第8回 TOEICを勉強するメリットとは?|かおる先生のプチTOEICセミナー
TOEICを英語向上のツールとして使うのはとても良い手段です。TOEICのL&Rテストではリスニング力とリーディング力を、S&Wテストではスピーキング力とライティング力を測定することができます。
Q 就活する予定はないです。そんな私にもTOEICを勉強するメリットはありますか?
A たしかに、TOEICは就職や昇進のために取得する人が多いですが、英語をさらに磨くためのツールとして活用することもできます。TOEICのスコアは自身の英語の弱点を知り、効果的に英語力を伸ばすためのガイドラインとして使うと良いでしょう。
英語力向上のカギは、現状の英語力を数値化すること!
英語力は目に見えず、漠然としているものですが、英語テストを受けることで現状の英語力を数字にして見ることができます。自分の英語力が数値化されると、「今回は500点だったけど、次は600点を目指すぞ!」というふうに、明確な数値で目標設定ができますね。これは英語学習を継続する上で重要なことです。ただ何となく「英語力をアップしたい」や「英語が話せるようになりたい」では目標が定まらず、モチベーション維持も難しいです。数値目標を設定することで、今やるべきことが分かり、学習の成果を実感しやすくなります。
TOEICは学習教材が豊富、生活で使える表現も多数
Amazon.co.jpで「TOEIC」と検索してみてください。すると、なんと1万件以上の関連教材がヒットします。ここから、TOEICの市場規模が大きく、多数の出版社がしのぎを削っているということが言えます。もちろん、これほど多くの教材があると玉石混交なのも否めないですが、教材の選択肢が多いということは、自身にあった教材に出会える機会も多いということです。さらに、例文にはチャット、広告、手紙、Eメールなど、英語圏で実際によく目にする表現が多く登場するので、こうした表現を学ぶことで日常英会話にも応用することができます。
TOEIC対策に特化した勉強をしすぎると…
一方で、TOEIC対策(特にL&Rテスト)に特化した勉強をしすぎるあまり、話す・書くの技能が伴わない結果になることがあります。実際、「TOEICは高得点なのに、全然英語が話せない」というケースもあります。これは、テストを目的として勉強を進めた場合の結果と言えます。テストはあくまで自身の英語力を磨くための「手段」として活用したいですね。読む・聴くの学習に偏りすぎず、書く・話すといったアウトプットの練習も取り入れながら、総合的な英語力の向上を目指してください。
かおる(EBLS代表・99 Institute Toronto校 TOEICコース講師)
トロント大学院で英語教授法を学び、語学学校(ESL)で英語講師の経験を経た後、英語学校EBLSを設立。日本人のための英語指導に力を注ぐ。