TORJA×TOYOTA LEXUS LS 460 AWD F Sport
今月のパートナー
最高水準の静粛性と快適性を兼ね揃えたレクサスのフラッグシップモデル。スポーティでダイナミックなドライビング・パフォーマンスが走る歓びを教えてくれる。
LEXUS LS 460 AWD F Sport
冬が長い分、夏を思いっきり楽しむ風習があるトロント。皆さんはどんなサマーホリデーを過ごしましたか?ここトロントでも代表的な休暇の過ごし方のひとつにキャンプやロードトリップなどが挙げられます。地図を広げてみるとオンタリオ州だけでも北はブルースペニンシュラやアルゴンキンなど数限りない自然豊かなエリアや、ナイアガラを代表する絶景ポイントやワイナリー、トロントから1時間圏内の場所にもお洒落で風情のある小町などが点在しています。さらにモントリオールやケベック、プリンスエドワード島などの他州への交通アクセスも比較的容易なことに気付きます。そこでTORJAでは毎号連載で続けてきたTOYOTA・LEXUS・SCIONの試乗企画を全面リニューアル。トヨタ・カナダ社協力のもと、トロント発、カナダのロードトリップを紹介するとともに、クルマの旅を通してドライブの楽しさを紹介します。
今回訪れた場所は……
オンタリオ東部にあるグルメ&ワインエリア、プリンス•エドワード•カウンティ。南部に広がる砂丘ビーチは圧巻の美しさ。
今年は涼夏のトロント。比較的涼しい時が続き、たまに暑い日もある。そんなときは、ワイナリーや食を楽しみながら、湖とは思えない水辺の散策でリラックスするというのはいかがだろうか。今回訪れた地はトロントからオンタリオ湖沿いに東へおよそ200Km、オンタリオの中でも比較的新しいワイナリーの地として知られ、地産地消をテーマにローカル食材を活かしたレストランやカフェ、グルメショップが点在し、フーディーズが集うエリア。また南部にあるサンドバンクス州立公園は淡水湖に面した砂丘としては世界最大規模と言われ、水遊びやピクニックで賑わう人気スポット。
今回試乗したのは、高品質なラグジュアリーカー・ブランドとして、その名が世界全土で知られるレクサス。レクサスの歴史は、1990年のLSとESの2つのモデルの発表に始まる。その革新的なデザイン、性能、そして高級感から、レクサスは当時のラグジュアリーカー界に革命をもたらしたとされる。近年では、J.D.パワー2013年米国自動車初期品質SM(IQS)においてLSは業界トップスコアを6年連続獲得。さらには同団体から「最も魅力的なラージ・プレミアムカー」と形容されるなど、ラグジュアリー・セダンのフラッグシップとして、その確固たる地位を確立している。
LSの第一印象は「精悍な顔立ちで気品を携えた紳士」。F SPORTパッケージ独自のメッシュ形状をしたスピンドルグリル、そして存在感あるボディは、オシャレをして、美味しい食とワインを堪能できるグルメな街にむけて遠出するにはぴったりの一台だ。モダンなインテリアに、一席ごとに広がるゆったりとした居住空間、洗練された内装は、ドライブの始まりからすでに贅沢なひとときを過ごさせてくれる。
東に401のハイウェイに乗り、4種のドライブモードの中から特にスポーティな走りが体感できるという「F SPORT+」モードへと切り替える。同時に走りの機敏さが高まったことをすぐさま体感できる。アクセルペダルを踏めば、踏み込んだ分だけしっかりと加速感を感じ、シーケンシャル・マルチモード・シフターつきの8速スーパーECTオートマチックトランスミッションのスムーズなシフトチェンジで滑らかに加速が続いていく。コックピットは目線の先に運転時に必要な情報を表示するディスプレイゾーン、手元に運転操作を行うオペレーションゾーンと、それぞれ機能を集約。これにより、目線が固定され、運転操作にもムダがなくなり、ドライバーの負担が大きく軽減する。