これまでのような物件不足が続くかはこれからのマーケット次第|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
住宅マーケット年別比較チャート
出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。
2019年7月のTREB全域の取引総数は8,595件となり、昨年同月の6,916件からプラス24.3%と大きく上昇しました。全物件タイプの平均価格は80万6755ドルで、昨年7月比でプラス3.2%の上昇です。新規リスティング数はプラス3.7%、有効リスティング数はマイナス9.1%となっています。以前見られたような物件不足が続くかはこれからのマーケット次第と言ったところですね。平均売却日数は23日間と昨年同月比でマイナス8.0%で、マーケットの動きも若干早めです。例年夏はマーケットがスローダウンする時期ですが、今年は夏も動きがある気配も。
物件タイプ別に平均価格を見ると、コンドアパートがプラス6.7%(市内プラス7.7%、市外プラス3.2%)、セミデタッチ(準戸建て)がプラス5.3%(市内プラス5.0%、市外プラス5.5%)、タウンハウスがプラス4.3%(市内プラス5.5%。市外プラス3.9%)、
最後にデタッチ(戸建て)がマイナス0.9%(市内マイナス9.1%、市外プラス2.5%)となっています。
今月の金言
トロントのデタッチの取引数は、TREBのデータで見る限り昨年同月比でプラス29%と大きく増加しています。しかし、平均価格はマイナス9.1%と大きく下がっています。これはどういう事なのでしょうか?一つの可能性は実際に不動産価値が下がったということです。ですが、トロントにそれは当てはまりません。もう一つの可能性は、取引されている物件の価格帯別の割合に変化があったと言う事です。
データを見ると1.5ミリオン以上の取引総数は昨年同月比で6%しか伸びていませんが、1.5ミリオン 以下は30%以上伸びています。
つまり高額物件の売れた割合が減っており平均価格が下がったものの、物件価格自体は下がっていないということです。トロントのデタッチは相変わらず高止まりで特に1.5ミリオン以下は価格の伸びが見られるようです。
D.H. Toko Liu(劉 東滉)
オンタリオ州政府公認不動産免許保持。日本生まれカナダの高校大学を卒業。日本での営業管理・経営、及び不動産管理業を経験、移民し現在に至る。