TORJA×TOYOTA試乗企画 レクサスCT 200h 2014
軽快な走りが楽しめるコンパクトでラグジュアリーなハイブリッドカー
レクサスCT 200h 2014
5月に入り、さわやかであたたかい風が心地良いトロント。この風を切って、どこまでも走りだしていきたい、そんな衝動に駆られる季節がやってきた。そこで今回ご紹介したいのが、世界初のラグジュアリーハイブリッドハッチバックのレクサスCT200hだ。レクサスのこだわりをコンパクトなボディに凝縮した同車は、コンパクトカーでありながら室内の快適性や高級感にもこだわりたいという人から圧倒的な支持を受け、加えてハイブリッドということもあり、レクサスの中でも人気の高い一台だ。スイスイとなめらかに走行することのできるコンパクトカーは、トロントの街中での走行にも非常に重宝される。今回はレクサスCT 200hのF Sportパッケージに試乗してみた。
中・外ともにデザインが新しくなった2014モデル。その最たるものが、待望のスピンドルグリルの導入だ。レクサスの象徴であるスピンドルグリルのそのダイナミックな印象は、遠くからでもレクサスだと多くの人にすぐさま知らせる。中でもF Sportのスピンドルグリルにはメッシュ仕様が施されており、それがまたレクサス、そしてCTの中でも一線を画している。
さらにF Sportのみ選択可能なボディカラーとのコントラストが際立つブラックルーフが、F Sportにさらなる独自性と、スポーティな印象を与えている。だが、そのアグレッシブなフロント部分と同時に、延長されたリアスポイラーやサイドミラーにまでこだわってエアロダイナミックを体現し流れるような横顔のコントラストが、同車に中性的な印象を与える。レクサス史上初の女性チーフエンジニアが手掛けたデザイン性が、レクサスの新たな魅力を引き出している。
最新テクノロジーを搭載した車内では、決してスイッチの数も少なくはないが、そのどれもがわかりやすい位置に配置され、リモートタッチも実に使いやすい。低位置に配置されたシートなどコックピットはスポーティで、またステアリングホイールは女性でも扱いやすい軽さとしっかりとした手ごたえを両立している。シートのステッチ部分の継ぎ目間隔の狭さなどといった細かな部分にもこだわりが感じられるインテリアだ。
ハイブリッド車で特に気になるのはそのパフォーマンス性だが、「ハイブリッドはエコ重視」という概念を覆すように、同車は走りがスムーズで、ブレーキの効きも良い。
エンジンは瞬時にトルクが立ち上がるモーターによって力強くスタートし、アクセルを踏み込めば、高出力モーターがエンジンとともに力強い加速を持続する。力強いパワーとすぐれた低燃費、排気量の削減、そして床の上を滑っているかのような静粛性といった性能が高次元で融合している。ドライバーの意思を着実に走りに反映するレスポンスで、直線でもタイトなコーナーでも、モーターとエンジンのポテンシャルを活かして、緩急における性能の高さを実現。クルマと一体になれる快感を、環境性能とともに体現している。
加えて、気分に合わせてドライブモードを選ぶことができるというのもドライバーの心をくすぐる演出だ。特に、ハイブリッドを軸としながら、より一層の加速感やスポーティなハンドリングを楽しむことができるスポーツモードで、颯爽と緑の中を駆け抜けていくのは気持ちがいい。
また、同車はアルミニウムなどの効果的使用での軽量化、そして高い剛性を持ち合わせており、軽量ボディでありながらもドアが閉まる音などにも重厚感が宿り、室内の静粛性も高められているなど、その隅々から高級感を感じることができるという部分も非常にポイントが高いところだ。
今回の試乗を通し、兼ねてから楽しさ、安心感、快適性、そして低燃費性といった要素を高度にバランスよく取っていた同車が2014モデルで全体的にレベルアップしていることを感じる。さらに洗練されたコンパクト・ラグジュアリー・ハイブリッドカーで、2014年の夏を始めよう。
Details & Features
選べる4つのドライブモード
CTにはノーマル、エコ、スポーツ、そしてEVモードの4つのドライブモードが用意されている。走りと燃費のバランスに優れたノーマル、燃費優先のエコ、ハイブリッドシステムの加速性能を最大限に引き出し、よりスポーティなハンドリング性能でダイレクトな走りを体感することのできるスポーツモード、モーターのみで走行するEVモードといった特徴がある。
レクサス・ハイブリッド・ドライブの生み出すパワーと低燃費性、そして排気量を削減
レクサス・ハイブリッド・ドライブは1.8リットル4気筒 アトキンソンサイクルエンジンとパワフルな電気モーターで構成され、134馬力を創出しながら4.5L/4.8L(市街/ハイウェイ)/ 100kmという低燃費性を実現し、ガソリンやディーゼルと比べて70パーセント近くの排気ガスの排出量を削減している。停車時は原則としてエンジンを停止して燃料の無駄を抑えるとともに、減速・制動時のエネルギーを電気エネルギーに変換し、バッテリーに充電する回生ブレーキシステムも備えている。
サスペンション部分前後にはパフォーマンスダンパーを採用
Fスポーツ用ににチューンされたサスペンションを繋ぐ、車両前後に装備されたパフォーマンスダンパーが走行中のボディのしなりや振動を吸収。ハンドリングを一層シャープなものにして、乗り心地と静粛性をさらに高めている。