日本の知られざる魅力をカナダの人々へ Explore Tohoku & Tokyo 旅行業界向けイベント開催
エアカナダ・日本政府観光局(JNTO)・東京観光財団トロント共催
9月7日、旅行業界関係者が中心に招かれた東北や東京の魅力を発信するイベント 『Explore Tohoku & Tokyo』 が催された。今回のイベントでは、JNTO(日本政府観光局)が企画したカナディアンのブロガー・ユーチューバーを日本に招致し、東北の祭りを体験してもらい、実際にブロガー・ユーチューバー達が旅の模様を撮影した動画などを公開し、旅行業界関係者に生の声を届けるというもので、東北・東京の魅力を中心に、日本の自然・文化・伝統・食・ポップカルチャーなどが紹介された。
挨拶に登壇したJNTOトロントの中澤秀朗所長は、「昨年の訪日カナダ人観光客は27万3千人にのぼり、一昨年と比べて18%増を記録、今年は1月〜6月間で、2013年時の訪日カナダ人観光客数に達するという快挙を成し遂げたと発表。また、来年より運航が予定されている成田・モントリオール間の直行便サービスに関して、モントリオール、特にケベックは未開拓のマーケットであるので非常に期待している」と増加を続ける訪日マーケットの現状を説明した。さらに、今回のメインテーマの一つである東北については、「東北は震災後、多くの人々の努力によって今ではそのほとんどが復興を遂げているが、残念ながら観光客数は完全に元に戻ったとは言えない状況にある。東北は昔ながらの日本の美しい自然や田舎の町並みを楽しんでいただける場所。東京と東北の両方を訪れることで、日本の都市部と地方を楽しんでいただくことができるはずだ」とその魅力を語り挨拶を締めくくった。
次に東京観光財団トロントの代表を務める河合真一郎氏は、昨年のカナダへの観光者数の目覚ましい増加に対し、会場の各関係者、そしてエアカナダへの感謝の意を表した。そして東京で訪日観光客に体験してほしい見所や、浅草や東京スカイツリーなどの各名所などをまとめたビデオクリップを用いて、来場した人々に東京の魅力をアピール。来場者は改めて東京という街が持つ、多様性に富んだ様々な面を感じ取っていたようだった。
イベントでは、このプロジェクトで実際に東京と東北を旅した、トロント在住ユーチューバーのIstiana Bestariさんが登壇。自ら制作した訪日動画を公開しながら、「これまでヨーロッパやアジアを旅しましたが、日本を訪れたのは今回が初めてでした。これまで訪れた国とは比べ物にならないほど、素晴らしい体験ができたと言えます。海外から訪れる観光客の皆さんはきっと退屈しないはずです。」と語り、東北と東京を実際に訪れた際の驚きと興奮を来場者全員に伝えた。
今回、カナディアン・ブロガーの初訪日に同行したエアカナダのマーク橋本氏は、「ユーチューバーを通じて自然な日本の初体験をブログ等に取り上げてもらいたいという目的で今回のプロジェクトが企画されました。このイベントでは、ユーチューバーらの体験を通じて、より旅行会社や旅行関係者の皆さんに日本・東北への知識を持ってもらい、多くのお客様へその魅力を紹介していただきたいという趣旨を含んでいます。旅行では、ユーチューバー達はもちろんカルチャーショックもありましたが、初めての日本で文化を体験していただき、食事を楽しめ、ポップカルチャーに触れ、とても充実した時間を過ごせたと思います。10日間という期間でしたが、彼らはまだまだ日本で体験したいことがたくさんあるので、是非また日本に行きたいと話をしてくれ、とても嬉しかったです。」と語った。
また、エアカナダが中心となって 日本に関するレセプションが定期的に開催されている現状については、「日本国内各地でその土地の魅力を伝えたい、見てもらいたい、来てもらいたい、という気持ちが強くなってきていると感じます。各地で町興しのようにその地の観光局がインバウンドにとても力を入れていると思います。その努力が少しずつ実り、海外では日本は東京や大阪、京都だけじゃないんだ!、と関心を持つ人が増えてきていると思います。カナダも今年は150周年、来年は日加修好90周年を迎え、2020年には東京オリンピックがあります。このように日本だけでなくカナダの魅力も共に伝えられる機会が重なってきているので、とても素晴らしいと思ってます。これからも引き続き日本の良さ、価値を知ってもらい多くのカナディアンに日本に旅をしていただきたいと思ってます。」と抱負を述べてくれた。
エアカナダ、2018年6月より成田・モントリオール間直行便を就航
この四年間、訪日カナダ人観光客の数が年々増加していることを受けて、エアカナダは2018年6月より、成田・モントリオール間での直行便を就航することが決定している。この直行便はエアカナダの主要機材であるボーイング787ドリームライナーにて、夏季の間は毎日、冬季は週三回運航される予定となっており、今後さらに日本とカナダ間の観光客数を伸ばすことに繋がると見られている。
今回の就航開始に関して、マーク橋本氏は、「エアカナダは、ますますインターナショナルへリーチを増やすため、モントリオール・成田便の就航は日本はもちろん、アジアに繋ぐルートとなります。また、ケベック・モントリオールは観光スポットとしてとても人気のエリアです。モントリオール観光局もインバウンドの旅行者も増えることを期待しています。ケベック・モントリオールから日本へのアウトバウンドも、今まではトロントや国内の乗換えで東京へ行く手段だけでしたが、今回の就航開始は、とても魅力的だと思います。」と語ってくれた。