虚偽申告について|カナダで永住権!トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報
カナダで晴れて永住権(PR)のステータスを取得した方が、「長いプロセスだったが、やっと終わった。これで安心してカナダで生活できる」と感じるのは自然なことかもしれません。実際PRを取得すると、就労・就学に関する制限なども無くなり、一時滞在ビザとは違った安心感があります。
しかし残念ながら、PRが承認された後に問題が発覚し、場合によってはPRステータスに影響が及ぶケースも存在します。今月号はこのことについて解説します。
Misrepresentation
Misrepresentationという言葉を聞いたことがございますか?これは「虚偽申告」という意味です。これは「事実とは異なる内容を申告した」と判断される場合に使用される言葉とお考え下さい。
「虚偽」という言葉を聞くと、偽造書類や意図的な嘘をイメージされる方も多いと思います。しかし実際には、本人には悪意が無かったり、「そこまで政府に申告が必要だとは思わなかった」という内容もMisrepresentationに含まれるのです。例えば、
- 過去のビザ却下履歴を予め申請書で申告していなかった
- 家族の情報を正確に記載していなかった(特に同行しない家族についての申告を失念される方が多く見られます)
- 実際とは異なる職務内容で申請していた
- 離婚、或いは別居していないのに、していると申告していた
- 会社側や第三者が作成した書類を十分確認せず提出していた
- 学歴や職歴に誤りがあった
- 海外滞在歴に誤りがあった
- などが考えられます。
最近の傾向
最近は、個人移民申請や就労ビザ申請においても、職務内容や雇用実態について細かく確認されるケースが増えている印象があります。例えば、以前にPGWP申請した際に申請書で述べた内容と、個人移民申請の際に提出した情報に整合性があるか等。また、職位名はManagerとなっているものの、(NOCコードに合致させるために)実際に遂行している職務内容が異なるケース等。
もちろん、全ての過ちがMisrepresentationとみなされる訳ではありません。単純な記載ミスや説明可能な誤解であれば、適切に対応出来るケースもあります。ただ、移民局(IRCC)が問題視するのは、「その誤った情報が審査結果にどのような影響を与えたか」という点です。つまり、「意図的な虚偽申告であったかどうか」だけではなく、「重要な情報が正確且つ矛盾なく申告されていたか」が重視されるのです。
整合性について調べられる例は、PRカード更新申請、市民権申請、家族のスポンサー申請等が挙げられます。これらは全てPRステータス承認後に行われる申請ですので、その際に過去の申請内容について改めて確認される事もあるということです。
「数年前の申請なのに?」と思われるかもしれませんが、実際に過去の申請内容が後から問題視されたケースは存在するため、十分な注意が必要です。特に、「会社が作成した書類だから大丈夫だと思った」、「代理人に任せっぱなしだった」、「英語が難しくて理解できていなかった」等の理由は、Misrepresentationとみなされた場合の反論理由とすることが難しいため、注意しなければなりません。
自分のことは自分で責任をとる
PR申請では、ご存知の通り最終的に申請書に署名をするのは申請者本人です。つまり、「提出内容を理解した上で、正しい情報を提出する」という責任も、原則として本人にあるとお考え下さい。弁護士や政府公認移民コンサルタントを通して申請していた場合でも、代理人任せにするのではなく、申請者本人も内容を十分に理解し、双方で誤りが無いか慎重に確認する必要があります。また申請毎に代理人が変わることで、過去の申請内容との整合性確認が不十分になるケースもあるため、注意が必要です。
また、「小さい事だから大丈夫だろう」と自己判断してしまう事も危険です。
例えば、「昔の短期ビザ拒否だから関係ないと思った」「数週間だけのアルバイトだから書かなかった」というケースでも、後から別資料との矛盾が生じる事があります。一番大切なのは、IRCCに指摘されてから矛盾や漏れについて説明するのではなく、指摘される前(つまり申請の際)にしっかりと補足資料や説明を添えて、小さいことでも事前に説明することです。
「見つからなければ大丈夫」「今通れば問題ない」という考え方の方はおられませんか。これは将来的なカナダの生活がリスクにつながる可能性となる場合があります。PR申請は、「承認されればおしまい」ということではなく、「将来的にIRCCに見直されても、きちんと説明出来る内容であるか」という視点がとても重要です。
PR申請はゴールではなく、カナダでの新しい生活のスタートです。カナダで安心して長く生活していく為にも、「正確な申請」を心がけることが大切とお考え下さい。






