いよいよ今月開催!第4回トロント日本映画祭!
6月11日~26日までの15日間にわたって日系文化会館で行われるトロント日本映画祭。既に5枚チケットと10枚チケットは完売済みであることからその人気ぶりや注目度の高さが伺える。今年は映画監督が2名も特別参加の他、演奏や特別展示など見所が沢山!今回はこれら注目情報を中心に先月号で未紹介のおススメ作品もご紹介
注目情報1
オープニング上映作品に特別ゲスト原田眞人監督が登壇!
6月11日(木)映画祭開幕日の上映作品「駆込み女と駆出し男」の原田眞人監督が特別ゲストとして登壇。監督自ら同作品について紹介されるだけでなく、上映後に参加者からの質問に直接答えるQ&Aセッションも開かれる。本作品上映前にはオープニング・レセプションもあり、チケット保持者には日本食の軽食と日本酒も振る舞われる予定。豪華な映画祭の幕開けをその目で目撃しよう!
★原田眞人監督プロフィール
静岡県、沼津市出身。映画評論家、英日字幕翻訳家としても活躍の他、俳優としては「ラスト・サムライ」にも出演。日本国内外で成功を収めている監督作品には、「突入せよ!あさま山荘事件」(2002)、「クライマーズ・ハイ」(2008)、またモントリオール世界映画祭で審査員特別賞グランプリを受賞した「わが母の記」(2012)などがある。
注目情報2
クロージング上映作品に特別ゲスト 周防正行監督・草刈民代夫妻が登壇!
本映画祭最終日である6月26日(金)には、周防正行監督と夫人で女優の草刈民代氏が揃って登壇。こちらも撮影裏話や秘話などをご両人から伺うことができる絶好の機会だ。華やかな幕開けに相応しい豪華なクロージング・レセプションでもチケット保持者にお寿司の軽食や日本酒が振る舞われる予定。邦画ファンにとっては嬉しい映画祭見納めのイベントとなりそうだ。
★周防正行監督プロフィール
東京都出身。数々の監督作品が映画祭などで受賞。代表作品に日本アカデミー賞を受賞した「シコふんじゃった。」(1992)や「Shall we ダンス?」(1996)、キネマ旬報1位の「それでもボクはやってない」(2007)などがある。2014年山路ふみ子映画賞文化賞受賞。2009年には夫人と共にプラチナ夫婦アワードも受賞している。
★草刈民代 プロフィール
東京都出身。トップバレリーナとして数々の賞を受賞。ソビエト(現ロシア)でも活躍し、旧レニングラード国立バレエでは常連出演者として名を馳せる。「Shall we ダンス?」では主演を演じ、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。2009年にバレリーナ引退後は女優業に転身しテレビや映画などで活躍中。
注目情報3
トロント交響楽団のアシスタント・コンサートマスター木村悦子氏による演奏!
6月18日(木)には、映画「マエストロ!」の上映に先立って、トロント交響楽団のアシスタント・コンサートマスター、木村悦子氏による演奏が行われる。オーケストラをテーマにした本映画にちなんだ粋なイベント。学生時代より世界数多くの交響楽団と共演を重ねてきた一流バイオリニストの演奏を是非とも一度ご鑑賞あれ。
★木村悦子氏プロフィール
奈良県生まれ。大阪音楽大学ならびに同大学院卒。ヨーゼフ・シゲッティ国際バイオリンコンクール3位入賞。翌年、奨学生としてトロント大学に留学。数々のトップ楽団キャンプなどに参加後、1997年にカナダへ移住。2007年よりトロント交響楽団のアシスタント・コンサートマスターを務める。トロント大学講師の他、様々な音楽教育活動にも力を入れている。
注目情報4
映画上映記念、チーム「バンクーバー朝日」の実用品コレクション展示!
