マーケットは横ばい状態を保持。 政府がどのタイミングでレート切り下げを発表しどのような段階を踏むか|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
住宅マーケット年別比較チャート
2024年3月のTRREB全域・全物件タイプの総取引数は6,560件で、昨年3月の6,868件からマイナス4.5%となりました。2022年の同月は1万件以上、2021年は1万5,000件以上あったことから考えるとかなりの落ち込みですが、これが本来の安定したマーケットの姿に近いのかも知れません。
全物件タイプの平均価格は1,12万1,615ドルで、2023年3月の1,10万7,018ドルからプラス1.3%の微増です。先月に続き大きく下がらずも上がらずといったところ。新規リスティング数はプラス15.1%、有効リスティング数はプラス23.1%となっています。
新規リスティング数の伸びは売り手のマーケット回復に対する予想が上向きになってきているのを示していると思われ、有効リスティングの上昇は若干気になりますが大きな下方圧力とはならないだろうと予測されます。平均売却日数は29日間で、昨年同月の27日間からプラス7.4%でした。
物件タイプ別に売却平均価格を見てみますと、
全体的に若干の上下はあるものの急激な動き見られず安定感を保っていますね。
TOKO’s EYE
コンドマーケットも含め全体的に横ばい状態を保持と言ったところでしょうか。ここに至ったのは人為的なレート操作による要因が非常に大きいため、気になるのは政府がどのタイミングでレート切り下げを発表しどのような段階を踏むかです。
インフレは政府のターゲットレベル近くまで抑えられているものの、米国側ではまたじわりと上昇気配もありカナダにも影響が出る可能性も捨てきれません。レートの高止まりよる不景気も指摘されはじめ、政府は難しい舵取りを迫られている現状と言えるでしょう。