カナダで暮らす素敵なヒント 不動産購入 ダウンタウン・ファミリー編

■ 長年ダウンタウンのコンドにお住まいだったそうですね。不動産購入のきっかけを教えてください。
1つ目は、家賃が安くなかったことです。家賃に+αで自宅購入が可能ではないか、さらに日本と違い不動産が比較的安定した財産になりそうだということ、つまり手放さなくてはならない時にそれなりに資本にもなる、あるいは幸運であれば賃貸にすることも可能かもしれないということで、家賃を払い続けるよりは、有効な投資になるかもと考えたからです。ただし、これは購入時点でも、そろそろ値崩れし始めると脅され始めていた頃で非常に迷いはあったというのが本音です。
2つ目はコンドが比較的手狭だったので、もう少し敷地面積に余裕ができたら生活しやすいのではと考えたのがきっかけです。
3つ目は、生活の質という点で、ビルのボイラー音や車などの騒音などが気になった点です。日中は自宅に居ないので気にならなかったのですが、夜間の音は慣れてはいたものの、購入前の前に住んでいた所は非常に静かだったこともあり、超コアダウンタウンを抜け出たいと考えたことです。
■ お子様もいらっしゃり、ご夫婦の職場はダウンタウンという環境で、どのような希望をもって、実際にはどのような不動産購入に至りましたか?
まず私たちの希望としては、通勤に時間を取られることは避けたいということもあり、職場にアクセスが良いこと、つまりダウンタウン内、TTC、特に地下鉄へのアクセスが近ければ、さらに好条件と考えました。
そして広さは、住んでいたコンドが2ベットルームだったので、それと同等か、それ以上の敷地面積と駐車場は最低一台分を求めました。また、トロント市内の物件で特に私たちが希望していたコアに近いダウンタウンでは、古くても極めて高額な物件も多いので、慎重に検討しましたし、さらには金銭的にあまり長期での返済にならないということもポイントでした。
■ 子供の学区エリアでは、TDBS内の比較的良いと言われる好条件地区を挙げました。
前述の私たちの条件は必須だったので、お願いをした不動産エージェントの照岡さんにこの条件に沿って探していただき、結果として地下鉄に非常にアクセスの良い物件が見つかりました。子供の学校は、地区が良いと物件価格がすぐ跳ね上がるので、学校地区よりも他の条件を優先しました。ただ実際、現在の地区は評判としてどちらとも言えないくらいの学区だと思います。
■ 不動産購入に至るまでの苦労話や思い出、発見などを教えてください。
高騰しているトロントの不動産価格には本当に驚かされ続けました。新しい物件は価格とは相容れないくらい手狭、少し広い物は、「古くてこの値段!?」と思うようなものばかりでした。少しコアダウンタウンから離れ、地下鉄のアクセスではない場所ならなんとか納得できるか、という物件もありましたが、それだと我々の職務や子供の学校リズムが成り立たない、というジレンマでした。
一軒家、というのも考えないことはなかったですが、我が家の条件ではとてもトロント価格に見合わず、また日々のメンテナンス(ごみだし、冬の雪掻き、駐車場が外など)を考えると、現在のタウンハウス、というスタイルは我々に見合った物件でした。
エージェントとして照岡さんがお手伝いされたとのことですが、参考になった点、助かった点などサポートを受けて良かった点を教えてください。
日本語で全ての話を説明していただき、細かく聞けるところが何より心強いです。こちらが分からないことのつぼ(日本の感覚、常識で考えていたりした部分、システムの違いなど)も理解していて、非常に助かりました。私たちの条件をしっかり聞いて頂いた上で、可能性のありそうな物件を次々とメールで送っていただきました。
土曜日に一緒に物件を見に連れていって頂き、自分たちでウロウロしなくても、最短時間で回って頂き、また、どのような所を見るべきかも教えて頂きました。最終的に購入した物件の確認も一緒にして頂き、クレームも出して頂きました。これは、素人の日本人では全く想像していなかったステップでしたので、助かりました。時間にきっかり待ち合わせして頂けることも、こちらが恐縮するくらいでした。
■ 不動産購入を考えている方に経験者からアドバイスをください。
これから何年トロントに居るか、現在家賃を支払われている方は、その金額と実際いくらくらいの物件を購入するのと違いがあるか、という2点が重要かと思います。つい最近出た報告によるとカナダ全体としては、不動産価格は僅かながら、下がった数字が発表されたようですので、ここ数年はやはり要注意なのかなとも思っています。照岡さんにお話を聞いたり、また周囲のカナダ人達にも良く話を聞いて、トロント、カナダの不動産価格変動、状況を見聞きしておくことは非常に重要だと思います。我々も購入後もこの価格がどれほど変化するかは常に心に留めています。
取材協力: 照岡 敏介
Royal Lepage Signature Realty
416-616-5675
toshiyukiteruoka@gmail.com









