カナダで暮らす素敵なヒント ビザ編
ワーキングホリデー(WH)から日本食レストランで就労ビザを取得。その後、移民法の改定などめまぐるしく変化する状況にもめげずに、カナダの永住権を取得。
中学生の頃から海外生活に興味を持ち、大学を中退し、WHビザでカナダに来た有馬さんが、日本食レストランでワークビザを取得し、さらに永住権を目指し取得するまでの道のりについて語ってもらった。
■ WHビザで海外に出ようと思ったきっかけは?
中学生の頃から英語の勉強が好きになり海外生活に興味を持つようになりました。大学も英語系の専攻を取り、在学中に海外留学しようと思っていたのですが、お金が不十分だったため実現できませんでした。WH制度もそのころ知り、働くことができるので留学よりもお金がかからないという点で興味を持ったのですが、学校の授業をうけながらバイトをするのでは生活費を稼ぐのみで手一杯で、当時の実家の経済状態もいい状態ではなかったので、親に頼ることは無理でした。また世間知らずだったため、一度日本で就職したらもう海外で暮らすという夢をかなえることは難しいと思い込み、悩んだあげく親や友達にたくさん迷惑をかけましたが、思い切って大学2年生の春に学校を辞めました。そして野菜加工工場で1年半バイトをし、お金を貯めてWHビザで2011年にカナダに来ました。
■ どうしてカナダ・トロントを選んだのですか?
英語を勉強したかったので、WHをするなら英語環境の国がいいとは思っていたのですが、特にどの国のどの町というこだわりはありませんでした。消去法でイギリスはブリティッシュアクセントはが全く分からなかったのと物価が高いということ除外し、次にオーストラリア、ニュージーランドは周りにWHで行ったことのある友達がいて被りたくないなと思い外しました。
結果カナダにしようかなと思っている矢先に自動車学校でたまたまWHでトロントにいたことのある女の子に出会い、話を聞いているうちにいい町だなと思いました。また、僕は田舎出身だったので都会の町に住みたいなと思い、トロントは都会の街だと知り、決めました。
■ どうしてカナダに永住したいと思ったのですか?
トロントにWHで来る前に、知り合いに20年ほどカナダに住んでいたという人がいて、その人に「たった一年カナダに住んだだけでその国のことを理解した気になるなよ。10年住んで見えてくるカナダもあるし、20年住んでさらに見えてくるカナダもあるから」と言われ、その言葉がとても印象に残っていて、カナダに住み始めて一年目にもっと長く住んで、英語力も伸ばしたいし、もっとこの国のことを理解したいと思い始め、ビザを延長する方法がないだろうかと考えました。
運よく現在も働いている日本食レストランで就労ビザをおろしてもらえたので、当時は移民申請ができる条件を満たすことができました。それと海外に住んでみると気持ちが大きくなったというか何でもできるような気がして、やりたいと思うことはとりあえずチャレンジしてみようという考え方に変わりました。そうすると、今まで日本にいた頃は大きな夢を夢見たことがないというか、勝手に自主規制のように自分の将来の可能性を狭めてしまっていたことに気づき、小さな頃から興味のあった俳優という職業をカナダでやってみようと新たな目標ができました。
■ ここ1、2年で移民法がどんどん変わり、永住権を目指す人には非常に難しい時だったと思いますが、実際にいかがでしたか?
僕が移民ビザを取れた大きな要因となったのは、就労ビザを保持しているということでした。当時、移民ビザを取得するためにはポイント制で一定以上のポイントを取らないと取得できないのですが、就労ビザがあるということで多くポイントをもらえて結果移民ビザ取得につながりました。僕が3年前に就労ビザを取得したときは、今ほど規定が厳しくありませんでしたので運がよかったのだと思います。
■ 永住権の取得にあたり、政府公認移民コンサルタントの川喜多さんに依頼されておりますが、その理由を教えてください。
2014年に一度移民ビザ申請を全部自分で調べてやったのですが、その当時の申請制度は早い者勝ちみたいなところがあって、僕が申請した時には定員オーバーだったらしいのですが、何らかの手違いで移民局にはその定員オーバーという情報が掲示されていなく失敗してしまいました。2015年いっぱいで就労ビザも切れる予定だったので、もう失敗はできないと思い、コンサルタントにプロのアドバイスを依頼しようと思いました。川喜多さんの名前はTORJAの記事を読んで知っていたのと、知り合いが川喜多さんの力を借りて移民ビザを取得していたので、信頼感があったので安心して依頼しました。
■ 川喜多さんにお願いして良かったことや助かったことを教えてください。
2014年に自分で書類を集め、申請をしたときには常に不安がありました。書類の書き方はこれでいいのだろうか?申請したとしてもいつ結果が分かるのだろうか?と考えすぎるあまり、毎日ネガティブな気持ちで過ごしていました。もちろん2015年に申請するときもビザがおりるのかどうか不安はありましたが、川喜多さんはいつも連絡事項なども迅速にやってくれたことで信頼感が生まれ、川喜多さんの指示に従えば大丈夫という安心感が持てました。
また2015年からの新しい移民制度のことなど自分だけで調べていたら決して分からなかった情報なども親身に教えてくれて、とても感謝しています。
■ 永住権が取得できたときのお気持ちを教えてください。
当時は、夢を叶えるために必死で何年も英語を勉強していて、もしビザがおりなかったらその努力すべてが水の泡になるという不安でいつも気を張っていている状態でした。僕の移民申請時の制度では移民局が申請している人をチェックし、ポイントが十分な申請者に通知がいき、そこから書類を提出するという流れで、つまり移民局から通知がきた段階で移民ビザ取得はほぼ確実ということでした。
しかし、僕は移民局から通知が来たという連絡が川喜多さんから届いた段階でも実際にビザを手にするまでは、不安と同時に取得できるかどうか半信半疑でした。実際にビザが取得できたのだと実感が沸いたのはピアソン空港で最後の手続きを終えて仮の移民ビザをもらえたときでした。その日空港から家に帰るまでの間はうれしさのあまり顔がずっとにやにやしていて、それから何日かは周りの人にもいつも以上に優しく接することができました。
■ 永住権が取得できた今、今後の夢や目標を教えてください。
まず英語に関してはもっと上達してネイティブと変わらないといわれるレベルになりたいです。もうすぐトロントに住み始めて丸5年になるのですが、ようやくトロントに少しなじんできた感じがあるので、これから色々なことに挑戦していきたいです。今考えているのはダンスとキーボードレッスンを受けようと思っています。あと、先ほども申し上げましたが、俳優になるためこの2、3年はアクティングのイベントに参加したり、エキストラの仕事をやっています。今年はカレッジに入学して演技について本格的に学ぶ予定です。いつか海外で活躍している日本人俳優といえば、「有馬涼平」といわれるように、必ず成功してみせます。
取材協力:Aya K. Immigration Services Inc.
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