知ってて安心災害予備知識
3月11日は、東日本大震災があった日。そこで今一度、地震だけではなく様々な災害に対してどのような対応をしていけばいいのかを様々な角度から見直そう。
地震
トロントは、地震が起こりにくい場所とされている。しかし、2011年にアメリカ東海岸でマグニチュード5.9の地震が起きた時はトロントに住んでいる人たちに少なからず恐怖と混乱を与えた。また日本においては、地震は切っても切れない関係である。そこで、地震の原因と起きたときの対応について紹介したい。
地震の原因
地球には、表面を覆っている「プレート」と呼ばれる岩盤がある。それらは大小十数個に分かれており、年々数センチ移動している。それらがぶつかりあったり引きずりこまれる等をして歪みが生じ、それに耐えきれずに元に戻ろうとして大きく跳ね上がって上がったり、亀裂が入ってしまう。その時の衝撃が「地震」と呼ばれている。
地震が起きると?
- 古い建物は倒壊の危険!
- 電話が繋がりにくくなる!
- 通行止めになる!
- ライフライン(電気・ガス・水道)が使えなくなる
- 交通機関が動かなくなる!
などの被害が予想される。
地震が起きたらどうするの?
・屋内にいる場合
- あわてて外に飛び出さず、クッションや座布団などで頭部を守り、丈夫な机やテーブルの下に隠れよう。
- ガス等を使用中の場合は、すばやく消そう。
- 倒れてきたり、落ちてくる可能性があるので家具や吊り下げ物からは離れよう。
- 火災が起きた場合は、可能ならば火の始末をしてから避難しよう。火元から離れている場合は無理して近づかないようにしよう。(揺れを感じたとき、揺れがおさまったとき、出火したときが消火のチャンス)
・外出している場合
- 倒れてくる可能性があるので自動販売機や塀などの側からは離れよう。また、窓やショーウインドウのガラスの破片から頭部を守るようにしよう。
- 公共交通機関(バス、電車など)を利用していた場合は乗務員の指示に従おう。
- デパートやスーパー、ホテル、地下街などの大勢の人が集まる場所では、階段や非常口には将棋倒しになる可能性があるので駆け寄らず、落ち着いて係員の指示に従おう。
- 余震の可能性もあるので、身の安全を確保したあとは、むやみに移動しないようにしよう。
津波
トロントでは、ほとんど無縁とも言える津波。しかし、島国である日本は常にその恐怖と隣合わせの環境にある。また、「TSUNAMI」という言葉が世界中に広まるほど自然災害の一つとして認識されつつある。津波の危険性とその際取るべき行動を再確認しよう。
津波の原因(代表例)
- 地震
- 火山噴火
- 海底山崩れ
- 沿岸の山崩れ
津波が起きたらどうするの?
- 海が隣接している地域に住んでいる人は、強い揺れや弱くても長い揺れを感じたら、また地震を感じなくても「津波警報」が発令されたら、可能な限り高い場所へ避難しよう。
- 避難する時は、近くの高台や津波避難タワー、津波避難ビルなどに向かおう。
- 津波の第一波が引いた後、第二、第三と波が押し寄せてくる。また、余震により波が再発してくる可能性があるので安全が確認されるまでその場で待機しよう。
大雨・台風・暴風・波浪
日本では、毎年夏から秋にかけて台風や大雨警報、また沿岸部では波浪注意報などをよく耳にすることがある。また、トロントでも夏には夕立のような激しい雨に見舞われることがある。そこで、そのような事態が起きたらどうすべきかもう一度見直してみよう。
どのような被害があるの?
- 大雨による洪水で道路の冠水
- 家の中に浸水
- 増水による川の決壊
- 体が雨に打たれ続けると体力・体温の低下
- 地滑り・土砂崩れ
- 暴風
- 高潮
各種警報が出た場合どのように対処するべき?
- 雨や風が強くなる前に、家屋の補強等をしておく
- 避難場所へのルートを確認しておく
- 非常時持ち出し品のチェックを行う。
- 荷物は最小限にして避難する。
- 避難時には、火の後始末を必ず行う。
雪害
カナダは日本よりも北に位置しているため、年間の降雪量は多い。雪が降れば除雪車などが出動するだけでなく、地面に砂利や塩をまいて車が走行しやすいようにしている。また、山の方では雪崩の際は通行止めにするなど、人々と車の安全を確保してくれているが、寒い国で過ごす人たちにとって雪は大変危険なものであるということをここでもう一度確認しよう。
どのように注意すべき?
- 雪崩はスピードが速いため、発生に気がついてから逃げることはとても難しい。なので、日頃から危険個所や気象情報をチェックし前もって雪崩が発生しやすい場所を把握しておこう。
- 車の運転中はトンネルや橋の上、信号機付近などは要注意。常に周囲に気を配ろう。
- 雪の上を歩く際は、降雪時や前日の気温が低かった場合特に滑りやすくなる場所を事前に確認しておこう。
- 除雪作業は事故が起こりやすい。必ず二人以上で安全を確認しながら行おう。