ニューブランズウィック州 経済セミナー 開催
カナダに進出している日系企業が、オンタリオ州以外でもビジネスの幅を広げていけるよう、カナダ各州の経済・ビジネス動向の最新情報が展開される本セミナー。第6回目となる今回は、ニューブランズウィック州を取り上げ、同州の経済開発公社であるオポチュニティーズ・ニュー・ブランズウィック(以下ONB)との共催となった。
ONBのAsia Strategy&Business Services部門代表であるMichael Rublack氏から、「ニューブランズウィック州への、日本企業からのビジネス的な関心を高めたい」との挨拶を皮切りにセミナーはスタート。
始めにAssistant Vice PresidentのJP Robicheau氏より、ニューブランズウィック州の概要及びONBについての紹介が為された。ニューブランズウィック州では通信事業や、現在同州での成長産業である情報産業にも関わる技術支援事業が経済において大きな割合を占めていること、また金融業や保険業など非常に多岐に渡る産業分野が存在することが紹介された。多様な産業が存在する中、ONBは同州での事業スタートからその後のサポートまで、事業の大小に関わらずきめ細やかに対応できる存在であることが語られた。
続いてBusiness Development部門のKeith Melvin氏からは、ニューブランズウィック州と日本間における輸出入の概況及び今後見込まれる新たな可能性について紹介された。同州と日本間では、良好な貿易関係が着実に育まれており、中でも海産物の日本への輸出は同州の輸出品において非常に大きな割合(約7割)が占められている。昨今は海産物以外の数々の食料品や建設業など、多様な産業が日本とのビジネス関係を築くことにはは大きな興味を示しており、いくつかの企業の具体例が紹介され、非常にバラエティに富むビジネス機会が存在していることを伺わせた。
最後に、Cybersecurity部門のAllen Dillon氏より、ニューブランズウィック州の成長産業である情報産業、特にサイバーセキュリティーに関しての概況が紹介された。インターネット上の脅威が拡大する昨今だが、対応出来るプロの人材が不足しているのが現状だ。同州ではサイバーセキュリティー分野での新たな人材育成や技術開発の促進、世界規模での協力体制の構築を目指し、独自のプランを作成、進行していることが紹介された。同州にはIBMがGlobal Security部門を構えていることもあり、情報産業分野の益々の発展が見込まれる。
質疑応答では、輸出入に関するより具体的な数値やマーケット規模への質問が上がり、参加者が今回のセミナーを通してニューブランズウィック州での新たなビジネス展開に具体的な興味を示していることが伺えた。

1NB州の概要紹介に耳を傾ける参加者たち 2日本企業の関心を高めたいと話すMIchael Rublack氏
3輸出入に関する具体的な質問が飛んだQ&Aセッション4サイバーセキュリティーに関して
5セミナー後のネットワークセッション

6/7ネットワークセッションでは、地ビールやチョコレートが振る舞われた
今後のセミナー開催予定などについては、JETROホームページ(https://www.jetro.go.jp/canada.html)のイベント欄をご確認いただきたい。