購入競争が激しさを増してリスティング価格以上で売却される物件も|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
住宅マーケット年別比較チャート
出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。
2019年9月のTREB全域の取引総数は7,825件となり、昨年同月の6,414件からプラス22.0%の大幅増加となりました。
全物件タイプの平均価格は、84万3115ドルで、2018年9月と比較しプラス5.8%上昇です。新規リスティング数はマイナス1.9%、有効リスティング数はマイナス14.1%と減少しています。平均売却日数は23日間とマイナス11.5%で、マーケットは比較的活発に推移しています。取引数の増加とリスティング数の減少からある意味当然ではありますが、購入の際の競争が激しさを増していると見られ、リスティング価格以上で売却される物件も目立って来ています。
物件タイプ別に平均価格を見ますと、タウンハウスがプラス6.8%(市内プラス5.7%、市外プラス6.5%)でトップとなり、セミデタッチ(準戸建て)がプラス5.1%(市内プラス7.0%、市外プラス4.2%)、コンドアパートがプラス4.2%(市内プラス3.3%、市外プラス9.2%)、最後にデタッチ(戸建て)がプラス4.1%(市内プラス1.2%、市外プラス4.5%)の順に並びました。
今月の金言
1998年から2018年の期間において、コンドはトロント市内で新たに増えた住宅ユニットの77%を占めています。その傾向がこれからも持続することは間違いなく、コンドそれぞれが1つの「町内」の役割を果たし始めています。その中には人が集う公園のようなスペース・BBQの出来るエリア、ゲームルームなどのエンターテイメント施設などがあり、共通の趣味やスポーツを持つ人々のアクティビティ、子供同士のクラブ、更にはコンド内でのサービスを提供するスモールビジネスまで出始めています。
こうしたコンド内の住人同士での関わり合い、生活の一部をシェアし、ご近所として親睦を深めることにより、コンドは本当の意味での「家(ホーム)」になって行くのでしょう。
D.H. Toko Liu(劉 東滉)
オンタリオ州政府公認不動産免許保持。日本生まれカナダの高校大学を卒業。日本での営業管理・経営、及び不動産管理業を経験、移民し現在に至る。