Kampai Toronto 2015
カナダ最大の日本酒の祭典「Kampai Toronto 2015」
今年もFermenting Cellarにて開催約600人の来場者が美酒に酔いしれる
5月28日、今年で4回目となるカナダ最大の日本酒の祭典「Kampai Toronto」が、昨年に引き続きディスティラリー地区内のFermenting Cellarにて開催された。
当日は午後に業界関係者向けのトレード&メディアセッション、夜に一般の人も交えたメインイベントが行われた。
トレード&メディアセッションで、SIO(Sake Institute of Ontario)のVivian Hatherell代表はカナダが日本酒の輸出市場として世界で7番目の市場になったとイベント参加者へ感謝を述べ、中山総領事は和食のユネスコ無形文化遺産登録に触れ、日本食と合わせて日本酒を楽しんでほしいと述べた。JETRO(日本貿易振興機構)の中村所長は、前出の市場規模にアメリカからの輸入量を加えると実際は更に多くの日本酒がカナダで消費されているだろうと述べた。
次に行われたSIOのMichael Tremblay氏のセミナーは、日本の歴史や地形など様々な観点から日本酒について解説し日本酒の知識を深める内容となった。続くSake Discoveriesの新川智慈子ヘルトン代表は、従来の日本酒のPRとは違う今の時代に合わせたPRに取り組む自身の活動を紹介し、新たなPRの可能性を示した。
今年4月に駐カナダ大使へ着任された門司大使は、自身も酒サムライの一人であることに触れ、カナダに来て7週間だが当イベントを機にトロントへ来ることができて良かったと喜びを伝えた。そして、現状の酒類規制が改善され更に多くの人達に日本酒を知ってほしいと今後への期待を述べ、午後のセッションを締めた。
夜のメインイベントは永田社中の和太鼓演奏を合図に開始。会場の日本酒は約140種類にも上り、アメリカはカリフォルニア州やオレゴン州、日本は北海道から九州と各地の酒蔵が集まった。また、会場には人気居酒屋の「ざっ串」「Guu」「りょう次」「金魚」やローカルジャパニーズレストランの「Blowfish」「ki」など全12店が料理を提供。来場者は焼き鳥や軟骨揚げ、スパイシー沖縄そば、サーモンのマリネや巻き寿司など日本酒とのペアリングを楽しみ、各所から乾杯の声が聞こえる会場は終始賑わいが絶えなかった。