ピザ大国カナダで挑戦!40年以上大阪で愛されているピザ・デリバリー専門店「ピザ・サントロペ」がトロントにオープン|特集「海外で食をひろめる飲食人シリーズ1」

大阪でピザのデリバリー専門店を多店舗展開している「ピザ・サントロペ」が初の海外店として11月下旬トロントにオープンした。トロント店を切り盛りするのは、創業者の荒木正一さん・理恵さんご夫妻。日本で成功を収めた荒木夫婦がたった二人でカナダに渡り、ピザ大国カナダで第二の挑戦をすることへの意気込みについて話を伺った。
伝説のイタリアンレストラン「サントロペ」の味を受け継ぐ荒木ご夫妻
ーイタリアンレストラン「サントロペ」は1980年創業とのことですが、荒木さんと「サントロペ」のストーリーを教えてください。
わたしは18歳の時に大阪で人気だったイタリアンレストラン「ピザ・サントロペ」のデリバリー部門で働き始めました。入社して7年ほど過ぎたときに独立したいと考えるようになり、先代に交渉しました。しかし、その時はまだ受け入れてもらえず独立は実りませんでした。結果的には、働き始めて10年が過ぎたころ、先代がお店を畳もうとしていたので、そのタイミングで声をかけていただき独立をしました。
先代はあまりたくさんの店舗を持ちたくないという考え方でしたが、私は全国展開まではいかなくとも、地元の大阪を中心になるべく多くの人たちにお店のことを知ってもらいたいと思っていたので、店舗展開を視野に入れながら経営に取り組んできました。
味を変えないことがこだわり
ー「サントロペ」は伝説のイタリアンレストランと呼ばれるほど、ファンが多かったようですね。
はい、地元の多くの方々から愛されていたお店で、その味もとても美味しかったので、わたしが独立してからも一切変えなかったことの一つにメニューの味が挙げられます。どれだけ店舗数が増えてもレシピはずっと変えないで提供してきたことがこだわりなんです。

ピザ大国カナダ・トロントでの挑戦
ーいろいろな縁がきっかけで、トロントにお店を開くことになったと伺いました。
もともとのきっかけは息子の留学になります。5年ほど前に息子がトロントに留学していたので、3回ほど遊びに訪れたことがありました。とても居心地がよくて、さまざまな人種の人が生活している多様性ある雰囲気に惹かれ、妻と「老後はここに住みたいね」なんて話をしていました。そこから移住を考えるようになり、不動産エージェントの方と話をしているうちに、トロントでもお店を開けるかもしれないという話が出て、全てが流れるように決まっていきました。
多文化都市ということで、いろいろな国の人たちが生活している街なので、ここでなら自分たちのピザを世界各国の人たちに食べてもらえると思いました。北米のみならずトロントも、ピザカルチャーが根強い国なので、カナディアンの人たちにうちのピザが受け入れてもらえるのかを試してみたい、という気持ちが強くなりました。
ートロントにはカナダ発の大手ピザチェーンもあれば米国からも大手が参入しています。また地域に密着したローカル店も非常に人気がありますが、実際にトロントのピザカルチャーに触れてどう感じましたか?

本当にみんなピザをたくさん食べるんだなあ、と最初驚きました。1ピース売りのピザ屋さんもたくさんあって、一人でピザを食べながら歩いている人がいたり、道端にピザが落ちていてそれを鳩がつついていたりと、ありとあらゆる場所でピザを見かけるので、ピザ人気の根強さをあらためて実感しました。
実際にトロントで売られているピザをいくつか食べてみて、正直大きな感動というものはあまりなかったです。しかし、これはトロントだけでなく、以前、本場のイタリアのピザを食べた時も同じ気持ちになったんです。多くの料理は「さすが本場!」と確かに感じたのですが、ピザに関しては日本の方が洗練されている気がしました。だからこそ、自分たちのピザに自信が持てましたし、海外の人たちに「ピザ・サントロペ」の味が広まってほしいと思いました。

