第1回「Creators’ Lounge」というイベントを開催した経緯|トロントの多様性をクリエイティブに楽しむ
私は前職が警察官、そして音楽のDJ歴が10年以上という少し変わった経歴なのですが、ここトロントで人生が大きく変わりました。このコラムではトロントの多様性のある社会から影響を受けた話や、アーティストやクリエイターのマネージメントを通じて感じたトロントのクリエイティブ事情に関してお話を出来ればと考えています。また僕自身も手を動かす事が好きなので、実際にトロントでやってきた経験も赤裸々にお伝えできればと考えています。
まず私がトロントに来たのは2012年の4月になります。来た当時は前職の公務員の仕事を辞めたばかりでろくな英語も話せませんでした。ただ自分がイベントなどの企画が昔から好きだったため、トロントでも様々なイベントを行いたいという思いだけは持ってカナダに来ました。僕自身DJをしていた経験もあり、当時は自然とアーティストが周りに集まる様になり、このメンバーだけでもイベントをしたらきっと面白い事になると思い「Creators’ Lounge」というイベントの第1回を、カナダに来てから半年ほどで開催しました。このイベントの名前の由来ですが、様々なクリエイターやアーティストが集まり作品の表現の場を増やそう、そして来ていただくお客様もラウンジみたいな空間で楽しんでいただきたいという思いから付いた名前になります。
この第1回のイベントから法人化するまでのおよそ2年間、毎月1度クラブを貸し切り開催していました。イベントを開催しますと様々な化学反応があり、たくさんのアーティストが集まりまして、表現の場からアーティスト同士のコミュニティの場としても広く愛される様になりました。
この「Creators’ Lounge」というイベントが無ければ私のトロントでのキャリアもスタートしておりませんし、このイベントがハブとなり様々な出逢いやプロジェクトがスタートしました。まずこのコラムをスタートするには僕の原点でもある、Creators’ Loungeのイベントを始めた経緯を書いて第1回は終わりにしたいと思います。
加藤 豊紀
Creators’ Lounge Inc.代表、Japan Expo Canada Inc. (Japan Festival Canada) ディレクター、Toronto.Tokyoプロデューサー 。2012年に警察官から、クリエイターの表現の場を創るために世界へ。トロントを拠点に事業を展開する。Twitterアカウント: twitter.com/GOODMUSICTOM