トロント・プライド・ウィーク
マルチカルチュラリズム都市に滞在しているからこそ体験してみよう!
トロントならではの夏の風物詩「トロント・プライド・ウィーク」
世界中から人が集まる性の垣根を超えたこのイベントをトロント滞在の思い出にしよう!
2015年6月19日(金) ~ 28日(日) @ Church x Wellesley Village ほか、トロント市内各地
今年もやってくる多彩な性の祭典、プライド・ウィーク。10日間にわたって行われるこのフェスティバルは、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)に限らないトロントのセクシャル・アイデンティティの多様性やそのアイデンティティを持つ人々の歴史、そして今も現存する差別や偏見に立ち向かう勇気を称え、それらを未来にわたって啓蒙していくことを目的としている。毎年およそ120万人超を動員するトロントのプライド・ウィークは北米最大で、昨年はプライドイベントの世界版「WorldPride」の開催地にトロントが選ばれ例年以上の盛り上がりを見せた。今年は “Come OUT and PLAY!” をテーマに、新イベントやボリウッドスターの参加など、見逃せないイベントが目白押しだ。
歴史
1981年、トロント警察が306人のゲイやクイアーの人々を逮捕し、その逮捕者の名前を公表したことから、当時セクシャル・マイノリティと呼ばれるコミュニティの人々が立ち上がり、YongeとWellesleyの一角を封鎖してデモを行った。これをきっかけに、トロントの「プライド」組織が発足し、同年の6月28日、警察の監視の目がある中で、約1500人が集い、Pride Dayと称した性の多様性を祝うイベントが行われた。これが現在のプライド・トロントの誕生に当たる。その後も警察や市の強い反対や差別に遭いながらもPride Dayは行われ、1991年にはようやくトロント市がPride Dayイベントを正式に公認、2001年にはトロント市公認のプライド・ウィークイベントに、バイセクシャルやトランスジェンダー・トランスセクシャルの人々も含まれることが定義され、徐々に世間にその権利と平等性が認められるような動きを見せている。このプライド・ウィークは今年で35周年を迎える。
今年の見どころ
1. 新イベント「Sweetness Pride Beach Party」
6月21日(日) 12pm-7pm @ Canada’s Sugar Beach (22 Dockside Dr.)
今年より新しく加わったこのイベントは、Redpath Waterfront Festivalとの共催によるcircuit party (ゲイダンスパーティー)。ウォーターフロントにオープンしたばかりのSugar Beachで開催されるこのイベントには、イスラエル出身のcircuit界の王者Aronや、イギリス出身のDJ、Jodie Harsh、また地元トロント出身のハウスミュージック系circuit DJのJeremy Khamkeoが出演する。1970年代後半に登場した circuit partyは、テクノ・ハウス・エレクトロ系のビート音楽が主流の主にゲイの人たちに人気があるダンスパーティー。1999年から2000年に全盛期を迎えたが、近年その人気が再燃し始めている。 “WE PLAY”と題して行われるこのイベントは満員必至の大注目イベントなので、早目に現地へ向かおう。
2. ボリウッドを体感する「Bend It Like Bombay」
6月26日(金) 7pm @ TD Wellesley Stage(15 Wellesley St. East)
ボリウッド界のスーパースター、Celina Jaitlyが出演!インドにてLGBTの人権推進・啓蒙活動家でもある彼女は、今年のインターナショナル・グランド・マーシャルにも任命されている。その他、カナダ最大のバリウッドクラブ音楽団体「Besharum」のDJ Amitaによるミックスや、トロント・ラプターズのハーフタイムショウに出演するなどトロントで話題のボリウッドフュージョンダンス団体「Divine Heritage Artistry」や「 Broken Dance Company」によるパフォーマンスも楽しめる。6月26日(金)午後7時から屋外TD Wellesley Stage(15 Wellesley St. East)にて。
3. 毎年恒例!最終日といえば「Pride Parade」&「THE FINAL PLAY」
6月28日(日)2pm @ Bloor x Church → Molson Canadian Yonge-Dundas Square
最終日の目玉はなんといってもプライド・パレード。大勢のパレード出場者がカラフルかつ大胆な装いと豪華なフロートと共に行進する最終日に相応しい華やかなイベントだ。今年はこのパレードのグランド・マーシャルに、歌手エルトン・ジョンのパートナーでありプロデューサーの David Furnish 氏が任命されており、パレードの先頭を切る予定となっている。午後2時に Church x Bloor の角を出発し、Yonge Street 経由で最終目的地の Dundas Squareを目指す。パレードの後は、Dundas Square にて有名ポップシンガーの Ciaraや Rye Rye、カナダ人ロック歌手の Carole Pope がパフォーマンスを行う。入場無料で彼女たちを見られる、またとない機会だ。
TORJA編集部選!
プライド・ウィーク その他注目イベントダイジェスト
イベント開催地は市内各地に点在するが、中心地となるのが Church x Wellesley Village。特に Church Streetは6月26日から28日にかけてストリート・フェアを開催。Bloor St.からCarlton St.まで歩行者天国となり、イベントブースや屋台、特設音楽ステージなどが多数設けられる。このエリア内のパブやクラブは、通常より1時間遅くラストコールとなっているのもこのフェスティバルならではの魅力。朝の4時まで屋内外で踊り明かすことができる。その他、エリア内外では以下のような注目のイベントも開催される。
6月19日(金) U of T Pride Pub
4pm – 1am @ Hart House Quad, 7 Hart House Circle
プライド・ウィークの幕開けは、トロント大学内のパブで盛り上がろう!午後4時から8時まではBBQやフェアなどが開催、午後8時からは DJ やパフォーマーによるクラブイベントが開催される。クラブイベントは午後9時より前の入場は無料。それ以降は19歳以上の入場に限り$5の入場料あり。
6月24日(水) “Dad, I’m Gay” Lessons for Fathers & Sons with TV Anchor Kevin Newman & Alex Newman
7pm @ The 519 Church Street Community Centre, 519 Church St.
トロント出身の現CTVニュースキャスター、Kevin Newmanと彼の息子Alex Newmanによる実体験に基づいたトークショー。17歳でゲイであることを告白したAlexとKevinの父子関係に訪れた困難やそれらを克服し今まで以上に固い絆を結ぶことができた経緯を語る。
6月25日(木) Starry Night – Love is in the Hair
6pm – midnight @ Barbara Hall Park, 519 Church St.
今年で8周年目を記念するThe 519 主催のGreen Space Festival との共同開催イベント。豪華なドラッグクイーンによるパフォーマンスショーは見物。
6月27日(土) Bear Garden
2pm @ OLG Central Stage, Church & Maitland St.
まるでクマのように大きくて毛むくじゃらなゲイ男性“bear”がメインとなったイベント。グラミー賞にノミネートされたDave AudéやLAで大人気のDJ Paulo、トロントのDJ Neil MacLeod feat. Simaなどが出演。熱くなること間違いなしのイベント。
パレード参加者大募集!
パレード日時: 6/28(日)14:00-16:00
今年も「唐変木」がプライドパレードに参戦。あなたも日本代表としてパレードに参加して、思い出を作りませんか?
昨年に引き続き、2015年度のプライドパレードに参加する「唐変木」では、パレード参加者を積極募集中!「トロント在住の日本人パワーを見せつけよう!」企画で、浴衣100人行進を企画している。浴衣を持っていない人は仮装もOK、もちろん浴衣なし、仮装なしでも大丈夫。LGBT、ストレート、国籍、年齢、問いません。先着順で受け付け中。
<応募先>
唐変木プライドパレード・イベントページ
facebook.com/events/413146665555431