DIR EN GREYインタビュー
ギタリスト・Dieさん&ドラマーShinyaさんインタビュー

カテゴライズ不可能な、その独自のサウンドで注目を集めている日本のロックバンド・DIR EN GREY。彼らはこれまで海外音楽フェスに多数参加、世界最大発行部数を誇るイギリスのロック音楽誌『Kerrang』の表紙を飾り、ヨーロッパの『METAL HAMMER』誌の音楽賞受賞やアメリカのMTVプログラム『HEADBANGER BALL』のトップ25メタル・ビデオで王座に輝くなど、数々の日本人史上初の快挙を成し遂げてきた。

彼らは2006年にアメリカのメタルバンド・KORN主催の巨大パッケージツアー『Family Values Tour』出演の際のトロントでの初公演以来、ほぼ毎年トロントで公演を行っている。昨年は京さん[Voice]の喉不調のため一時活動を休止していたが、今年2年ぶりに海外ツアーを開催、11月14日にトロント公演を行った。会場であるThe Opera Houseの前には開場時間の数時間前から多くの地元ファンたちが列を成していた。サウンドチェックが行われる中、一足早くチェックを終えたDieさん[Guitar]とShinyaさん[Drums]がツアーバス内でインタビューに応じてくれた。

2006年以来、ほぼ毎年のようにトロントにもいらっしゃってくださっていますが、トロントの印象はいかがでしょうか?
Dieさん:ツアー中は、ほとんどがライブ会場に着いてリハーサル、ライブ後にはすぐ次の土地へ移動といった感じで、なかなか街を出歩いたりする時間がないのですよね。でも、トロントのファンは北米ツアーでアメリカを回って出会ってきたファンとは、またちょっと違った印象があるかなと。年齢的に若い子、特に女性が多いように思いますね。
これまで、トロント市内でも多くの異なる会場で公演を行ってきたみなさんですが、全体的にトロントの会場はいかがですか?
Dieさん:結構古い会場が多く、それぞれの会場が個性的なつくりをしていますね。音の響き方も会場によって全然違うし、それが僕たちにとっては楽しみでもある部分です。
外で開場を待つ列の中には、日本人以外のファンの姿も多く見受けられます。これだけご自分たちの音楽、パフォーマンスが海外で受け入れられているのは、どのような要因があるとご自身たちで思われますか?
Dieさん:やっぱり最初はファッションだとか、日本の文化的なところから入ってきたところもあると思います。ですが、自分たちには音楽というところで勝負していきたいという考えがあります。こっちでも歌詞の日本語はそのままで、英語に変えていませんが、その中でも音楽で響くところや共感できるところ、自分たちのライブでしか味わえない「何か」を感じてもらえているファンがこっちにもたくさんいるのじゃないかと思いますね。それと、海外のバンドと一緒にツアーを回って、自分たちのファンだけではなく多くの人たちと触れていったこと、そして毎年海外でツアーを行ってきた結果もあると思います。
昨年の活動休止期間を経ての2年ぶりの海外ツアーということで、今ツアーはいつもとはまた少し違ったお気持ちがあるのではないでしょうか?
Shinyaさん:そうですね。やっぱり久しぶりという感覚もあるし、今回は日本でツアーを回ってから北米に来ているので、そういったことも含め、とても楽しみにツアーを回っています。
今ツアーに関し、8月に薫さん[Guitar]がオフィシャルフェイスブックで「日本から持って行く機材等の関係で日本のライブそのままをやる事は可能性的に少ないんやけどなるべく日本でのセットリスト、演出等をやれるように計画中」で「今までの北米ツアーではやれなかった事を考えている」と書いていらっしゃいましたが、実際の演出はどのようなものになったのですか?
Dieさん:実際問題、日本国内のツアーとは関わっているスタッフの人数も違いますから、それと同じものを少人数でやろうと思うとかなり難しいのですけど、今回の海外ツアーでの演出は日本での演出をちょっとコンパクトにしたものといった感じですね。ライブ中に流す映像の内容とかも割と日本でやってきたものと近い内容にしていて、こういった演出はトロントでは久しぶりだと思いますね。
今ツアー後、すでに次の海外ツアーなどのご予定はあるのでしょうか?
Dieさん:まだ決まっていないですね。来年日本武道館でツアーファイナルがあるので、まずそこに向かいながら、ツアー終了後にはニューアルバムの制作も進行していくので、それが完成したらまた各地でツアーできるようになればと思っています。
DIR EN GREY(でぃる あん ぐれい)
京(Voice)、薫(Guitar)、Die(Guitar)、Toshiya(Bass)、Shinya(Drums)からなる5人組バンド。1997年結成。ミクスチャー 、 ヘヴィロック的な要素をゴシックの様式美の中で表現する独自の世界観が評価され、日本のみならず海外でも大ブレイク。2002年のアジアツアー成功を皮切りに、アメリカ、ヨーロッパ各国にも進出。世界各地で熱狂的なファンを多数獲得している。













