文芸イベントIFOA-35
急に寒くなりましたね。Summer Timeも終わり、冬が始まっていくのですね…。まだ心の準備ができていない愛です。こんにちわ。
前回小説の読み比べの話をしましたが、今回それを考えるきっかけになったイベント、International Festival of Authorに参加してきました。イベントは10月23日から11月2日、Harbourfront Centreで行われています。
長くカナダにいますが、実はこのイベントに参加するのは初めてでした。様々なプログラムが期間を通して頻繁に行われており、チケットも20ドル前後とお手頃。それに25歳以下のYouthや学生は安くなったりするみたいです。
今回2つのイベントに参加してきました。1つは朗読会です。10名の作家さんがそれぞれの作品の冒頭を朗読する、というものでした。あまり体験したことのないもので、少し不思議な感じでした。ポルトガルやスペインの作家さんは英語ではなく、自身の言語で朗読していました。それを聞くのもなんだかおもしろかったです。
もう一つが非常に興味深いものでした。Core of Meaningというタイトルで行われる座談会(討論会??)形式のものでした。“小説は翻訳される過程の中で別作品になってしまうのか??”というテーマで話をします。スペイン、ポルトガルの人は通訳を通さずに自身で英語で答えてはいるのですが、英語訳は英語圏の人が行うという話も面白いな、と思いました。やはり、文化的背景を理解しないと自然に、適切に訳せないみたいですね。
また話の中で売春が出てくる小説(スペイン)がシリアで翻訳された時にはなぜか仕立て屋に仕事が変えられていたという話が出ました。やはり国柄出せない話題なので、変えざるを得なかったのでしょう。私だったらそれって別作品じゃん!!!と思ったのですが、作家さんは別にそれは仕方がないことで、そういう話もOKという感じでした。きっと翻訳出版の話が出た時にもうわかっていたのでしょう。そういうことを受け入れられる人の作品の方がいろいろな言語に訳される可能性が高いのでしょうか??
また、日本語の本の多くはまず英語に訳され、多言語に訳される時はその英訳本を使うという話をきいて驚きました。やはり、数回の訳を経れば話が少しずつ変わってしまうものでしょうか…。
改めて多言語喋れることの贅沢さを実感したイベントとなりました。またこのイベントでは座談会の後に作家さんたちのサイン会も行われていたのですが、さすがカナダ!!特にセキュリティーなどもおらず、自由に歩き回る作家さん。自由に話しかけ、写真を撮るファン/参加者の人。凄く贅沢な空間でしたが、ほとんどの作家さんを知らなかったので勿体無かったな、と思いました。
来年はちゃんとイベントに向けて読書をする時間をつくろうと思った愛でした。
LOVE
International Festival of Auther
ifoa.org