映画「バンクーバーの朝日」上映を記念して、映画のモチーフとなった実在日系人野球チーム「バンクーバー朝日」が実際に使用していたユニフォーム、備品、トロフィーやチームメイトの写真などが日系文化会館内森山日系ヘリテージセンターにて展示される。1914年~1941年に活躍した彼らの当時を伺うことができる貴重な品々を見て、映画の感動に再度浸ろう。
映画「バンクーバーの朝日」上演日:6月14日(日)午後7時~。
上映作品紹介
駆け込み女と駆け出し男
6月11日(木)7:30 pm~ (143 min)
監督:原田眞人
出演:大泉洋/戸田恵梨香/樹木希林 ほか
*オープニング・レセプション6:30pm~&上映後Q&Aセッション含む
井上ひさしの小説「東慶寺花だより」を原案に、幕府公認の縁切寺とされた東慶寺を舞台に繰り広げられる江戸時代の離婚事情を描いた作品。江戸後期、東慶寺に多くの女が離婚を望み駆け込んだ。離婚前の聞き取り調査のため御用宿に女たちが身を寄せる中、見習い医者兼駆け出し戯作者信次郎は御用宿・柏屋に居候を始める。柏屋の主人と共に様々な男女のもつれを解き、女たちの人生再出発を支えていく。大泉洋主演によるコミカルな中にもお涙頂戴の人情時代劇。日本でも今年5月に公開されたばかりの新作。
マエストロ!
6月18日(木)7:00 pm~(129 min)
監督:小林聖太郎
出演:松坂桃李/西田敏行/miwa ほか
*上映前にトロント交響楽団キムラ・エツコ氏の演奏含む
さそうあきらの漫画「マエストロ」の実写版。解散した名門オーケストラ再結成に集まったのは再就職も定まらない「負け組」楽団員とアマチュアフルート奏者。練習場は廃工場。更には大工道具を振り回す謎の指揮者・天道。再結成が危ぶまれる中、楽団員は次第に天道の導く音の深さに惹き込まれていく。そして迎えた復活コンサート当日、楽団員全員が知らなかった天道が仕掛けた本当の秘密を知ることになる…。指揮者・佐藤裕やピアニスト・辻井伸行も制作に携わり、コメディタッチの中にも本格的な音楽に触れられる作品。
紙の月
6月19日(金)7:00 pm~(129 min)
監督: 吉田大八
出演: 宮沢りえ/池松壮亮/小林聡美 ほか
夫との結婚生活に窮屈を感じる梅澤梨花は、銀行での仕事に精を出す。ある日、顧客の孫である光太に出会い心が弾んだ梨花は出来心から顧客の預金から1万円を使ってしまう。それきりにするつもりだった借金はいつの間にか癖になり・・・。平凡な主婦が引き起こす巨額横領事件の真相に迫るサスペンス。テレビシリーズにもなった、人気作家角田光代のベストセラーを「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督が映画化。日本アカデミー賞最優秀女優賞をはじめ、他9部門でもノミネートされた作品。数々の邦画賞を総なめにしている話題作。
そこのみにて光輝く
6月16日(火)7:00 pm~(120 min)*入場制限 18歳以上
監督: 呉美保
出演: 綾野剛/池脇千鶴/菅田将暉 ほか
ある事件をきっかけに仕事を辞めた佐藤達夫はパチンコ屋で粗暴だが人懐こい青年・大城拓児と出会う。誘われるままに着いた拓児の自宅で目にしたのは寝たきりの父、その世話に追われる母、そして水商売で生計を支える姉・千夏だった。互いに惹かれ合っていく達夫と千夏。愛を捨てた男と愛を諦めた女の切ないラブストーリー。芥川賞候補などの常連でありながら一度も受賞には及ばず41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志の小説を映画化。モントリオール世界映画祭最優秀賞受賞。アカデミー賞外国語映画賞部門日本出品作品。
私の男
6月12日(金)9:15 pm~(129 min) ※入場制限 18歳以上
監督: 熊切和嘉
出演: 浅野忠信/二階堂ふみ/藤竜也 ほか
10歳で孤児となった少女・花は親戚の男・淳悟に引き取られる。孤独な2人は北海道の片田舎で寄り添うように生きてきたが、とある殺人事件を折に逃げるようにして町を出る。父娘禁断の愛の物語。桜庭一樹の直木賞受賞作を映画化。モスクワ国際映画祭コンペティション部門で最優秀作品賞と最優秀男優賞を受賞。日本国内でも数々の賞を受賞した騒然の話題作。
