トロントで、 3児の母になりました!
Shiroさんは、2008年から2013年までトロントで過ごし、その間2009年に長女を、そして2011年には次女と三女の双子を出産しました。現在は日本で暮らす彼女が、トロントでの妊娠・出産・子育てという、「お母さんになった」日々を振り返ってくれました。
トロントで自分がお母さんになることについて当時どう思っていたか教えてください。
不安と期待でいっぱい。ただ、日本での出産経験もないし、必要以上の情報が入っ てこなかったので、心配ごとも少なくてすんだかもしれません。 日々育っていくお腹の赤ちゃんの事を気にしていたので、「トロントで産む」ということをあまり深く考えている余裕はありませんでした。
産前・産後の検診について(時期、回数、内容)教えてください。
妊娠検査薬などで自分の妊娠を確信してファミリードクターに行っても、そこから紹介してもらう産婦人科のドクターには、妊娠12週になるまでは診てもらえません。非常に不安定な時期なので気持ちも不安ですが、「この時期にお腹の赤ちゃんになにか起こっても、医療の力では解決が難しいことなのだろう」と考えるようにしました。
<妊婦検診>
・ドクターによる診察は、妊娠12週以降35週目頃までは4週間に一度。それ以降は2週間に一度。
・ドクターの指示で、別クリニックでウルトラサウンド(超音波検査)。単胎児の場合は妊婦期間通して4回程度。多胎児の場合は多め。*ドクターの判断により必要があれば、回数は増える。
・ウルトラサウンド専用のクリニックへの予約は自分でする。
【検診の内容】
・受付で尿を提出(家で用意していってもよいし、病院のトイレを利用してもOK)→看護婦さんによる体重測定、血圧検査→ドクターがドップラーで胎児の心音を確認。ウルトラサウンドの検査方法は日本と同じ。(胎児が小さいうちは、事前に1リットルの水を飲むように指示される…胎児の写りが良いらしい)
<産後検診>
・母体…帝王切開だったため、出産後7日目にドクターのクリニックで抜糸処置を受ける。*抜糸用のハサミは、出産後病院退院時に渡される。保管しておいて、抜糸の予約を入れた日に持参する。
・子供…出産直後、小児科医師が病室に来てくれて、簡単な初期診察。
出産後翌日または数日のうちにファミリードクターを訪れ、診察を受けることで医療記録を作り始めることになる。(ファミリードクターには、予め何月頃に新しい子供ができるか伝えておく必要あり)
出産、入院中について(日数、スタッフの対応など)教えてください。
(病院: Humber River Regional Hospital)
上の子も下の子も帝王切開だったため、それぞれ2泊3日入院できました。上の子の時(2009年9月)の食事は衝撃的に不味かった!家から持ってきてもらうおにぎりやバナナを食べていました。下の子達の時(2011年7月)食事はかなり美味しくなっていました。院内にアンケートBOXのような物が設置されていたり、外部機関のスタッフが病室を訪ねてきてアンケート調査を行っていたりしましたので、何らかの病院改革が行われたのだと思います。上の子、下の子両方お世話になった看護婦さんもいます。皆さん明るくて感じが良いです。ただし、帝王切開していてベッドから起き上がることが出来なくても、出産直後から母親の隣に赤ちゃんが来ます。で、なるべくおっぱいあげなさいと言われます…(無理〜!)。上の子は通常分娩予定でしたが、へその緒が体に巻き付いていたため緊急帝王切開となりました。下の子は双子だったため、予定帝王切開です。
第一子、第二子&第三子(双子ちゃん)の検診・お産の違いを教えてください。
・ウルトラサウンド、血液検査ともに双子の方が回数が多かったです。
・双子の時は妊娠後期、上記検診の他にドクターの指示で胎児の心拍確認の専用クリニックに通いました。
妊娠・出産・育児にあたって、トロントでよかったと思うことを教えてください。
・検診・出産にお金がかからない!
・広い公園がたくさんある!
・ストローラーで歩くのがとても便利な街!
(段差がない、ほとんどの建物に幅広自動ドアが付いている、歩道が広い←子連れでアメリカを旅行すると、トロントの街の素晴らしさを実感します。同じ北米でも違う!)
・人々が子供に優しい。「まず守るべきは子供」という感覚があるように感じます。
・色々な国の子育て文化に触れることにより、育児に関して柔軟な考え方を持てる!(「子育てはこうあらねばならない」と思い込みすぎずに済む気がします。)
・頼れる日本人コミュニティーがある!
妊娠・出産・育児にあたって、トロントで困ったことがあれば教えてください。
・自分の英語力。
・新生児用の前開きの服がなかなか売っていない。(かぶりものばかり)
・子供用歯ブラシのサイズが大きすぎる。
・新生児用の帽子がどれも小さすぎる。
・屋外と室内の温度差が激しすぎて、何を着せたらいいか悩む。
読者の皆さん(トロントに住むお母さんたち)に一言お願いします。
日本と比べると診療回数もウルトラサウンドの回数も少ないので、今ひとつきちんと診てもらえていないように感じてしまいますが、トロントのシステムは何かあればきちんと対処してくれるのだと思います。「決まりだから診ます」ではなくて、「必要があればきちんと診ます」というような。だから、妊婦の皆さん、安心しましょう。育児に関しても同じです。必要があればきちんと診てくれます。薬が処方されないのは、必要がないからです。
せっかく海外で育児するのだから、日本の育児常識にとらわれるのはやめましょう。世界の色々な文化から学びましょう、楽しみましょう。その上で、日本の伝統的な方法が良ければそれを実践しましょう。私は日本での経験はありませんが、トロントで出産・育児を経験出来て本当に良かったです。楽しかったです。
Shiroさんオススメの育児グッズ店&施設情報
Moms to be and More
1642/52 Bayview Ave.
momstobeandmore.com
育児グッズショップ。
双子10%割引あり ※残念ながらヴィクトリア・デーの週末で閉店予定。只今クロージング・セール中!
Dear-Born Baby
72 Doncaster Ave. Thornhill
dearbornbaby.com
育児グッズショップ。ダウンタウンまで行かずに便利。
Ontario Early Years Willowdale Centers
http://www.oeyc.edu.gov.on.ca/
ドロップイン。よく遊びに連れて行きました。飲み物やおやつも用意されています
(Willowdaleの他、州内各所にあり。詳細はHPをチェック!)
Yonge & Sheppard RMT Clinic
156 Sheppard Ave. W
caringtouchmassage.ca
妊婦OKのマッサージ処。母親がマッサージを受ける際、子どもを無料で託児して くれる日もあります