CANADA発 近鉄ツアープランナーのここだけの話 その30
その30 砂糖カエデからの贈り物 メープルシロップを味わう春!
冬の寒さがやわらかく解けていく3月、オンタリオ特産の美味しいメープルシロップの採集がトロント郊外のシュガーシャック(砂糖かえで農園)で始まります。
読者の皆さんはメープルシロップとはなんだかご存知でしょうか?カナダに来て間もない方はもしかしたらご存知ないかもしれませんので簡単にメープルシロップのご説明を。いわずと知れたカナダの特産品であり、全世界に流通しているメープルシロップの80%がカナダ産(主にオンタリオ州産とケベック州産)といわれています。メープルシロップとはカナダの大地に多種自生しているカエデ科の樹のなかの1種、“砂糖カエデ(シュガーメープル)”から採取した樹液で作られる身体にやさしい健康食品。昔ながらの採取方法は、木の根付近から約1.5mくらい上のあたりに深さ5cmほどの穴を開け、そこに樹液採取用の金具とバケツを取り付けて…あとは待つのみ。まさにナチュラル!この穴から自然と流れ落ちる樹液をゆっくりと集めていくのです。1本の木から取れる樹液の量は木の樹齢などで多少違いますが大体1日40リットル程度。これをなべで煮詰めて40分の1程度まで濃縮させることであの甘くて美味しい天然無添加甘味料“メープルシロップ”が出来上がるのです。
メープルシロップの本場カナダではこのシロップの等級が厳格な基準で管理されており、現在5ランクに等級分けされ販売されています。特に希少価値が高いのがNo.1エクストラライトと呼ばれる等級の商品です。特徴は薄いゴールドカラーの色合いと、上品な甘さ!シーズン最初の数日間の間に採取された樹液がこのNo.1エクスラライトとして販売されるそうです。ラベルに記載がありますのでお買い求めの際に、ちょっと注意してご覧になってはいかがでしょうか。
毎年3月中旬~4月上旬にかけて、地元のカナダ人はこの自然が育んだ“メープルシロップ”を味わいに、家族や友人とシュガーシャックに足を運び旬の味を楽しみます。シュガーシャックとは一言でいえば、そうまさに“メープルシロップ観光農園”!昔ながらの製法でシロップを採取/製造する様子などがご覧頂けますし、もちろん製造直売もしているのでメープルシロップを購入することもできます。
地元の方はこのような機会に1年分のメープルシロップをまとめ買いしていくそうですよ。“シュガリング オフ”と呼ばれる収穫祭も各地で開かれるこの時期、皆さんも週末の1日を利用してシュガーシャックに行ってみませんか?
トロントから車で訪問可能(片道1時間半以内)のお勧めのシュガーシャックはこちらになります。
Kortright Centre : www.maplesyrupfest.com
White Meadows Farm : www.whitemeadowsfarms.com
春の訪れが待ち遠しい季節、、一足先に春の贈り物を味わいにシュガーシャックに行かれてみては如何ですか?
(近鉄インターナショナル 石原 和彦)