トワイライト ささらさや
6月13日(土)2:00 pm~(114 min)
監督: 深川栄洋
出演: 新垣結衣/大泉洋/中村蒼 ほか
息子を授かり幸せの絶頂にいたユウタロウ・サヤ夫妻。そんな矢先、夫のユウタロウが他界。1人で息子を育てる決意をするサヤだが、頼りないサヤの姿に成仏しかねたユウタロウは他人に乗り移ってサヤを援助する。「ささら」の町の人々に見守られながら逞しく成長するサヤと彼女を取り巻く人々を温かく描くファンタジー。日本で興行成績1位を収めた大ヒット作品。
蜩ノ記
6月13日(土)7:00 pm~(128 min)
監督: 小泉堯史
出演: 役所広司/岡田准一/堀北真希 ほか
江戸時代、ある事件をきっかけに10年後の切腹とその日まで家譜の編纂を命じられた戸田秋谷。それを監視することを命じられた檀野庄三郎は、秋谷の人格に心打たれ事件の真相を探り始める。直木賞作家葉室麟のベストセラーを映画化。日本アカデミー賞10部門ノミネート、最優秀男優賞受賞。他映画祭でも数々の受賞を誇る興行収入でも好成績だった話題作。
うまれる – ずっと、いっしょ
6月14日(日)12:00 pm~(122 min)
監督:豪田トモ
ナレーション: 樹木希林
40万人以上を動員した「うまれる」の続編ドキュメンタリー映画。2作目の今作品は「生まれた後」の「家族のつながり」に焦点を当て、血縁関係がない父子関係で悩む家族、愛する家族を見送り遺された家族、明日の命もわからない不知の障害の子供を持つ家族という異なる事情を持つ3組の家庭を通して、生きるとは、家族とは、幸せとはを問う。
リトル・フォレスト 夏/秋
6月14日(日)4:30 pm~(111 min)
監督: 森淳一
出演: 橋本愛/三浦貴大/温水洋一 ほか
五十嵐大介の同名人気コミックを実写映画化したヒューマンドラマ。東北の山村を舞台に、自然のもたらす恩恵で自給自足の暮らしをするいち子は、移り行く季節の中で自分自身と向き合い次の一歩を踏み出す勇気を得ていく。本作は「夏/秋」の季節に焦点を当てた前編。後編の「冬/春」は7月23日に日系文化会館で上映予定。ベルリン国際映画祭招待作品。
ウッジョブ ~神去なあなあ日常~
6月15日(月)7:00 pm~(111 min)
監督: 矢口史晴
出演: 染谷将太/長澤まさみ/伊藤英明 ほか
三浦しをんの小説を映画化した青春林業娯楽作品。偶然見つけたパンフレット表紙で微笑む女性につられ、勇気は林業研修に応募し参加するが携帯の電波も届かない山間部「神去(かみなり)村」での過酷な作業に逃げ腰に。しかし、パンフレット表紙の女性が村に住んでいると知り林業を続ける決意をするが…。日本アカデミー賞優秀助演男優賞ノミネート作品。
娚の一生
6月17日(水)7:00 pm~(119 min)
監督: 廣木隆一
出演: 榮倉奈々/豊川悦司/向井理 ほか
辛い失恋の末、都会での生活にも疲れ、もう恋をしないと決めた堂園つぐみは、祖母が住む田舎で暮らし始めるが、祖母の死により唐突に中年大学教授と同居を始めることになる。つぐみに好意を抱いたというこの中年男からの求愛に戸惑うつぐみだったが、次第に彼と向き合っていくうちに…。西炯子の人気同名コミックを映画化した大人のラブストーリー。
柘榴坂の仇討
6月25日(木)7:00 pm~(119 min)
監督: 若松節朗
出演: 中井貴一/阿部寛/広末涼子 ほか
幕末、井伊直弼の警護を任された志村金吾は、敵襲の1人に気を取られている隙に桜田門外で井伊直弼を殺害されてしまう。切腹も許されず仇討を命じられた金吾は、時が明治となっても仇を探し続けていた。ついに最後の仇を見つけたその日、明治政府は仇討禁止令を発令する。日本アカデミー賞優秀主演男優賞と助演男優賞ノミネート作品。
他上映ラインナップ作品
JCCC会員 $10(5枚パス:$40 10枚パス:$80)
一般 $12(5枚パス:$45 10枚パス:$90)
※5枚パス(限定150)には$31相当、10枚パス(限定50)には$105相当の資生堂ビューティーキット付き。
チケット購入・問い合わせ先:JCCCレセプション、ウェブサイト【torontojff.com】
電話(416) 441-2345 ext.222