トロントの家賃相場と2019年トピックス|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第22回 】

 今年も残すところ1ヶ月弱となりました。1年経つのは本当に速いものですね。今回はカナダ全体から見たオンタリオならびにトロントの賃料相場と2019年のトピックスについてご紹介したいと思います。

トロントはカナダ第1位の賃料高!

 カナダ全体をカバーしている賃貸サイト「Rentals,ca」によれば、カナダ全土の賃料相場は年々上昇傾向にあり、2019年の平均賃料は$1,940と前年同期比5.5%のUPでした。中でもトロント(注1)は1BRタイプが$2,320、2BRタイプが$2,930と、全国1位の最も高い賃料の都市となっています。他に、第3位エトビコ、第4位ミシサガ、第6位オークビル、第7位リッチモンドヒル、第8位マーカムと、10位中のほとんどをトロント近郊の都市が占めており、GTAの賃料の高さがうかがえます(図1)。

オンタリオ州全体の賃料相場

 今年10月のオンタリオ州でのすべての物件タイプにおける平均賃料は$2,334で、これは昨年10月の$2,139に比べて9.1%のアップとなっています。

 前年比の賃料アップ率を見てみますと、トロント中心部で10.1%(平均賃料$2,527)もさることながら、トロント中心部以外のエリアでの賃料アップの比率はさらに大きく、ハミルトンエリアでは24.4%(平均賃料$1,545)、スカボローエリア24%(平均賃料$1,958)、ロンドンエリア23.4%(平均賃料$1,232)、マーカム19.4%(平均賃料$2,217)、ノースヨーク19%(平均賃料$2,321)と賃料上昇の傾向は近隣エリアにも広がっています(図2)。

コンドミニアムのニーズ増加

 通常、コンドミニアムのテナントは単身者やカップルが多いのですが、本来家を買う年齢である就学前の小さいお子さんを抱える若いファミリーも昨年からのモーゲージ(住宅ローン)におけるストレステストの影響を受けてローンを受けることができず、賃貸を余儀なくされているケースもあり、コンドミニアムやタウンハウスの賃貸需要を押し上げています。また若者だけでなく、ダウンサイジングを図るシニア世代もコンドミニアムに移り住む傾向があり、全体のコンドミニアム賃貸の需要を押し上げている要因の一つになっているとも言われています。

*本文でのトロントは隣接エリアを含まない旧行政区におけるトロント市を指しています。

2019年のトピックス

◎平均物件価格が2017年の平均値を上回る

オンタリオ州の新不動産政策「Ontario Fair Housing Plan」が2017年4月に実施以来、戸建てを中心とした売買マーケットがスローダウンし平均物件価格が下がっていましたが、10月の平均物件価格は$852,142と、2017年の平均物件価格$822,727に到達。今年第2四半期以降回復の兆しを見せており、今後の不動産マーケットが安定して上昇することが期待されています。

◎ファーストタイムホームバイヤーインセンティブの実施

政府が12.5億ドルの予算を投じた、ファーストタイムホームバイヤーインセンティブプログラムが今年9月より実施となりました。これは初めて自宅を買う人向けの補助金制度で、購入予定者に対して、既存住宅には5%まで、新築住宅には10%まで無利子でのローンを提供するものです。ただしこのプログラムを受けるには、世帯収入が年間12万ドル未満、最低5%の頭金が必要、上限金額は受給者の年収の4倍を超えないか48万ドルまで等の条件があります。

※弊社では、ご不在時のハウスシッティング、各種物件管理のご依頼を承っております。お気軽にご相談ください。

データ出典:Toronto Real Estate Board, Rentals.ca

本文:

増田利加

Starts Realty Canada, Inc