊急支援金制度「Canada Emergency Response Benefit (CERB)」は、最大4ヶ月・月々2000ドルが給付される制度で800万人以上がすでに申請や受給をしている。
不正申請が多数あることは政府・税務署も把握済みですでに対策中
カナダ政府はもともとCERBに関して、一刻も早く給付金が支給がされることに重点を置いたことから、わずかの質問で申請者のほとんどが給付を受領できる簡単なプロセスになっているため、ある程度の詐欺・不正行為の危険性は認知していたと言われている。
雇用・労働力開発・障がい者インクルージョンのカーラ・クワルトロー大臣によれば、詐欺の危険性・不正の確率が上がることも認めており、実際に申請資格がない人も給付を受け取っているという問題は多数報告を受けており、税務局によって確実に捕らえられるようにしていると会見で述べている。
また大臣は、システムの乱用がないよう社会保険番号を利用して過度の受給がないか、2つ以上のプログラムから支給がされていないかを管理するなどあらゆる対策を取っていることを明らかにしている。さらに来年、今年度の確定申告を行う際に実際の収入と申告を比較することができるため、不正がある場合はその時に発覚することもあるとした。
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観光ビザの人など日本人の不正申請も…
CERBの申請条件は基本的にはカナダ在住者に向けた内容なので至ってシンプルなゆえに、観光ビザなど給付対象でない人も申請ができてしまい、2000ドルを受給したとの声がSNSなどで報告されており、その中には日本人も見受けられる。
あくまでも対象者とされるカナダ在住者とは定住しているという定義で、短期就労査証と(限定条件ながら就労が認められる)学生査証を含むWORKERSが対象で、たとえSINをもっているとしても、滞在ステイタスが現在〝VISITOR〟となっている人は対象にならないと解するのが一般論だ。
またCERBで受給した金額は、課税の対象になることを理解し、受給によって今後の税額控除や所得保証の補正制度など他の手当を受けることができない可能性があることも考慮しておいた方が良いだろう。なお、CRAではオンライン上でCERBの返還ページを設け、受け付けている。