Pride Monthにちなんで 「同性カップルの移民申請」|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報
カナダにおける同性婚
2005年に国会にて、カナダ全州における同性結婚を認める法案を可決しました。これより前に既に同性結婚を認めている州もありましたが、認めていなかった州も2005年に認める決断を下しました。
そして2006年には同性カップルを排除せず、移民対象者として認めるという法案が可決され、同性カップル(結婚、Common-law、或いはConjugal)であり、いずれかがカナダ人、或いはPR保持者であれば家族移民(配偶者)申請をすることができるようになりました。
また個人移民申請についても、同性カップルであれば一つのアプリケーションで二人分同時に移民申請ができるようになりました。カナダが移民の先進国と呼ばれるようになった一つの理由は、同性カップルを移民法に含めたこともあると言われています。
2005年以降、母国において同性結婚が認められていない人々がカナダに次々渡航して結婚するようになり、結婚後に移民申請の準備をする人が増加しました。その当時、カナダの移民局では差別を排除するために、「これまで前例のない同性カップルの移民審査について、的確に判断するための」トレーニングを内部で入念に行っていたと言われています。
日本人の同性カップル
頻繁にではありませんが、日本人の同性カップルよりご相談をお受けします。個人移民申請のケース、家族移民申請のケースなど、カップルによって異なりますが、お話してみて共通して言えるのは皆様お互いのことをとても愛し合い、大切に想っているということが伝わってくるということです。
ただ、同性カップルであることが故に、移民申請をするということは他の方々と比べて困難なのではないか、というご不安を抱いているカップルが多いように見受けられます。特に社会において困難な状況に直面したことがある方は「カナダは同性カップルの結婚を認めてはいるものの、移民申請となるとそう簡単には承認されないのではないか」と思われるようです。
プロと話す機会を設けるということ
私が同性カップルのコンサルテーションをする際に気をつけていることは、Sensitiveなトピックなので(お客様がそのことに触れない限り)私からお話せず、あくまでも通常通り法的アドバイスするということです。そして次第とお互いのことを理解し、(短い時間ですが)ある程度の信頼関係を築くことができたと感じた時点で、移民法における同性カップルの位置付けについてお話することを心がけています。
個人移民申請の場合には該当しませんが、家族移民(配偶者)申請の場合には「カナダ人、或いはPR保持者の方のステータスを利用して移民しようとしているのではない」ということを移民局に証明する義務が発生します。従って「お二人のご両親、ご家族、ご友人に対して、カップルであるということをどの程度公にしていますか?周りの方々はお二人の関係について理解を示していますか?応援してくれていますか?」など、お伺いすることが必須になります。
「誰もが賛成してくれている訳ではないのです」「日本は同性結婚を認めておらず古風な両親にはこの事実を隠しています」「家族全員応援してくれています」など、お客様のご回答は様々です。
躊躇せずに
同性カップルだからと言って、他のケースよりもケースが複雑化するということはありません。私が常に気をつけていることは、「どのような事情であっても政府に対して嘘はつかず、誇張もせず、事実を的確にと述べた上でそれをバックアップする確固たる証拠を揃え、しっかりとしたパッケージで申請する」ということです。簡単なことのように聞こえるかもしれませんが、これが一番の腕の見せ所です。
同性カップルのケースを沢山扱ったことのある、経験豊富な弁護士や政府公認移民コンサルタントにオープンな気持ちでご相談なさってみて下さい。その一歩で新しい人生の道が開けますように。