MIRAY’S STORY #14
Chapter 14 「LA」
こんにちは、シンガー・ソングライターのミレイです!2013年にインディーズでデビューしEPをリリース、現在トロントを拠点にしています。日系社会においては2006年のJCCC紅白歌合戦に出演以来、新企会、Matsuri Festivalなど多方面で活動しています。連載コラムでは私の音楽だけではなく、日本からカナダへの道のりやニューヨークでの修行道中など盛りだくさんお話したいと思います。

NAMMショーにて

スティーヴィー・ワンダーと遭遇

Questloveとセルフィ

「Kulak’s Woodshed」で演奏
今回は以前お話ししたNAMMショー(North American Music Merchantというアメリカ・世界最大級の楽器ショー)の為に訪れたLAのお話をしたいと思います。
2年ぶりのロサンゼルスは暖かく、春のようにぽかぽかでした!マイナス5度のトロントからプラス24度のLA。正直帰りたくなかったです(笑)。でもほんわかな気分に浸るのも束の間、到着早々ショーの会場に向かいました。
NAMMは3年前に訪れた時とほぼ変わらない感じで皆目をキョロキョロさせて歩いている様子がよく見られました。唯一変わったなと思ったのがフードトラックが野外ステージに軒並み並んでいた事と、以前より日本人の関係者が倍増した事です。相変わらず広くて久々の人ごみに若干酔ってしまった初日。でも今回一番驚いたのが入り口に入った瞬間にスティーヴィー・ワンダーが目の前にいてMOOGを試しに弾いてた事です。一瞬目を疑いました。こんなにすんなりと会えるとは流石NAMM。(笑)
翌日はアース・ウインド・アンド・ファイアーのミュージシャン達と待ち合わせたりスポンサーブースでミニショーを見に行ったりしてました。そのショーのレベルが半端なく高すぎて興奮MAX状態!マイケル・ジャクソンの専属ドラマーとか半端なかったです。(インスタグラムに動画があるので是非ご覧あれ@mirayholic)トロントの音楽仲間、ラーネル・ルイスやLMT Connectionなど何人かバッタリ会う機会もあり、やはり音楽の世界は狭いなぁとつくづく思いました。でもここに来る甲斐があるなと以前より痛感したのが3日目。ザ・ルーツのクエストラブやハーヴィー・メイソンを友人に紹介され、自分の音楽の話しや、いとこのアール・クルーの話し、母と昔日本で一緒に働いた話しなどとても貴重なお話を聞く事が出来ました(母は昔東京などでミュージシャンのお仕事と同時にハーヴィやスティーブ・スミスや、レゲーアーティストなど海外から来る様々なミュージシャンの翻訳や通訳もしていました)。他にも新しい楽器や機材などに触れられて音楽家にとって刺激たっぷりな時間を過ごす事が出来ました。
LAに来てもう一つやりたいと思っていたのはオープンマイクで歌う事でした。そこで調べて見つかったのが「Kulak’s Woodshed」というハリウッドで人気のオープンマイクスポット。初心者からグラミー賞受賞の音楽家も訪れるほどの知名度を持つこの場所をNAMMが終わった次の日に早速行ってみたところ、そこは想像を絶する場所でした。一見小さな場所で壁には古いレコードや手作りのポスター。サインが乗ったギターなどがズラリ。でもよく見てみたら…ハイテク!ものすごく設備が整っていたのです。天井には2つのHDカメラが設置され、リモコンで左右にスライド操作出来る仕組みになっていて、他にもカメラが3つほどあらゆる角度に置いてありました。まるでプロのテレビスタジオ。全てボランティアなのに手を抜いてない感にビビりました。さらに驚いたのが、このイベントをライブでネット上にストリーミングするとの事。編集からエンジニアまでスタッフ全員ボランティア。そしてハウスバンドは皆プロのスタジオミュージシャン。全て寄付で賄っているそうです。皆音楽をこよなく愛しこの場所へ純粋にそのエネルギーを注いできたんだろうなと心を打たれました。こんな場がトロントにもあれば良いのに…
このオープンマイクではNAMMで出会ったミュージシャン達も参加してくれて、一緒に新曲の「カラーブラインド」を演奏しました。LAでは個人的にほとんど知り合いがいないのですが、思いがけない人たちが私に会いに来てくれました。それは何とミレイの幼馴染み!日本のインターナショナルスクール以来の再会でした。本当に嬉しかったです。懐かしすぎて半端なかった(笑)。最後に会った時、私たちまだ小学校4年生とかで彼らすっかり大人になってしまっていて…にも関わらずまるで時間が過ぎていないような不思議な感覚にとらわれました。
帰り際に「お互い頑張ろうな!」と言った時、自分達はまだまだ青春を突き進んでいるんだなぁと心が熱くなりました。LAに来て本当に良かった!
Miray
神奈川県鎌倉出身、親戚にグラミー賞受賞者を持つ音楽家族の元、幼少からドラムとタップダンスを始める。カナダ移住後ジャズやロックバンドでドラムを演奏、吹奏楽部でクラリネットを演奏。 15歳で初めてソロボーカルの舞台を経験。ヨーク/シェリダン大学デザイン科専攻卒。在学中にジャズ、ゴスペルコーラス、R&Bバンドに所属。現在デザイナー&シンガー・ソングライターとして活動中。世界的ドラマーのレニー・ホワイトにも曲を絶賛される。ボニー・ピンクやホリー・コールなどのジュノ賞ノミネートプロデューサー:マーク・ロジャーズと共に新曲作成中。
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