菊正宗酒造 福井雅人さんインタビュー
“日本酒を飲む きっかけ作りをしていきたい”
菊正宗酒造 福井雅人さんインタビュー
菊正宗 × KOYOI
アメリカ・サンフランシスコとハワイ・ホノルルでの展示会に先駆けて、Kampai Toronto 2015の為トロントを訪れた菊正宗酒造・福井雅人さん。飲み飽きせず料理を引き立てる日本酒として有名な「菊正宗」は、酒蔵カナダがエージェントとして取り扱っており、今回は同社が経営する日本食レストランKOYOIにて、2年連続参加となる同イベントの感想を伺った。


昨年トロントに訪れた時と比べ街の印象は変わりましたか?
お店を数軒回った程度ですが、色々な人からトロントは人口も増えて景気も良く、日本食レストランもとても活気があると聞きました。日本食もお寿司屋だけでなく、ラーメン屋、焼き鳥屋と色々な業態が広がってきており、大衆化が進んでいると感じました。
昨年のインタビューでは樽酒に力を入れていきたいと仰っていましたが、大吟醸など他にもある中で手応えの程は?
今回のKampai Torontoでは大吟醸が欲しいという方も多かったのですが、樽の香りがするお酒だから飲んでみてと勧めたら、こういうお酒は初めてとか、どうやって造っているのかと興味を持たれるお客さんが多くいらっしゃいました。樽酒は好き嫌いがどうしても分かれますが、今回はポジティブな意見が多く手応えを感じました。
日本では数年前から若者の日本酒離れが言われ地方の酒蔵が厳しい状況だと聞きますが、日本酒の現状はいかがでしょうか?
根本的な所で日本の人口が減少していることもあり、日本酒の売り上げも少しずつ減少しています。若者の日本酒離れと言いますが、日本酒だけでなくアルコール自体飲まない人が増えています。その一方で、メディアで日本酒や弊社で昔から採用している生酛造りの特集が組まれるなど、改めて日本酒が注目され始めています。この追い風を活かして、日本酒をもっと多くの方、特に若い方に飲んでもらうようきっかけ作りをしていかないといけないと思います。またトロントでも生酛と言えば菊正宗と言われるよう、トロントの人に生酛造りをもっと認知してもらいたいし、生酛のお酒と普通のお酒の違いも分かりやすく伝えていけたらと思います。
Kampai Torontoのようなイベントで着実に日本酒が認知されてきていますが、 日本酒と料理のマッチングも注目が集まっています。トロントは2回目とお聞きしていますが、その中でこの料理と一緒に菊正宗を味わってほしいという料理はありますか?
そうですね、「ヒロ寿司」さんで頂いた燻製カラスミ、アンチョビと生酛純米は合いましたね。あと、ガーリック醤油のかかった鮪の赤身も相性が良かったです。
日本に出張される方や帰省される方にお勧めしたい、菊正宗が楽しめるお店を教えて頂けますか?
個人的には東京・神田の「藪蕎麦(やぶそば)」さんと「まつや」さんがお勧めです。元々生まれが関西でして、東京に1年転勤した際、蕎麦屋でお酒を飲むという文化を知り感動しましたね。あと、秋葉原の電気街にある「赤津加(あかつか)」さんもお勧めです。今では数少ないお燗番というお燗を付ける専門の人がちょうどいい温度でお酒を出してくれて、雰囲気もとても良いので是非1度訪れてみてください。
アメリカは非常に大きな市場ですが、日本酒の取扱い数は増えていますか?
はい、今アメリカのNYなどでラーメンがブームになっていますが、ラーメンと一緒にカップ酒を飲むことがクールな飲み方だと提案して徐々に根付いてきているので、引き続き力を入れていきたいです。
海外に出て改めて日本の良さに気付き日本の文化を海外に伝えたいという読者へ向けて、日本酒を海外に広める仕事をされている福井さんからメッセージをお願いします。
海外では日本酒を知らない、飲んだことがない人がまだまだたくさんいると思いますので、1人でも多くの日本酒ファン、菊正宗ファンを作りたいと考えています。私にとってはその魅力を伝えたいものが日本酒でしたが、日本には素晴らしいものがたくさんあります。是非一緒に日本文化の魅力を海外に伝えていきましょう!
菊正宗酒造
万治2年(1659年)創業。神戸市東灘区に本拠を置く350年以上の歴史を持つ老舗メーカー。清酒業界の大手であり樽酒でもトップシェアを誇る。「飲み飽きせず、料理を引き立てる日本酒こそ本流である」というポリシーのもと、「料理と調和し、料理を求める」本流辛口を目指し、昔から変わらず辛口一筋の姿勢を貫き通す。看板商品の「菊正宗 上撰本醸造」は和洋中のジャンルを問わず食中酒として愛飲されるロングセラー商品。














