カナダと日本の架け橋となる人材育成に貢献したJETプログラム帰国者歓迎レセプション開催
11月3日、この夏に帰国したJETプログラムの参加者たちの帰国歓迎レセプションパーティーが行われた。同会には、JETプログラムOBやその他日系コミュニティや日系企業などから関係者が多く出席した。JETプログラムは30年以上の長い歴史があり、平成29年度には世界44か国から5000人以上の参加者を日本に迎えている。トロントからの参加者も多く、日本とカナダを繋ぐ重要な役割を果たしているプログラムと言えるだろう。
冒頭、式の挨拶を述べた伊藤恭子総領事は「私は1988年にオタワ大使館にてJETプログラム参加者壮行会を開催し、第1期生たちを送り出しました。このプログラムは大変価値のあるものだと信じていたので、今回このような形で30年目を迎えることができ非常に光栄です。今ではカナダに9000人ものJETプログラム卒業生がおり、中には日本の大使館で働いている人もいます。日本とカナダの架け橋になるJETに参加した若者たちはとても貴重な存在です。これからも日本とのより良い関係を維持するために活躍してほしいと思います。」と述べた。
JETAA共同代表者のスティーブン・ブランストン氏は30周年記念を祝うとともに「私の一番好きな日本語は『繋がる』です。JETプログラムを通して日本とカナダの絆を維持することができ、とても光栄に思います。毎月行われるイベントなどでは、今回の参加者だけでなくJETプログラムの卒業生との繋がりを持てることがとても嬉しく、その一員であることを誇りに思います。」と語った。
鳥取県で2年間ALTを行ったハラン・カン氏は、代表挨拶に登壇。JETプログラムに参加できたことに感謝を述べ、また日本での経験については「日本に行く前は、神社や歴史的な場所をたくさん訪れることが楽しみでした。しかし実際には、いろいろな場所に行くことだけではなく、学校の生徒や先生たちとの関わりを持つことが何よりも一番良い経験だったと感じています。今後もこの経験を活かして、自分の将来に繋げたいです。」と語った。
最後に、Asia Pacific Foundation of Canada(APFC)トロント事務局のクリスティーン・ナカムラ所長は「APFCを立ち上げた理由は、カナダに本当のアジア文化を紹介することと、アジアの人々がカナダで生活するのを手助けするためでした。JETプログラムはAPFCの目標にとても近い取り組みをしていると感じます。JETプログラムに参加された皆さんにはとても感謝しています。これからもJETプログラムの発展とアジアとカナダの繋がりを深めるためにサポートし続けたいです。」と乾杯の音頭をとった。
今回のレセプションは帰国したJETプログラム参加者にとって、それぞれ日本での経験や今後の将来設計などについて互いに語り合い、交流を深める大変良い機会となった。今後も日本へ興味を持ち、このJETプログラムに参加するカナダの若者たちが増え続けることを期待する。