ートロントではどんなお店にしていきたいですか?
とにかくさまざまな国の方々に私たちのピザを食べてもらいたいです。日本人はもちろん、地元のカナディアンや他の国々から移民や留学している人たち、みんなに愛されるお店にしたいです。ここカナダでも、たくさんの人たちに「ピザ・サントロペ」を味わってもらいたい・知ってもらいたいので、もしうちのピザを気に入ってくれてフランチャイズをやりたいという方がいらっしゃれば大歓迎です。
商品は日本のメニューを基本としていますが、ローカライズとして「ピザ弁当」を考えています。「Bento」という言葉はトロントでもだいぶ認知されているようなので、「Pizza Bento」が浸透してもらえれば嬉しいです。また、一人でピザを食べる習慣があるカナダなので、8インチくらいの1人用のピザも販売する予定です。

大切にしているのは責任感と縁
ー何十年もお店を経営されてきた荒木ご夫妻ですが、コロナ禍など大変な時もあったと思います。1番大変だった時期をあげるとすればいつでしょうか?

日本の店舗を支えてくれているスタッフは信頼できる人材ばかりでしたので、これまでもそんなに大きな波もなく、何か起きたら一つずつ解決してきました。

あえて大変だった時期と言うと、今かもしれません。コロナ禍では、我々のお店はデリバリー専門店ですので、売り上げは落ちるどころかむしろ上がりました。しかし、コロナ禍が長引くにつれ、ウーバーイーツに代表される新たなデリバリーシステムが一気に普及しましたので、今までお持ち帰りやデリバリーなどを取り入れていなかった飲食店などもデリバリーメニューに力を入れるなど、だんだん競争が激しくなってきたと感じています。
そして、今度は私たち夫婦が日本を出て、勝手の分からない海外そしてトロントで新たにお店を開こうとしているので、そういった点で今が一番大変かもしれませんね。ですが、それも楽しんでいる私たちなんです。
ーメニューではレシピを変えないことがこだわりとのことですが、飲食業を営まれて来て大切にされていることはどのようなことでしょうか。
会社の規模が大きくなったりチェーン店になると、何かを削るということはありがちだと思うのですが、飲食店としてお客さまからお金をもらって食事を提供するということは美味しいものでないといけないと私たちは思っています。その責任感のもとで食材の仕入れや商品開発に励んでいます。
例えば、昔から今も変わらず100%イタリア産のトマトをソースに使用し、日清製粉と共同で考案した〝噛んだら甘い生地〟を使い続けるなど、いつまでも美味しいものを提供していくためにも、軸となるレシピを変えないということを大切にしています。
ですので、先代の時からあるピザはほとんど全て今もメニューにあり愛され続けています。その一方で飽きずに楽しんでもらえるように、期間限定メニューやオリジナルメニューなども定期的に発売するなど創意工夫をしています。
また、私たちは一度出会って関わってくれた人との縁を大切にしたいと思っています。美味しいピザを作り続けるためでもありますが、昔からずっと同じ業者さんと付き合ってきています。うちでアルバイトしてくれていた芸人さんとは、キャンペーンに合わせてコラボするなど末長いお付き合いをするよう心がけています。
そしてもちろん、うちで働いてくれているスタッフには私たちができる限りのことはしたいと思っています。今後はトロントにお店ができたということで、日本の「ピザ・サントロペ」で頑張ってくれているスタッフの中から海外に行きたいと思っている人がいたら、ワーキングホリデーなどを活用して、海外を経験させてあげることもできるのではないかと考えています。
ートロントにいる日本人の皆さんにメッセージをお願いします。
TORJAをご覧の皆さん、初めまして。日本では主に大阪にしかありませんが、トロントまでやってきました。多くの方がこの記事で初めて「ピザ・サントロペ」を知っていただいたと思いますが、トロントで私たちのピザを愛していただけたら嬉しいです。「我が子が一番かわいい」ではありませんが、私たち自身、自分たちのピザが一番美味しいと思って、自信を持って作っておりますので、ぜひみなさん足をお運びください。お待ちしております。
12月中: ソフトオープン
1月1日〜19日: お休み
1月20日: グランドオープン
78 Gerrard St W
11:00 AM – 08:30 PM
水曜定休日
ご注文はこちらから
https://gosnappy.io/owa/snappy/detail/G5384/5384/m/menu_4
















