人気アーケードゲーム『beatmania IIDX 4th Style』に提供した『clione』などで有名な希代の音楽プロデューサー・DJ korskさん | EDM×EDP Fan Expo
DJとしての活動だけでなく、10代前半から楽曲制作をスタートし、現在までに100曲以上に及ぶ楽曲を手がけるなど、サウンドクリエーターとしても活躍中のDJ korskさん。近年はアメリカやハワイなど海外各地でも公演を重ねている。そんなDJ korskさんにゲーム音楽を始めてから今に至るまでのきっかけや道のり、そして海外での挑戦に対する想いを語ってもらった。
ゲーム音楽やDJに興味を持ったきっかけは何ですか?
もともと僕もゲームユーザーでしたし、音楽が好きで作曲などをしていました。そんな中でゲーム音楽のオーディションに合格したことで本格的な活動を始めることになりました。DJを始めたきっかけは、僕も興味を持っていましたし、僕らがやっていた“beatmania”の音がDJに似ていたこともあり、ライブの回数をこなすうちに打ち込んでいくようになりました。
サウンドクリエーターやDJとして生きていくと決意した際、両親からはどのような反応をされましたか?
サラリーマンの家庭だったので、最初は音楽なんて、と言われましたが、16歳と割と早い時期にオーディションに合格したこともあって、30歳までは好きなことをやってもいいんじゃないかと、親も理解をしてくれました。そこから焦りつつ何とか仕事を取ってきて、気が付いたときには食べていけるようになっていましたね。もちろん締め切りがたくさん重なって時間に追われることも多いですが、あまり努力や頑張ったという感覚ではなく、好きなことを続けていたらここまで来られた、という感じです。
サウンドクリエーターやDJとしてもそうですが、〝斎藤広祐〟という人物の中で何か人生の軸になっているものはありますか?
悪く言うと周りに流されやすい部分もあったので、初めは何も定めないのが自分だと思っていました。でも、最近はそれだとフワフワしすぎているように感じ、また、自分のことは自分ですべて決めなければいけないので、世の中に溢れている情報の中から自分のセンスを信じて取捨選択していくようになりました。僕は本来DJは世の中の音を紹介する役だと思うので、特に音楽についてはすごくトレンドを気にしています。
海外に向けてゲーム音楽を発信しようと思ったきっかけは何ですか?
インターネットが発展し、世界から日本の音楽が少しずつ注目され始めた時期があり、その時期にタイミングよく海外から呼ばれてDJをする機会が増えたことがきっかけです。今回は、EDPという日本でやっているイベントをそのままの形で海外に持ってきたのですが、特に今年からこれらの活動により気合を入れて取り組んでいるところです。
今後どのように日本と海外を音楽で繋げていきたいですか?また、海外で音楽を展開していくその先の目標は何ですか?
日本の音楽だけでなく日本人が生み出すものは海外から注目されていると思うので、今だけでなく10年後、20年後にもまたスポットが当たるような音楽を今から育てていくべきではないかなと思っています。ただ育てるといっても、そういうものは計画的にできるものではなく、自然発生的にできるものなので、みんな好きに個性を発揮して活動していければいいのかなと思います。
そして、今やっているゲーム音楽やEDMのイベントがもっと大きくなって、より大きな会場で、その時流行っているものやその時人気の人たちと一緒に音楽が出来るような、世界的市民権みたいなものを得られたらいいなと思います。
YOLO(you only live once)という人生一度きりという言葉がありますが、korskさんの中で人生一度きりだからこそ実行したことはありますか?また、今後挑戦したいことはなんですか?
やはり音楽をずっと続けてきたことですね。もともと習わされていたピアノやバイオリンは嫌いでした。でも、J-Popミュージックなどに出逢って、好きでやっていたことが形にできた、ということが僕のYOLOじゃないかなと思います。今後挑戦するなら、バックパッカーをやりたいですね。自然に囲まれているような後進国で今まで自分がみたことのないような暮らしや文化に触れてみたいです。
現在トロント留学を通して将来を模索している読者へ自分の道を突き進むkorskさんからメッセージをお願いします!
それこそ後悔のないようにYOLOだと思います。例えば音楽で食べていくということは本当に浮き沈みがあるものですが、頑張れば何とかやっていけるので、建前として就職しなければならいなどと考えるよりは、縛られたくない人は自分で行動して食い扶持を探し、縛られなくても良いのだと思います。
DJ korsk djkorsk.jp
イノベーティブなサウンドをクリエイトし続ける希代の音楽プロデューサー、アーティスト、DJ。10代前半よりシンセサイザーによる楽曲制作をスタート。2000年前後から巻き起こった全世界的なトランスムーヴメントとも絡み合い、独自の音楽観を磨く。その後、人気アーケードゲーム『beatmania IIDX 4th Style』に提供した『clione』においてデビュー。現在に至るまで数々のゲーム音楽はもちろん、アニメ楽曲やJ-Pop系のリミックス等を中心に、トータルで100曲以上に及ぶ楽曲群を世に送り出している。