また、通常のLSモデルよりもさらに大きめに設計されているF SPORT専用シートが体をしっかりと包み込んでくれることにより感じる快適性やラグジュアリー感はそれだけでドライブの歓びを感じさせてくれる。制限速度いっぱいまで加速したそのスピードでもブレない、しっかりとした車体の安定感のなかで、外界から切り離されたように静けさを保った車内で過ごした約2時間のドライブは、誰一人疲労すら感じず、また途中休憩さえ必要ないほどの自分達だけの空間を実現できた。この圧倒的な静粛性は他の欧米の高級車では味わうことはできないだろうと運転しながら思ったのが正直な感想だ。
ハイウェイを下り、オンタリオ湖に飛び出したような島一帯に進むと、そこは田舎町。車から見える昔ながらの素朴な景観や、青空と緑そして湖のコントラストは快走する車の中にいる私たちにのどかな癒しを与えてくれる。ところどころに現れるワイナリーやレストランは洗練されていて、田舎風景ながらどこか気品にあふれている雰囲気をこの一帯が醸し出していることに気がつく。フーディーズ達の絶好のドライブコースになっているロイヤリスト・パークウェイに車を走らせ、ランチを兼ねてワイナリー“Norman Hardie”に立ち寄る。Four Seasonsホテルでソムリエとして活躍していたNorman Hardie氏が自分のこだわりのピノ・ノワール作りを目指して各地のワイン産地で学び、同地にワイナリーを開いている。併設されているレストラン・カフェでは絶品の釜焼きピザが味わえる。おすすめのピノやシェルドネと合わせてグルメピザを是非堪能してほしい。コースから少しそれるが、ワイナリー“Huff Estates”も訪れたいひとつ。1820年代にこの地に定住したロイヤリストの末裔、Huff家が経営する。この地では珍しいメルローが手に入る。併設のレストランは、ワイナリー・レストランらしくエレガントな雰囲気が漂う。
食とワインを堪能した後は、透き通ったオンタリオ湖の黄金に輝く砂丘からきれいな夕日を見つめながらゆっくりとした時を過ごす。すっかり辺りが暗くなってから、帰路につくため車に戻り、内外で足下を照らすアドバンス・イルミネーション・システムに、優しく歓迎されて、少しリッチな気分で車へと乗り込む。
ほろ酔い気分の友人たちはゆったりとした車内空間の中で、ハイエンドオーディオの最高峰であるMark Levinsonのプレミアム音響システムから流れるムード満点の音楽にご機嫌の様子。さすがはエンジニアが2000時間以上かけてチューニングしたという19ものスピーカーが奏でる音は全ての席を包み込み、またお好みのDVDを7.1chサラウンドサウンドアーキテクチャーで再生すると、そこはまさに映画館やコンサートホールにいるような感覚を演出してくれていた。運転席では、明るく見通しの良い前方映像がディスプレイされるナイトビュー機能が、動物の飛び出しや危険物への警戒に心強い味方に。この他にもHIDヘッドランプに、カーブに合わせて曲がる方向を照らすAFS(Adaptive Front-Lightning System)を搭載し、夜間でも視認性を確保するなど、これらの性能が夜間走行での安心感につながって、暗闇でも快適なドライブが実現できた。
1990年の登場以来、ラグジュアリー・カー界を牽引してきたレクサスLS。この車の持つ贅沢感と静粛性は、今回の2〜3時間のロードトリップでもとても上質な快適さを体感できた。そして洗練された車内体感の魅力を最大限に引き出してくれ、私たちを極上のドライブ体験へと誘ってくれた。
(※ラインナップモデル説明)
LSにはLS 460 RWD、LS 460 AWD、LS 460 L AWD、LS 600h Lがあり、F SPORTパッケージはLS 460 RWD、 LS 460 AWDでのみ可能。